「食べ処・身土不二」(札幌)は、身土不二を日本と世界へ発信する。食堂ならぬ食堂、啓蒙運動の発信地。日本よ、滅びるな!

「身土不二」は、解放思想であり、危険思想でもある。

 日本から「身土不二」を発信し、日本と世界を救おう。

悪童・マイケルに、砂糖抜きの食事を与えると

2007-07-30 10:56:22 | Weblog

              (前回の続き)

  あるイギリスの有名な話である。

  それは、悪童・マイケルの変身物語である。以下、高尾利数『砂糖は体も心も狂わせる』(ペガサス)から、紹介する。
 

 悪童・マイケルとは、マッカーネス医博(イギリス)の患者であった。同博士は、家庭医としてマイケル坊やを、長い間診てきた。前掲書に、この坊やは、次のように描かれている。

 「たいへんケンカ好きであり、学校に行っても、家庭でも勉強にも遊びにも集中できないし、忍耐強く何かをやり通すということができなかったのです」(15ページ)

 「この坊やは、いつも落ち着かず、手が震えていました。そして話をしようとするとどもるし、イライラして怒りっぽく、情緒が不安定で自分の爪をよく噛んでいました」(16ページ)

 このようなマイケル坊やを診ているうちに、マッカーネス医博は、坊やは、まっとうな食事をしていないことに気づいた。

 この坊やは、「かぎっ子」のような生活をしていて、自由に使えるお金で、毎日、自分の好き勝手なものを食べていたことがわかった。
 
 「マイケル坊やが毎日主として食べていたのは、アイスクリーム、種々のケーキ、種々のチョコレート、精製シアリアル、グディーズと呼ばれる菓子類、ボン・ボン、ミルクセーキ、ミルク・チョコレート、そして白パンと加工食品ばかりでした」(16ページ)

 そこで、マイケル坊やの悪童ぶりは、食事と関係があるとみた同博士は、坊やの母親と相談して、坊やの食事を変えてみることにした。

 それまで食べていたものをすべて止めさせ、とくに砂糖はいっさい食べさせないようにした。そして、肉類を減じ、黒パンとたくさんの野菜を食べさせた。

 すると、一週間もすると、先に述べた悪童ぶりの数々が消えていき、数週間もすると、驚くほど素直なよい子になった。

 その後、同博士は、試みにマイケル坊やに,以前と同じような食事をさせたところ、数日後には、マイケル坊やは、また、以前のような悪童に戻ってしまった。

 そこで、ふたたび、砂糖の入らない食事に戻してみると、マイケル坊やは、また、よい子に戻った。

 以上が、悪童・マイケルの変身物語の要旨であるが、ひとつ申し上げたいことがある。マイケル物語は、単なるエピソードの類ではなく、リチャード・マッカーネス医博(イギリス)による臨床医学的データに基づいていることである。 
  しかも、それは、同博士から、1964年8月21日、ロンドンで開催されていた「社会精神医学国際会議」において発表されてもいる。

  さて、このマイケル坊やは、砂糖の過剰摂取で、「低血糖症」に陥っていたと考えられる。

  「低血糖症」とは、つぎのようなものである。
 精製された砂糖は、身体に取り入れられると、急速に吸収されて、血液中に一時的に糖の洪水(高血糖)を引き起こす。その状態をただすために膵臓が多量のインシュリンをだす。すると、こんどは、糖が少なくなりすぎて、血糖値が低下したまま、あがらない状態となる。これが、「低血糖症」である。 

 「低血糖症」に陥ると、脳が必要とするブドウ糖(=血糖)が不足する。このブドウ糖不足を解消するために、攻撃ホルモン・アドレナリンが分泌される。それが、人を攻撃的にさせる。

 「低血糖症」は、次のような症状を示す。
 大沢博『その食事では悪くなる』(三五館)には、600人以上の低血糖患者を治療したアメリカ・フロリダ州のステファン医師による「低血糖症候群リスト」がある。
 
 神経過敏、いらいら、極度の疲労、無気力、ふらふら、震え、冷や汗、弱い発作、うつ、めまい、眠い、頭痛、消化障害、忘れっぽい、不眠、たえず悩む、わけのわからない不安、精神的錯乱、内的震え、心悸亢進,頻脈、筋肉痛、感化麻痺、非社交的,反社会的、決断できない、発作的に泣く,性衝動の欠如(女性)、アレルギー、協調運動不能、脚の引きつり、集中力欠如、目がかすむ、筋肉のひきつりや不随意運動、皮膚がかゆかったり、何かが這うような感覚、息がきれる、息がつまる発作、よろめき、ため息とあくび、インポテンツ(男性)、意識がなくなる、夜間の恐怖、夜驚、リウマチ性関節炎、恐怖症、恐怖、神経性皮膚炎、自殺志向、神経衰弱、けいれん
 (前掲書96~98ページ)

  いまでは、梅干にも砂糖が使われて、甘ったるくなっている。街で売られている加工食品は、そのほとんどに砂糖が使われている。

 これほど多く、砂糖が使われているのだから、わが国民のほとんどが、大なり小なり「砂糖の害」を受けている。しかも、その害は、継続的に毎日・毎日、免れることがない。

 ということは、程度の差こそあれ、わが国では、いつも「国民総低血糖症」の状態にあるといってよい。その程度がひどければ、犯罪、交通事故、疾病が引き起こされる。その程度が軽ければ、いろいろな不定愁訴に悩まされる。

 要するに、先にあげた「低血糖症候群リスト」が示すように、砂糖は、人を「たえず悩ませ、わけのわからない不安に駆り立てる」だけでなく、「精神的錯乱と内的震え」へと導く。つまり、砂糖を継続的にとり続けるわが国民は、そのほとんどが、程度の差はあっても、いつも狂っているのであろうか。

 だが、いまだに、国は砂糖を禁じてない。これは、国自身が、すでに狂っているということか。 
 しかも、国の狂いをたださなければならない国民自身も、砂糖で判断力がマヒしているとなれば、これは、もはや救いがたい。

 砂糖は、わが民を狂わせ、わが国を狂わせる。そして、民が滅び、国が滅ぶ。

     (次回は、8月1日水曜日)   

  このブログは、月曜日、水曜日、金曜日に掲載します。
  


子どもに、砂糖ぬきの食事を与えると、・・・

2007-07-27 08:40:39 | Weblog


       (前回からの続き)    

