やや旧聞に属するが、週刊誌「サンデー毎日」(2004年9月19日号)に載った、(株)アシストのビル・トッテン社長の日本へのアドバイスを紹介しよう。
トッテン社長は、わが国の食糧自給率の低さに警告を発する。
「今、日本の国を守るために憲法改正すべきだという話がありますが、いくら武器を用意しても日本の食糧自給率はカロリーで40%、穀物で30%以下」
「だから、経済封鎖を突きつけられる国に完全に負ける。もし、国を守ろうとまじめに考える人がいれば、まず食物とエネルギーの自給率を高めることです」
トッテン社長の指摘する、わが国の食糧自給率の低さは、いってみれば、日本農業の衰退状況に他ならない。
食糧の外国依存は、わが国の生命を外国に握られることである。したがって、わが国農業の復活を抜きにしては、国防にしても独立国家の体をなさない。
産業先進国にあって、わが国の食糧自給率は最低である。日本農業は衰退というよりも「事実上」の崩壊というべきであろう
◆わが国農業の崩壊は、わが国のアキレス腱
私たちの社会には、じつにいろいろな矛盾がある。
政治、経済、教育、文化、生活一般には、それぞれ解決しなければならない問題がある。
だが、これらの諸問題は、その深刻さにおいて、わが国の農業の抱える問題に勝るものではない。
なぜだろうか。
農業は、私たちの「生命を直接的に支える」ものだからである。「身土不二の原則」に適う食物なくしては、健康で天寿をまっとうすることは、不可能である。
(「身土不二の原則」などについては、これまでこのブログで再三述べてきたから、ここでは繰り返さない。くわしく知りたい方は、このブログの履歴一覧をご覧になられて、適当なものをお読みいただきたい)
「生命を直接的に支える」農業の衰退は、わが国では、個人にとっても社会にとっても、速やかな解決を迫られる「主要矛盾」であると言わざるを得ない。
その他の諸分野の問題は、農業ほどに「直接に生死を左右しない」という意味で、すべて「副次的矛盾」といってよい。
農業問題といっても、さまざまある。
その核心は、トッテン社長の指摘にもあるように、あまりにも低い食糧自給率である。カロリー換算で40%であった自給率も、いまでは39%である。
だから、他にいかなる問題があろうとも、農業問題、つまり食糧自給率の100%の達成こそ、最優先課題とならなければならない。
ことは、食糧自給率だけに止どまらない。
食糧備蓄という問題がある。食糧自給率が低いということは、それだけ食糧備蓄がいっそう重要になる。
最低でも、3か年の食糧備蓄が、できれば、5か年程度の食糧備蓄が望ましい。
農業が「事実上」崩壊している日本では、国家としての将来も、そして民衆の生存も、危ぶまれている。わが国農業の再生なくして、わが国の将来はない。
私の叔母が癌になり、今まで食べるものは惣菜物を食卓に並べていましたが、正しく健康は食事からを自覚し、有機栽培の農産物を方々から取り寄せ、生命エネルギーを測定しよりよいものを食することとなりました。たまたま、私のお米を差し上げたところ、初めて良いものであると先生から言われ、ずっと作り続けてほしい旨の連絡でした。私は、気をよくし、過去5年間10aだけだった除草剤を使わない栽培を僅かながら続けておりましたが、今年から全て除草剤無使用の栽培としました。公務と農作業に明け暮れ両立の難しさにあえぎながらも、友人知人の美味しいの一言を糧に奮闘いたしております。これからは、慣行栽培とZエネルギー栽培の比較検証に努め、農業の振興と国の安全保障のため努力してまいりたいと想います。微力ながら皆さんと共に身土不二を実践してまいります。