中華紀行文

アイ リブ イン サンハイ チーナ。
現地採用、海外就職、危険です。現地採用ダメ、ゼッタイ。
現地採用には…なるな!

上海には、「ロック少年」がいない。たぶん。

2014-10-11 | 現地採用関連以外の上海、中国ネタ

▲「Cart Cobain」で検索してヒットするのが百度ではなんと6件だけ。
ニルヴァーナのカートですよ?やっぱり規制されてるのか、思わずにはいられない。


3年暮らしててわかりました。

上海には、「ロック少年」がいません。
いるのかもしれませんけど、イリオモテヤマネコ並の少なさです。


■ロック少年
僕が想うロック少年とは、「中学高校生ぐらいの年代で」「全身から音楽大好き!」という雰囲気がにじみ出ている青少年の事です。

「制服姿にギターを抱えて、バンドの練習に行く」とか、わかりやすいのはともかく、
「5人ぐらいで楽器屋の前で談笑している」とか
「タワーレコードとかユニオン『これ絶対やべえんだって!』って必死に友達に薦めている」とか
「カバンによくわからないスタッズを打ち込んでいる」とか

まあ、そんな感じです。

僕は男子校出身なので、学校が終われば家に帰って母親が作ってくれた晩飯を食うだけですが、誰も見てくれないのに、制服に鎖をつけてみたり、カバンにスタッズを打ち込んでみたり、いろいろしてました。

■日本には居る
帰国すると必ずレコードショップ巡りをしますが、タワーレコードとかに行けば、います、必ず。洋楽を聴く人口は減ったと聞きますが、日本語ロックのコーナーに行けば、必死に試聴する青少年が必ずいます。

■上海にはレコードショップがない
上海の、少なくとも中心部にはレコードショップはありません。
CDを購入しようと思えば、国営の「上海書城」のCDコーナーに行くぐらいしかあり ませんが、ここには所謂C-POP(歌謡曲)しかありませんし、人が全くいません。

だいたい国営企業の軒先に、「西側諸国」であるロックのCDなどあるか!と思うわけですけども、GREENDAYとかOFFSPRINGとかはおいてあります。
10年以上前の話ですが、02年に中国旅行に来た際、ヴァインズのセカンドを買ったのも覚えているので、主に国体的原因でロックのCDが無いわけではないようです。


もちろん、特に中国はダウンロードが盛んなのでわざわざレコードショップなんぞやったってつぶれちまう、ということもあると思います。

■上海には居ない
上海の街を歩いていると、どうでしょうか。
前述のロック大好き!みたいな青少年はほとんどいません。
いや、まったく居ないと言ってもいいかもしれない。

■なぜ、上海にロック少年が居ないのか
考えてみました。

(1)学校の勉強が忙しすぎる。日本よりも学歴が遙かに大事。
学歴が大事なのは万国共通ですが、ここ中国の学歴競争は、日本よりも苛烈です。
中国の教育熱については、また、そのうち書きますけれども、高考と呼ばれる大学入試は一発チャンスであり、日本のように、たくさんの学校を受けることができません。

また、青少年の全ては、この「高考」で良い大学に合格することが目的であり、日本のように放課後に余暇を楽しむ時間的余裕が全くありません。

(2)発展のスピードがあまりにも早すぎた
中国にも欧米のロックスターは来ます。この市場は、外し難い。
そのうち「ビッグインジャパン」じゃなくて、「ビッグインチャイナ」も生まれると思います。
オイオマエまた来たのか、みたいな。

上海では去年はローリングストーンズも、ブルーノマーズも来ました。大型ホールであるメルセデスベンツアリーナでスタジアムライブもしました。

たぶん、改革開放前には考えられなかったことなんじゃないかと思うのですけど。西側諸国のスターが来るだなんて。
20年ぐらいで、一気に発達したものですから、いきなりスターが、黒船が、襲来する感じですかね。

ただ、見てくれは良くなったけれども、なんて言うのでしょう。
上海という土地が 「ロックのお勉強」をしていない感じなんです。語る場所がないというか。
上海は歴史的に見ても、海外の文化を受け入れる土壌があります。
ただですね、本当に受け入れるだけで、ミックスされないもんだから、根付いていない感じ。うわべだけの感じがします。


(3)欧米様が偉すぎる
それっぽい人たちも、若干いるんですけど、欧米様が偉すぎて、崇拝しているもんだから、歌詞が全部英語だったりする。

中国語で歌おうぜ、客もわかんないじゃん。
やっぱり母国語で歌って、若い奴のココロをイチコロにしないと大きなムーブメントにならないと思うんです。
外国語で歌っているうちは、うわべだけなのでは?


■C-POP(中華ポップス)について
中華ポップスも結構いい曲ありますよ。これは稀代の名曲だ!と感じた曲も少なくなかったです。
傾向としては、メロウな曲が多く、アップテンポの曲 は多くないっす。おすすめの楽曲は今度紹介したいと思います。

■上海のライブハウス、野外フェス
上海では1,800万人が暮らしていると言われていますが、ライブハウスはなんと3ヵ所しかありません。

如何に音楽好きが少ないか、よくわかる数字でしょう?

野外フェスもやってます。行った事無いのですが。
どんなのが出ているのかな?

■北京には…いる!
北京には実は、ロックバンドがいるんです。

こういうお国柄ですから、逆に首都北京の方が芸術面は盛んらしくて、ロックバンドもいるし、新進気鋭のデザイナーはみんな北京に集まるし、
ゲイとかレズとかそういう方々もみーんな北京に来るみたいです。


とりあえず、ひとつだけ紹介しておきます。

■北京理工大学発 - car-sick cars

2008年にデビューしたバンドで、あのソニックユースの前座を務めた事もある実力派です。
北京理工大学で学ぶ守望さんを中心にキャンパスで結成されました。


代表曲「中南海」は「僕の中南海はどこいった?」と守望さんがシャウトして、観客が中南海のタバコを投げ入れまくる。
一時は北京の大学生のアンセムだったようです。


代表曲貼っておきますね。
これは本当に、衝動を感じざるを得ない大名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=ZQ3x-vhIXEY

■最後に
こっち来て3年なんですけど、なかなか中華ロックにありつけません。
これだけ大きな国で、絶対あると思うのですけど…。
誰か僕より詳しい方教えてください!!!


<中華ロック教えてやるぜ!という方はご連絡ください>
shengshowchina@yahoo.co.jp

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