 前回、K・Yさんの砂糖なしに育てられたお子さんの「抗しがたい魅力」について語った。

 本日は、アメリカ人ジャーナリスト、ウイリアム・ダフティが語ることを紹介しよう。 
 
 ウイリアム・ダフティ『砂糖病』(日貿出版)
には、ダフティの一族、その4世代が一堂に会したときのエピソードがある。砂糖を食べないで育った曾孫2歳のマークは、次のように紹介されている。

 

 わたしたちの家族では、曾孫は珍しい存在ではない。マークは12人目のでし曾孫でしかないのだ。マークには可愛い兄と姉がいるし、たくさんの従兄姉たちがいる。ところが、このマークには彼らにはない何か特別なところがあった。私はこの子供から目を離すことができなかったこの子供には何か抵抗しがたい絶対的な魅力があったのだ」(前掲書5~6ページ)

 そして、マークの「絶対的な魅力」の原因が明かにされる。 

「私は、二世代の祖母たちに、私のように感じたか、どうしてあの子は異星人のように見えるのだろうか、と聞いてみた。すると、マークの祖母がこともなげに答えた。砂糖を食べていないのよ中略)。彼女は続けた。『マークは生まれてこのかた砂糖を食べたことがないのよ。私たちの家族ではこんな子初めてだわ。グラシーは、マークを身籠る以前も長い間砂糖を全く摂らなかったし、妊娠中も授乳期も砂糖を全く口にしなかったのよ。あなた、知らなかったの?』(後略)」

 前回、本ブログの筆者は、K・Yさんのお子さんに「いわく言いがたい魅力」を感じる、と述べた。ウイリアム・ダフティは、筆者の印象に共通するものを、曾孫マークに感じたのだ。

  印象とは、漠然としたものである。
  印象というものは、人によって千差万別である。
  きわめて主観的なものが、印象だといってよい。
  砂糖を摂らない子どもが、砂糖を摂る子どもとは「際立    って異なる」印象を与えるわけを、「学術的」に説明できないものであろうか、と思わざるを得ない。

 だが、印象は、バカにできない。
  職業によって、人に与える印象が異なるのは、珍しくない。例えば、学校の教師である。ながく教師をやっていると、やはり「いかにも教師の雰囲気」がある。農民ならば、いかにも農民らしい雰囲気を漂わしている。したがって、初対面の人の職業を当てることは、そう珍しいことでない。

 職業によって印象が異なるのは、それぞれの職業の違いが、心理的・精神的な影響を及ぼすのであろう。

 ところで、「心身一如」(「身心一如」が正しいのかも)といわれるように、
肉体と精神(心理)は、密接につながっている。だから、印象が異なることは、生理的な相違があることを、否定しがたいともいえる。つまり、砂糖ぬきの食事は、
生理的な違いを産みだすということか。


     この続きは、7月30日(月曜日)に。

 


砂糖を食べない子ども、砂糖を食べる子ども         

2007-07-25 08:42:00 | Weblog

 
 砂糖を食べるとどうなるのか。
 砂糖を食べない子どもは、砂糖を食べる子どもと比べると明らかに違いがある。どのような違いか。
  
 本日分を含めて、3回にわたって砂糖について述べる。

 このブログの筆者がかかわっている、啓蒙運動の拠点「食べ処・身土不二」(札幌)は、いっさい白砂糖を使わない。黒砂糖・三温糖も使わない。

  なぜならば、砂糖は、「身土不二の原則」と「陰陽」によれば、有害であるからである。もっとも、砂糖が有害となるのは、温帯の日本で使われるからである。砂糖は、インドなどのような熱帯地域では、有益である。

 フランス料理・中華料理でも、一流どころは,砂糖を使わない。いまでは、街で売られている梅干にも砂糖が加えられて甘ったるい。菓子類はもちろんだが、砂糖は、ほとんどの加工食品に加えられているようである。

 ちなみに、食養(欧米名・マクロビオティック)では、砂糖は絶対に使われない。砂糖は、「3白食」(白米・化学調味料・白砂糖)のひとつとして、食べてはならないものとして退けられる。

 ところで、砂糖は、学術的には蔗糖といわれるもの。サトウキビあるいはサトウダイコン(甜菜・ビート)の絞り汁を加工したもの。その過程で、原料に含まれる繊維質の大半とタンパク質はすべて除去される。

 日本で砂糖が使われると、それは、亡民・亡国へと誘う悪魔の食品に化ける。先にも述べたが、砂糖は、インドでは有益で必需品といってよい。
砂糖に責任はない。砂糖は、それを食べる地域によって、益にもなり、害にもなる。

  さて、前置きが長くなったが、本論に入ろう。

 啓蒙運動の拠点「食べ処身土不二」で食事をされるお客のに、北海道M市のK・Yさん(主婦)とそのご家族がおられる。食養(欧米名・マクロビオティック)の実行家で、食養の普及にも熱心に取り組まれている。

  当然といえば当然だが、彼女は、ご自宅での調理に絶対に砂糖は使わない。次回に紹介する、あるアメリカ人の例と同じく、砂糖なしで育てられた彼女のお子さん(4人)には不思議な魅力」がある。

 ひと言でいえば、K・Yさんのお子さんは、「すっきり感」とでも言ったらよいのだろうか、じつに「さわやかな雰囲気」「透明感」を漂わしている。

  これは、彼女の子どもだけに限られたことでない。筆者は、これまでも同じような経験があるので、彼女のお子さんだけが、例外的なケースではない。筆者は、彼らに、砂糖を食べて育った子どものにはない「不思議な魅力」を感じる。  

        この続きは、次回(7月27日)で。

 なお、このブログは、毎週、月曜日、水曜日、金曜日に掲載される。 


 I・Y先生、異物を吐きだす

2007-07-23 07:54:34 | Weblog

 

  (前回までの話の補足)

 -三重県名張市での毒ブドウ酒事件といえば、身土不二運動への強力な協力者、某短大のI・Y先生の体験を思いだすよ。

  I・Y先生の体験って?

 -I・Y先生が、札幌の某所で開かれた高校時代の同期  会で飲食した際のことだ。

  何が、起こったんだい?

 -同先生は、ラーメンを食べると、胸が悪くなってしまったんだ。毎年、同じ呑み屋でお酒を飲む。その後、出席者一同で、いつものラーメン店に行って、そこでラーメンを食べてお開きとなる。

 なるほど。

 -さて、ある年の同期会でも、I・Y先生も加わって、いつ
 
もの通り、一同、ラーメンを食べたんだ。

 それで、どうした? 

