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ヒストグラムから見るピクチャーコントロールの違い

2014-11-11 | 後処理のこと
少し気になって調べてみた。
D810で初めて登場したピクチャーコントロール、「フラット」。聞くところによると、カメラ(イメージセンサー)が捕らえた情報に一番忠実な表現をするピクチャーコントロールらしい。
なので、「フラット」を基準に各ピクチャーコントロールによるヒストグラムの違いを確認し、ピクチャーコントロールの違いを見ていく。
以下、参考に上げる画像は、ある1枚の写真をView NX2で表示させ、その状態でピクチャーコントロールだけを変更して行った際のヒストグラムである。

■1.フラット
写真を他のピクチャーコントロールと比べると、全体に、コントラストも彩度も一番低い印象になる。
これが基準。


■2.ニュートラル
・ヒストグラムの山の幅がフラットよりもやや広くなっている。
・シャドウ域(ヒストグラムの左端付近)が中間域に比べて少し高くなっている。そういう観点で見ると、ハイライト域(ヒストグラムの右端付近)が中間域に比べて高くなるように変化している。
1点目から言えるのは、フラットはこれまで十分拾えていなかったダイナミックレンジの端っこまでしっかりと情報を拾おうとしているのではないか、ということ。結果として8ビットの情報の中では、中間域が割りを食う形になり、ヒストグラムで見ると山の幅が狭くなる。
2点目から言えるのは、ニュートラルの方は画像処理の段階で、シャドウ域、ハイライト域の階調を可能な限り確保しようとしているのではないか?ということ。裏を返せば、フラットはそれをやらなくなった、と言うこととも言える。


■3.ポートレート
・全体にニュートラルと山の形が似ているが、よりハイライト域が高くなっている。


■4.風景
・ポートレートと比べるとヒストグラムの中間から右よりの山の幅が中間域側に向かって広くなっている。
・ポートレートと比べて、シャドウ域の山が明らかに高くなっている


■5.ビビッド
・風景と比べるとヒストグラムの山が少し右、明るい側に移動したように見える


■6.スタンダード
・ビビッドと比べるとヒストグラムの山がさらに少し右、明るい側に移動したように見える。
「スタンダード」と言う名前からして、ニコンはこれをひとつの基準と考えていると思われる。
風景はポートレートに比べ、全体にバランスのよい階調を持たせるように設定されているようにも見えるが、その役割はおそらくスタンダードなのだろうと思う。スタンダードから比べるとビビッドはやや暗く、風景はさらに暗く調整されている。


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