 -I・Y先生も、久し振りにラーメンを食べた。しばらくすると、胸が悪くなって吐き気がしてきた。トイレに駆け込んで、ラーメンをすっかり吐きだしてしまった。席に戻ると、青ざめた顔色だったので、皆は心配してくれたそうだが、間もなく具合はよくなった。

 他の人たちは、何ともなかったのかね。

 -I・Y先生以外は、吐きだした人は、一人としていなかったんだ。

 なぜ、I・Y先生だけが、吐いたのかな?

 -その年の例会までは、I・Y先生もラーメンを食べて具合が悪くなったことはなかったんだ。なぜだろうかと、I・Y先生は考えてみた。玄米食のせいではなかろうかというのだよ。

  なぜ、玄米食のせいだと、いうのかね。

 -I・Y先生の推測は、恐らく当たっていると思う。I・Y先生は、玄米菜食を始めて一年ほど経っていたんだ。つまり、玄米菜食で身体が浄化されて、食品添加物や化学調味料などを受けつけなくなっていたと考えられる。

 なるほどなぁ。

 -私も、I・Y先生に近い経験をしたことがある。玄米を食べると、異物を排除する作用が盛んになって、異物を受け付けなくなることは、珍しくないんだよ。 

 


 玄米を食べると、毒殺は難しい

2007-07-20 00:15:08 | Weblog

 

        (前回の続き)

 ー今日は、タヌ子の話の最終回といこう。

  どんな話なんだい。

 ータヌ子のことを話す前に、玄米を食べると、毒殺するのは容易でないという話をしよう。

  何だね。物騒な話だな。

 -むかし、藩主の毒殺を防ぐために、毒見係がいた。殿さまに供する食事を、家来が毒味して、殿の毒殺を防いだのだ。

 なるほど。ところで、毒殺の話が、タヌ子とどうかかわるのかね?まさか、タヌ子が毒殺されたとでもいうのかね。

 -さきに結論を言えば、タヌ子は、玄米菜食をしだしてからは、毒殺しようともできないくらい、毒物を排除する能力が高まったということだ。

  よくわからないね。

 -つまり、前に話したことだが、タヌ子には、玄米に少量の鶏肉を混ぜて食べさせていた。あるとき、それまで買っていた肉が品切れしたので、別の肉を与えたことがあった。すると、アトピ-模様の症状をあらわして、かゆいのだろう、前足の毛を口で引きちぎってしまうのだ。むきでた皮膚を掻いたり、なめたりして治そうとする。

  なるほど。何か薬剤が使われていて、それが、悪さをするのだろう。

 -元の肉へ戻すと、かゆがる症状は消えてしまう。
  

  なるほど。

 ー前の飼い主のところでは、肉を変えても、アトピ-模様の症状が現われることはなかったんだ。

 玄米食に変えると、毒物に敏感になるということか。毒物検知のリトマス試験紙みたいなものだな。

 -まあ、そういうことだ。むかし、三重県で毒ブドウ酒事件というのがあった。誰かが、農薬をブドウ酒にまぜたんだ。それを7名の人々が飲んだところ、1人だけ助かって、あとの人々は毒に当たって亡くなったんだ。

 なぜ、1人だけ助かったのかね。

 ー助かった方は、飲んだブドウ酒をはきだしてしまったんだ。他の人々は、はかなかったんだ。

 なるほど。はきだしたので、毒が身体にまわらなかったというわけか。

 ーその通りだ。はきだした方は、玄米食であったのだ。他の人々は、白米食であったんだ。

 やはり、玄米を食べていると、毒物を感知し、毒を排除する能力が高まるというわけか。たしかに、玄米食者を毒殺するのは、難しいな。 

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わが愛犬タヌ子にも、「逆さ仏」が生じた

2007-07-18 01:06:48 | Weblog

 

         前回 (7月16日)の続き 

 -今日も、タヌ子物語の続きといこう。
  タヌ子にも、「逆さ仏」(さかさぼとけ)現象が起きた       んだ。

  なんだい。その「逆さ仏」とかいうのは?
 
 -親が、子どもが、親よりも早くこの世を去ることだよ。
  
  ああ、わかった。例の長寿村の棡原村で起こったことだ
  よな。80歳代、90歳代の老親が、40歳代の息子・娘 
    に死なれることだろう。


 -そのとおりだ。普通、子どもの方が親の葬式を出すもの           
    だろう。その順序が逆になるから、「逆さ仏」というのだ。
  親の方は、天寿をまっとうして老衰死するのだが、子どもらは、 病死するのだ。
    
  親が、わが子に死なれる。親としては、これほど、        哀しいことはないよな。

 -その「逆さ仏」が、タヌ子にも起きたんだ。玄米は 長寿        
  を与えてくれるんだが、時には「逆さ仏」という ことにも
  なるのだ。

   で、どんなことから、そうなったんだね?

  -タヌ子は、前の飼い主のときに子供を生み、その子犬       は他に貰われていったのだ。その子犬は、5年ほど前            この世とおさらばしているのさ。

   なるほど。ところで、その原因は、何だね?

 -別に、病気で死んだというわけでない。もらわれていっ      た子犬は、白米と肉と魚で育てられたんだ。やはり、寿
    命で死んだというしかあるまい。      
  
  やはり、玄米と白米の違いが現われているんじゃない      かね。だいたい、犬は、12歳か13歳で死ぬらしい。


 -そう思いたいね。18年も生きたタヌ子は、犬族でも高
     齢者であって、長寿を楽しんだといってよいのだが。

   つまりだ、犬も、飼われ方で寿命が異なるというわけ       だ。玄米と菜食と魚(肉)か、白米・肉食か、あるい        は、ドッ グフードか、によって寿命が決まるという                 ことなのかもしれない。


 -ただ、犬を飼っておられる方々に、ひとこと、ご注意       申し上げたい。

   なんだね、そのご注意というのは? 

 -タヌ子の事例は、きわめた特殊なケースであって、他            の犬には、当てはまらないのかもしれない、ということ
    だ。

   ということは、タヌ子のケースは、一般化できないと           いうことだな。

 -そのとおりだ。犬を飼われている方に注意していただ
     き たい。ご自分の愛犬に玄米菜食を与えるにしても、
   よく考えた上で、そうしていただきたいということだよ。

  当然のことだよ。ひとつの例が、他のすべてに当ては
  ま るとは限らないからな。

 

 註:「逆さ仏」については、本ブログ2007・5・31「わ  
  が国の高齢者福祉政策の落とし穴」を参照されたい

            
              
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玄米、犬に持続力をつける

2007-07-16 09:10:43 | Weblog

 
 (昨日の続き)  

 -近所の皆さんも、犬を飼っておられるが、走る競争となるとタヌ子にかなわないんだ。ある偶然の機会に、タヌ子には抜群なスタミナがあることがわかったのだ。 

  どんなことが、起こったのかね。まさか、犬のケンカでも、はじまったのではないだろうね。

 -ケンカではないよ。じつは、わが家の近くに、血統書づきのシロという犬が飼われている。その飼い主とわが伴侶とは仲がいい。ときどき、タヌ子はシロといっしょに散歩する。あるとき、近くの公園で二匹の犬が散歩していると、タヌ子が、遠くに何か動くものを見つけた。タヌ子が急に走りだした。つられて、シロも、いっしょに走りだした。たまたま、ひもにつながれていなかったので、二匹の犬は、競うように走り続けた。犬たちが狙っているのは、公園の向こう端にいるネコだ。そのうち、ネコのほうでもタヌ子らを見つけて、逃げだしたんだ。 

  それで、ネコは、どうなったんだ?

  -ネコは、近くの木によじ登って、辛うじて、犬どもからの襲撃を避けた。ネコ追撃戦はこうした結末になって、タヌ子はスゴスゴと戻ってきた。シロはといえば、ネコ追撃戦の途中で、追いかけるのをやめて、飼い主のところへ戻ってきてしまったのだ。

  うーん、スタミナか。

 -シロの飼い主は、タヌ子をみるなり「タヌ子ちゃんは、スタミナがあるわねぇ」といって、「シロも、玄米を食べなくっちゃね」と感心している。たしかに、短距離では、シロがまさる。だが、やや距離が長くなると、タヌ子に負け始め、さらに距離が長くなると、とうていタヌ子にかなわない。しかも、シロは、タヌ子より2歳も若いのだが。  

 要するに、タヌ子には持続力がある。玄米は、スタミナというか、持続力をつけるということか。

  -スタミナといえば、以前、タヌ子を散歩させていたときのことだ。散歩の途中で、ある男の人と出会った。その人は、たいへん犬に詳しいらしく、タヌ子を見るなり「この犬は、すごい年寄りだな」といった。そして「それにしても、元気、ハツラツだなぁ」と感心していたよ。

 そうか、犬の権威をうならせたわけか。

  -しかも、その人は、「お宅の犬の歳ともなれば、よぼよぼして、こんなに元気に歩けないよ」といって、「いったい、何か特別なことでもしているのか」とたずねられた。「この犬には、鶏肉を少しまぜた玄米ご飯を食べさせている」というと、「玄米って、犬にも効果があるんだ」といっていたよ。

  たしかに、犬の権威も、玄米の効果には驚くはずだ。 

  -散歩にしても、タヌ子と近所の犬とは違いがある。

  タヌ子の方が、歩く距離が長いということかね。

 -そうなんだ。わが愛犬は、1日3回、1回約1時間で、延べ時間にすると、1日3時間程度の散歩をしないと、ご機嫌が悪い。

  近所の犬たちは、あまり散歩しないということかい?。

 -その通りさ。さきのシロといえば、散歩は1日1回だけ。しかも、1回の散歩はせいぜい10分から15分程度だそうだ。シロの飼い主によると、あまり歩きたがらないらしい。  

  やたらに散歩したがるのも、元気だからこそだろう。

  -しかも、近所の犬たちは、病気がちなのだ。ひんぱんに、獣医のお世話になっているらしい。タヌ子にしても、前の買い主から、白米と肉を与えられていたときは、病気がちで、ときどき獣医にかかっていた。ところが、玄米(に少し魚あるいは鶏肉をまぜたもの)を食べはじめると、病気とは縁が切れちゃったんだ。

 

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わが愛犬タヌ子は、玄米で若返って、スタミナ抜群となる

2007-07-15 08:12:48 | Weblog

  -7月8日から5回にわたって、ポルトガルはリスボン刑務所で、そこで服役中の凶悪犯らが、玄米菜食を食べて変身してしまったことを紹介した。 

 そうだよな。精神状態がすっかり変わって、それまで看守に毒突いていたのが、言葉づかいも態度もすっかり変わってしまったとか。外出許可をあたえられても、逃亡しないで戻ってくるとか。玄米菜食って、ほんとうにすごいなぁ。

 -しかも、いうことが振っているじゃないか。外出して、街のレストランで食事をしても、その食事はおいしくなくって、刑務所での玄米菜食のほうがおいしいというのだから。

 -さて、今日の話題といこうか。今日のテーマは、わたしの飼っている犬の話だよ。 

 犬の話って何だい、それは。

 -うちの犬は,玄米
を食べているんだ。 

 驚いたなぁ。犬が玄米食とは!まさか、ウソじゃないんだろうな?

 -本当だよ。ウソをいってもしかたがないだろう。これから話すこととは、わが愛犬の玄米食体験記なんだよ。

 おもしろそうだな。玄米をたべる犬とは、珍しいじゃないか。

 -たしかに珍しいだろうね。わが愛犬は、タヌ子という名前なんだ。その体型と顔がタヌキに似ているから、前の飼い主が、そういう名前をつけたのだ。

 それじゃ、飼い主としては二代目というわけか。

 -わが愛犬は、雑種でメス。年齢は18歳だから、人間でいえば、90歳くらいというところかな。長毛犬だから、夏になると暑くてハァ-ハァ-と大変らしいが、冬になると元気になるよ。 

 愛犬は、元の飼い主のときから、玄米を食べていたのかね。

 -いや、そうじゃないんだ。わが家に来る前は、白米と肉、あるいはドッグフ-ドさ。玄米は、わが家にもらわれてきてからだよ。 

 白米から玄米に切り替わって、タヌ子もビックリしただろうなぁ。それでも、よく玄米をたべるようになったものだよな。

 -最初はたいへんだった。玄米には口をつけなかったよ。肉を多めに玄米にまぜてやるとかして、いろいろ工夫して、徐々に白米から玄米へと慣らしていくと、食べるようになったんだよ。 

 それで、何か、めだった変化でもあったかね。

-おおありさ。12歳のときに貰われてきたんたが、12歳といえば、もう高齢だよな。そのせいもあってか、わが家にきたときは、かなり弱っていたんだよ。

 なるほど、それで?

 -たとえば、こんなことがあったよ。タヌ子は、夜、我が家の居間で寝るのだが、犬用の毛布を畳の上に敷いてあって、タヌ子はそこで寝るんだ。貰われてきた当初は、その毛布に横たわるとき、足を折って身体を横にするのではなくて、バタンと90度に倒れてしまうのだ。

 それで、どうした?

 ーそれが、玄米を食べだしてから、2週間もすると、このバタンはなくなって、足を折って横たわるようにかわってしまったのさ。 しかも、散歩につれていっても、以前とは違って、グイグイとつながれている紐を引っ張って歩くようになったんだ。

 なるほど。若返って足腰がつよく、スタミナが増したというわけか。

 -そのとおりだ。前の飼い主のところでは、ときどき、獣医にかかっていたが、わが家にきてからは、まったく獣医にやっかいにならなくなったんだ。 

  要するに、玄米食は、獣医殺しということか。
 それで?

 -肉体の変化だけでなく、精神にも変化が現われのだ。その話は、次回のお楽しみとしよう。

 

  :今日の話題の主、わが愛犬・タヌ子物語は、 
  
 かつて、ある新聞へ寄稿したものへ修正を施したも 
   のである。なお、タヌ子は、7年前、この世を去った。

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 「サプリメント」は、人工的で極端な部分食

2007-07-14 09:02:11 | Weblog

 

 最近、サプリメントを用いる人々が増えているようである。サプリメントは、人工的で極端な部分食である。

 部分食がダメなことは、さきに紹介したスエーデンでの実験で証明済みである。くわしくは、2007・6・25「まるごとの食事で高血圧を治す]をご覧いただきたい。

 なお、食事は全体食でなければならないことは、2007・7・4「アメリカ政府は一物全体食を取り入れ始めた」でも触れておいた。

 サプリメントは、単独の栄養素あるいは個々の栄養素の組み合わせで栄養不足(部分食の結果)を補おうとするものだが、とうてい「食物の全体性」に勝るものではない。

 ところで、なぜ、部分食はダメなのか。
 桜沢如一『生命現象と環境ー身土不二の原則ー』(日本CI刊)に、つぎのような解説がある。穀物を精白することで失われた無機塩類(ミネラル)および有機物を、他の副食物で補おうとしても、その「配合が完全にいかなくなる」からであると。

 たとえば、白米・白パンという部分食を、サプリメントで補おうとしても、諸栄養素の「完全な配合」にならない。つまり、白米・白パン+サプリメントは、玄米・玄麦パンに及ばないということである。

 そもそも、部分食という欠陥食事を、サプリメントという人工的な部分食で補おうことが、間違いである。 

  たしかに、サプリメントは、用い方ではそれなりに効果があろう。だが、必ずしもプラスの効果ばかりでない。マイナスの効果もないではない。例えば、過剰だと害になる。しかも、適量を決めるのが難しい。個人差、年齢、性別、季節、体調、労働強度、疲労の程度などで、適量が異なるはずである。

 現代医学も現代栄養学も「健康の秘訣は全体食にあり」ということを無視してきた。また、政府の政策も、全体食を捨て去ってきた。こうした誤りが、サプリメントを必要にさせているともいえる。 

 そもそも、サプリメントを必要とするのは、食事に何らかの欠陥があるからである。きちんとした食事をして、サプリメント不要の生活をすべきである。


法務省と厚労省と農水省

2007-07-13 12:26:10 | Weblog

   (昨日の続き)

  -昨日まで、5回にわたって、リスボン刑務所で起きた、「玄米菜食による服役囚変身物語」を紹介してきた。

  あの話には、ビックリしたよ。「食物と栄養」が「犯罪」と深い関係があるなんて、考えてもみなかったからなぁ。 

 
-今日は、これまでの締めくくりとして、法務省と厚労省と農水省の話をしよう。

  えっ、法務省と厚労省と農水省、この三つの役所が、どうかしたとでも言うのかい。

 -まだ、わからない?

  どうも、よくわからないけど?

 -リスボンの刑務所では、玄米菜食で、服役囚が変身しただろう。

  それは、知っているよ。

 -ヒントをあげよう。つまりだ、食物と犯罪の関係だよ。

  あっ、わかった、わかった。 法務省って、犯罪に関する役所。厚労省は、食物と健康に関する役所だ。食物生産にかかわるのが、農水省だ。なるほど、犯罪の背景に食物があるのだから、法務省と厚労省と農水省は、政策的に深い関係にあるわけだな。

 -その通りだよ。7月11日のブログ「
犯罪容疑者を検挙するのは警察、犯罪を予防するのは食物」で述べたとおりだよ。 
 
  たしか、ビタミンB1 の欠乏は、衝動性が高まり、ビタミンB6 の欠乏は、指示を無視、問題解決への注意をむけられなくなる。鉄と葉酸の欠乏は、認知過程、注意、行為に障害が生じ、亜鉛欠乏は、多動と摂食障害をひき起こす。マグネシュウムの欠乏は、ストレス反撥力、注意散漫となる。 過剰な銅は、攻撃性と多動を誘発し、鉛の過剰は、多動と学業不振、カドミュウムの過剰は学習障害となる。リン酸塩添加物は攻撃過多のもととなる、だったよな。 

 -犯罪の予防、犯人の更生が、食物に深く関係しているのだから、厚労省の食物政策のありかたが、犯罪の増減にかかわっているということになる。

 たしかに、そうだよな。最近、バラバラ殺人事件が起きているが、その背景には、「食物の質の低下」があるとみなくてはなるまい。

 -そうだよ。「食物の質の低下」といえば、きのうのブログで触れたが、女子栄養大学吉田企世子教授の調査、そして天使大学の荒川義人教授の調査でも同じく、わが国では野菜のビタミンが、ひどく少なくなっている。 

  これら二つの調査結果から、日本人は総じて、ビタミン・欠乏症に陥っていることになる。

 -そのことに加えて、昨日のブログで紹介された、A・Gシャウスのいう「低血糖症、精白された食物と加工食品、砂糖などが、犯罪を誘発すること、ビタミン・ミネラルの過少と過剰も、犯罪への引き金になる」となれば、日本人は、総じて、キレ予備軍となっているともいえる。

 犯罪は、肉体的・精神的に「狂っている」こと、つまり不健康であることが、引き金となる。その狂いのもとは、「食物の狂い」にあるということか。

 -食物といえば、その生産にかかわる役所が、農水省である。となると、犯罪の予防と犯罪者の更生には、法務省・厚労省だけでなく農水省もかかわっていることになる。

  法務省・検察庁・警察庁・裁判所を暇にするのも、忙しくするのも、厚労省と農水省の政策次第だな。ということは、厚労省と農水省の政策が妥当かどうかも、犯罪者の増減に現われているということだ。  

 


栄養不足の食物が、キレやすくする

2007-07-12 08:53:17 | Weblog


  (昨日の続き)
 -犯罪容疑者の検挙は警察の仕事であるが、犯罪予防は食物にかかっているというのが、昨日の結論であった。

 欧米の栄養学では、炭水化物・タンパク・脂肪が論じられていた1世紀ほど前(明治時代)、日本の生んだ偉才・石塚左玄は、欧米諸国に先がけて、ミネラルとビタミンの重要性を唱えたことも、あったな。

 -そのとおりだ。いまでこそ、ビタミンとミネラルの大切さは、常識であるが、明治時代では、このビタミンとミネラルの重要性は、世界中、石塚左玄以外、だれも注目してなかったんだ。  

  昨日の話だが、アメリカ政府が行ったアメリカ国民栄養調査では、平均的アメリカ人は、ビタミンとミネラルが欠乏しているということであったが、日本では、どうなのかね。

 -じつは、欠陥食事は、アメリカ人に限られず、日本人にも当てはまるのだよ。朝日新聞(1993年4月13日)で報じられた女子栄養大学吉田企世子教授による調査がある。

  ほう、どんな調査かね。

 -同教授は、市場に出回っているホウレン草・ブロッコリー・トマト・グリーンアスパラガスなどのビタミンC含有量を調査したのだ。調査結果でわかったことは、それらの野菜の成分は、4訂日本食品標準成分表の記載値よりも、おおむね20%から30%少ない、のだそうだ。

 えっ、そんなに少ないの。

 -北海道にも、似たようなデータがある。荒川義人天使大学教授は、北海道栄養短大に在職時に、野菜の成分を調査したことがある。その結果は、同大研究紀要第十三号に載せられている。

 どんな結果が、出たのかね。

 -北海道恵庭市内の農協ス-パ-で、ホウレン草・ニンジン・カボチャ・ジャイモを買い求めた。それらを分析して、「日本食品標準成分表」(科学技術庁四訂版)と比べてみた。すると、ビタミンA、ビタミンC、灰分では、カボチャのビタミンAを除けば、すべて「成分表」より低いという結果がでたんだ。

  なんということはない。野菜が、栄養価のすくない水ぶくれとなっているわけだ。

 -吉田教授のデータも荒川教授のデータも、およそ10年以上前のものである。ここで取り上げるデータとしては、古過ぎるとも考えられるが。この10年間、野菜の栄養価が改善されたキザシもないから、いまの野菜でも、相変わらず、ビタミンとミネラルは少ないとみてよかろう。あるいは、さらに低下しているかもしれない。

そんな野菜を食べていては、必要量のビタミン・ミネラルがとれないではないか。栄養不足となって、アメリカの犯罪研究者A・Gシャウスの言うとおり、情動が不安定となって、つまり、キレやすく、犯罪をおこしやすくなる。

-そのとおりだよ。キレル少年・少女が、いま社会問題となっている。キレル原因のひとつは、欠陥食物、とくにビタミンとミネラルの足りない「貧栄養化の食事」にあることになる。 

 


犯罪容疑者を検挙するのは警察、犯罪を予防するのは食物

2007-07-11 07:20:24 | Weblog

 

 (昨日の続き)
 -アメリカの犯罪研究学者・シャウスは、低血糖症とか、精白された食物と加工食品、砂糖などは、犯罪を誘発するという。しかも、ビタミン・ミネラルは少なすぎても、多すぎても、いずれも、非行と犯罪への引き金になるというのだ。

  「過ぎたるは、及ばざるがごとし」ということか。

 -いささか具体的な例を挙げておこう。
 欠乏の害だが、例えば、ビタミンB1の欠乏は、衝動性を高める。ビタミンB6が欠乏すると、指示無視とか、問題解決への気持ちが失われる。また、鉄と葉酸が欠乏すると、認知過程、注意、行為などに障害が生じる。亜鉛が足りないと、多動と摂食障害をひき起こし、マグネシュウムの不足は、ストレス反撥力、注意散漫が生じる。 

 わが国では、学級崩壊とか学校崩壊が、社会問題となっているが、食事を抜きにしては、根本的な解決は無理だよな。

-同感だ。そのとおりだよ。だが、過剰の害も無視できないんだ。例えば、銅の過剰は、攻撃性と多動を誘発する。鉛が多すぎると、多動と学業不振を招き、カドミュウムをとりすぎると、学習障害となる。また、リン酸塩添加物は、攻撃過多のもととなる。   

 少なすぎるのも問題だが、多すぎてもダメということか。日本のキレル子供、子供を虐待するキレル母親を思い起こさせる話だな。

-そうだよ。くわしくは、シャウスの「栄養と犯罪行動」(ブレーン出版)を読んでもらうしかないが。

  図書館にでも行って、その本を読んでみよう。

 -じつは、そのシャウスの研究だが、アメリカ政府による、全国健康栄養調査(HANES)の結果と一致しているんだ。この調査では、36、000人を超えるアメリカ人の食事が調べられた。

 ほう、おもしろい。どんな結果かね。

 -調査結果は、次のとおりだよ。
 ・ビタミンAの多い果物や野菜を食べていない…79%             
 ・ビタミンCの多い果物や野菜を食べていない…72%        ・繊維の多いパンやシリアルを食べていない……84%       ・アブラナ科の野菜を食べていない……………82%  

 つまりだ、平均的アメリカ人の食事は、ビタミンとミネラルが欠乏しているということだ。

 なるほど。アメリカ人の多くは、栄養不足ということか。  

-ところで、ビタミンとミネラルといえば、すごい日本人が100年ほど前にいたんだ。

 それは初耳だ。いったい誰だい。

石塚左玄だ。左玄は、明治時代の陸軍の薬剤監で、当時、ビタミンとミネラルの重要性を指摘したんだ。微量栄養素の重要性を、世界に先駆けて指摘したのが、石塚左玄だ。  

 スゴイなぁ。ビタミンとミネラルといえば、シャウスが、その重要性を述べているではないか。1世紀も前に、そうしたことがわかっていたとは、たいへんなことだ。

いまでこそ、ビタミンとミネラルは大切といわれているが、石塚左玄の明治時代では、微量元素の重要性は、世界中、左玄以外、だれも注目してなかったんだ。当時の欧米の栄養学では、炭水化物・タンパク・脂肪が論じられていたが、ミネラルとビタミンなどは顧みられていなかった。  

 いまなら、まさにノーベル賞ものだな。

 -このように、食は重要である。その食を産みだすのが農業だ。犯人検挙は警察の仕事であるが、犯罪予防は食物と農業にかかっていることになる。したがって、犯罪予防は、無害で栄養のある農産物と、そして、そのような農産物を使って適切に調理された食事にあると、いってよい。  

 その農業が、日本では衰退の一途をたどっている。それでは、犯罪の防止はおろか、ますます犯罪が増えることになるよな。  


犯罪者をつくるのも、運命を変えるのも、食物なのだ

2007-07-09 22:54:27 | Weblog

 
-まず、昨日のおさらいから始めようか。ポルトガルはリスボンの刑務所では、服役囚28名が、玄米菜食で、その言行がすっかり変わってしまった話であった。

  看守にアクタイをついていた服役囚たちが、玄米・野菜食を食べるようになってからは、看守と挨拶をかわすようになり、外出許可を与えても、逃亡しないで戻ってくるようになったという話であったよな。つまり、彼らは、模範囚になった。それから・・・・なんだったけ?

-そして、刑期が短縮され、2年で全員が釈放されてしまったということさ。

 玄米菜食は、スゴイの一語につきるね。食物には恐ろしい力が秘められているわけだ。これほどの食物パワーは、世間ではあまり知られてないんじゃないか。日本の栄養学、医学・医療は、食物のこうした面を無視している。

 

 ◆食物パワーは運命を変える

-食物は、人をダメにし、あるいは人を生かす。病気にするのも食物、病気を治すのも食物だ。考えや行動を変えるのも、食物なんだ。食物は、たんにカロリーとか栄養素を補給するだけのものではない。人生をよくも悪くもするのが、食物というものだ。食物には、恐ろしいほどのパワーが秘められている。 まさしく、水野南北がいうとおり、食は運命を変えることもできる

 何だね、その水野南北っていう人は。どんな人かね。

-水野南北は、江戸時代の人で、観相家なんだよ。つまり、運命鑑定家だ。水野南北は、食物が運命を定めることを喝破したんだ。彼は『相法脩身録』という本を著したんだが、それには、こんなことが述べられている。「富貴貴賤、長生きと若死に、苦しみや楽しみ、それに立身出世や個人の事象などは、すべて飲食の慎みにあるといっても過言ではない」と。

 さきのリスボンの刑務所の服役囚の変身は、まさに、この水野南北の言を証明したということか。

-まさに、その通りだよ。さて、犯罪と食物の関連を考えてみようか。 

 おもしろそうだな。どんな話かね。

 

 ◆食物は犯罪者をつくる

-こんな本がある。A・Gシャウスというアメリカの犯罪研究学者が著したものだが、そのタイトルは『栄養と犯罪行動』。大沢博氏の翻訳で、ブレ-ン出版からでている。 

 どこかで聞いたことがあるような気がするけれど・・・。

 -この本には、犯罪者そして非行少年・少女と、食物との関連が紹介されている。 

 たしかに、犯罪と食物はつながりがあるよな。リスボンの刑務所の服役囚の変身が、そのよい見本だろう。

-シャウスは、つぎのようにいっているのだ。「現在まで、多人数の犯罪者の加工食品食事を減らし、栄養素が豊かで化学処理されていない食事を提供するという研究で、そのような食事変化が、反社会的行動の率に、測定可能な低下をひき起こさなかったことを示さなかったものは、世界中に一もない」と。 

 その説明では、よくわからないね。解説してみてくれよ。

-かいつまんでいえば、こういうことだ。加工食品を減らして、栄養の多い食事を犯罪者に与えると、必ず、犯罪が減るということだよ。 

 なるほど。犯罪の背景には、栄養不足の食事があるということか。

-そのとおりだよ。この続きは、明日にしよう。

 明日の楽しみとするか。

 

 


服役中の凶悪犯、玄米菜食で変身(2)

2007-07-09 06:55:37 | Weblog

 
 本日は、昨日(2007・7・8)の「服役中の凶悪犯、玄米菜食で変身」の続きです。昨日の話をお読みでない方は、それを読まれてから、本日の話を読まれると、わかりやすいと思われます。

-刑務所では、起床時間になると、看守はドア-をたたいて、服役囚らを起こすのだが、そんな時、彼らは「うるさい」とか 「あっちいけ」とか、これまでは怒鳴っていたのが、怒鳴らなくなってしまった。そして、看守に「おはよう」と挨拶するようになったんだ。それまでの反抗的な態度がすっかり消えてしまったんだ。

 玄米菜食による変身物語だな。それは、すごいことだ。 

 

                 刑務所の玄米はおいしい

 -刑務所側は、囚人らのこのような変化が本当かどうか、調べることにした。あるとき、彼らに翌日の日曜日までに逃亡せずに戻って来るという条件で、外出許可を与えてみたそうだ。  

 約束どおり、戻ってきたのかね。 

-1人も逃亡せずに、帰ってきたんだ。刑務所では、やはり心配だから、尾行をつけたそうだ。2回目は、尾行をつけずに外出させたが、やはり逃亡しないで、全員、戻ってきたんだ。 

 驚いたなぁ。看守をバカにしていた囚人たちが、そんなに変わるなんて、信じられないくらいだ。玄米・野菜食になってから、看守に挨拶するようになり、外出許可を与えても、逃亡しないで戻ってくるとは!

-いわゆる模範囚となったわけだ。それで、刑期も短縮されて、2年で全員が釈放されてしまったのだ。

 たしかに、すごい変身だ。食物のパワーは想像を絶するものだ。

-彼らが、逃亡しないで刑務所に帰ってきた理由が、おもしろいよ。街で食事しても、おいしい食べ物がない。刑務所で食べる玄米菜食が、いちばんおいしい。しかも、タダだ。だから、刑務所に戻ってきたというのだ。 

  そんなに、玄米菜食はおいしいのかなぁ。

-味覚が変われば、玄米菜食ほど、おいしいものはないよ。 

 ということは、凶悪犯たちは、味覚がかわったということか。

 -まあ、そういうことだ。  

     
       日本の刑務所でも、玄米菜食を採用しては 

-最後にまとめといこう。食物は、おそろしいパワーを秘めている。食物は、人を生かすことも、殺すこともできる。それが、食物というものだ。 その食物が、囚人たちを更生させたわけだ。

 たしかに、そうだよな。ところで、日本の刑務所でも、玄米菜食を採用したらどうかね。 

-それは、いいアイデアだ。だが、やるかな。 まず、ボストンの久司さんにも聞いてみるべきだよ。そして、リスボンの刑務所をたずねて、調査・研究すべきだな。

 たしかにそうだな。リスボン刑務所で起こったことは、信じられないからといって、そんな先入観にしばられて、調査も研究もしないのは、ぜんぜんいただけない。

 -そうだよ。北海道は農業王国だ。そこで取れた、無農薬・有機栽培の玄米と野菜で犯罪人が更生するとなれば、北海道は犯罪者を更生させる場として、理想的なところになるのだが。

 刑務所に農園を付設して、そこで囚人自ら、安心・安全で、「氣」に満ちた農作物をつくって食べるというのは、どうかね。 


服役中の凶悪犯、玄米菜食で変身(1)

2007-07-08 01:40:49 | Weblog

     
  食物パワーは、身体と心を変える

-今日は、玄米菜食がいかに人を変えてしまうか、ということだ。

 人を変えるって、いったいどのようなことなのだね?

-つまりだ、食物は、私たちの心の持ちかたというか、肉体だけでなく精神にまで影響を与えるということさ。 

 えっ、なんだって。食事で心まで変わるっていうこと?それは本当かね、信じられない。

-本当だとも。飲食物には、単にカロリーとか栄養の補給ということを超えるものがあるんだ。人間を変えるパワーがあるといってもよい。例えば、お酒を飲めば、いい気分になるだろう。また、やけ酒というは、くしゃくしゃした気分を変えるために、つまり精神状態を変えるために、飲むんじゃないのかね。だから、食物は恐ろしい。

 なるほど。たしかにそうだ。飲み物は精神状態を変えるよなぁ。わかる話だ。しかし、それはアルコ-ルだから、そうなるんだよ。他の食物では、そうはならないだろう?

-いや、なるんだよ。すべて、食べ物、飲み物は、肉体と精神に大きな影響を与えるのだ。 

 わかったようで、よくわからないな。もう少し具体的な例を挙げてくれなくちゃ。

 玄米菜食で凶悪犯が変身した

-わかったよ。では、具体的な例を挙げてみよう。
ポルトガルはリスボン刑務所でのエピソ-ドなんだが。そこの刑務所の服役囚が、玄米菜食でもって 言動が変わってしまったのだ。つまりだ、食物による囚人の変身物語とでもいってもよいだろう。

 なに、玄米菜食で犯罪人が変わってしまったって?まさか。本当かね、信じがたいけど。

-本当なんだ。まあ、お聞きなさいよ。リスボン刑務所には、アルカポネクラスの凶悪犯が、じつに28名も収容されていたんだ。その彼らが、玄米・野菜食をしているうちに、その精神状態がすっかり変わってしまって、模範囚になったということさ。 

 それはすごい。本当だとすればの話だが。

-この囚人変身物語だが、そのもとはといえば、食養(欧米名・マクロビオティック)を広めるために、アメリカで活動されてきた久司道夫さんに関係があるんだ。

 久司さんといえば、アメリカで玄米菜食の普及運動をされている日本人だろう?

-そうだよ。久司さんは、食養を世界に広める種をまいた桜沢如一先生(故人)のお弟子さんだ。久司さんは、日本でよりも、アメリカで有名な方だ。その久司さんが著した『地球と人類を救うマクロビオティック』という本が、文芸社からでているが、その本に、玄米菜食による囚人変身エピソードが紹介されてるんだ。 

 なるほど。その囚人変身物語とやらか、おもしろそうだな。

-くわしくは、その本を読んでもらうとして、かいつまんで言えば、こういうことさ。ことの始まりは、チ-コというポルトガルの青年にあるのだよ。チ-コ青年は、アメリカのボストンにあるkushi institute(久司インスティチュート)で、食養(マクロビオティック)を学んで、ポルトガルの首都・リスボンに帰った。そこで、食養の普及活動をしていたんだ。その活動の模様が地元の新聞で紹介されたことがあった。その記事に興味をもったのが、リスボン刑務所に服役中の凶悪犯の連中だったのさ。

 刑務所の服役囚か。それで、どうなったの?

-リスボン刑務所というのは、ポルトガル全国から、凶悪犯だけを集めて、収容している刑務所なんだ。その中でも、28名のグループなどは、とくにその凶悪の程度がひどい連中なんだ。たとえば、そのリーダーなどは、アルカポネというニックネームをもつ男で、一年に400回もの強盗記録をもっている。ナンバーツ-は、銀行強盗のベテランで機関銃を使うので、警察では手に負えなくて、軍隊でもって逮捕したという、いわくつきの連中なのだ。

 それは、すごいな。むこうの連中は、日本人とは桁違いだよ。それで、どうなったんだ?

-その連中が、たまたま、玄米菜食のことを新聞で読んだのさ。おもしろそうだということになって、玄米を食べたいといい始めたんだ。 

 そこで、刑務所は凶悪犯に玄米菜食を食べさせたというわけかね。

-まあ、そういうことなんだ。実は、チ-コ青年が、刑務所に出向いて玄米菜食の料理法を教えたのさ。包丁は持ち込めないので、野菜などは、手でちぎって教えたそうだ。こうして、アルカポネたちは、玄米菜食を自炊するようになったのだ。玄米菜食を続けているうちに、驚くべき変化が、彼らにみられるようになったのだ。

 どんな、変化かね。

ー明日のお楽しみとしよう。

 

 おわび;昨日、予告した「身土不二」と切腹の続編を書くこ    とは、諸般の事情で、本日の掲載はできないこととなった。おわび申し上げる。いずれ、近いうちに書く予定である。

(注記)本日のテーマは、7年前、ある新聞に掲載したものに、いささか修正をほどこしたものである。