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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

抜き射ち三四郎

2022-08-06 23:15:49 | 邦画
CSの衛星劇場の今月のプログラム“幻の蔵出し映画館”の作品として本日早朝にOAされたこの作品を録画視聴しました
1962年制作の当時新ダイヤモンドラインの一角をなしていた和田浩二主演のこの作品
未パッケージ作品ということで一応見終わってNETで調べてたら
なんとこの作品の2年前に死なれた赤木圭一郎さんの主演作「拳銃無頼帳 抜射ちの竜」の原作が城戸禮の『抜き撃ち三四郎』という作品だってことが判明し
 
この和田浩二さんのこの「抜き射ち三四郎」は脚本家才賀明氏のオリジナル脚本作品だってことが分かったんですね
いやかなり複雑なお話であると同時に単純な明快
だからこの映画は“抜き撃ち”ではなく“抜き打射ち”だったわけですね
赤木圭一郎さんももう鬼籍に入られてダイヤモンドラインも一新されての再出発の時期でもあっての作品ということで
 
かなり脇も豪華でして悪党側には山内明、郷鍈治、楠侑子、田中明夫、マイク・ダニーン、嵯峨善兵
そして善人側では鰻屋の亭主に佐野浅夫、潜入捜査官の葉山良二そしてヒロインに笹森礼子といった面々
時代が時代だけに主人公の三四郎は戦災孤児って言う設定で施設でチコ・ローランドに拳銃の撃ち方の指導を受けており
その腕前で過去に刑事である葉山良二の命を助けていたって言う設定が劇中で語られている
 
そして孤児時代に恩を受けた漁師が海賊ギャングによって射殺されたことから清水港にその死の真相を究明しにやってきて
潜入中の葉山とぶつかり二人で海賊ギャングを殲滅しようとする
お話としては単純なものでした。
 
日活が無国籍活劇を量産していた時代のプログラムピクチャーの一本でしたが
なんと主題歌を歌っているのが和田浩二ではなくこの映画にも全く出演もしてない
杉山俊夫さんだったんですね
和田さんって歌えない俳優さんだったのかなぁ
劇中なんと三度も流れる主題歌だった・・・・
 
ちょっとしたコメディリリーフにエースの錠的な役割で杉山さんを出演させてもよかような気がする
葉山さんだと演技が硬すぎてねぇ
っていうかそういや出演はしてるものの郷鍈治さんもほとんど生かされていなかったなぁ
ってか野呂圭介も本来のお仕事を仕切れていなかったような
ってことである意味残念な作品ではあるんですが・・・
 
1962年製作、日本映画、日活作品
山崎徳次郎監督作品
出演:和田浩治、笹森礼子、葉山良二、山内明、郷鍈治、楠侑子、田中明夫、佐野浅夫、木浦佑三、新井麗子、加原武門、弘松三郎、野呂圭介、嵯峨善兵、島津雅彦、チコ・ローランド、マイク・ダーニン、緑川宏、八代康二、河野弘、林茂朗、伊豆見雄、小柴隆、二階堂郁夫、小林亘、宮川敏彦、山口吉弘、高橋明
 
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失われた殺人の記憶

2022-08-06 17:10:09 | 韓国映画
なんだか久しぶりの韓国映画って言う感じの韓国映画を見たような気がする
大体殺人事件捜査してるはずなのに制服警官がおバカすぎだし
老練の警官は目前に被害者の旦那の服装から両手が血塗れなのに
しばらく話してようやく気づくと
被疑者を目前に反撃くらってフライパンで頭叩かれ逃げられても
上司にも捜査班にも連絡せずに
多分に自分のミスを糊塗して一人で勝手に捜査初めてしまうという始末ですからねぇ
 
そうなんです主人公は普通のおっさんで、現在妻と別居中
仕事クビになって失業中なのに妻にも言えず毎日家を出ると言う
なんかどこにでもあるような人物造形
さらに35過ぎたら酒を飲んで酔っ払ったあとのことは何も覚えてないという
そんな時に警官がきて妻が殺されて
アリバイ聴きに来て血塗れを知り
咄嗟に逃げ出して・・・
 
そこからは主人公が孤軍奮闘して記憶喪失した昨晩のことを足で稼いで
自分の行動を反芻していくのと同時進行で
件の警部補さんもこの旦那を一人で追っかけてゆくというお話
旦那は一緒に飲んだ友人から聞き取り始めたものの
なんとなく見てるこっちにはこの友人が真犯人じゃないかなぁって言うようにミスリードして行くプロットはいいんですが
 
さらに奥さんの家は捜査員たちが完全に捜査してるはずなのに
事件現場から大金の入ったクラッチバッグを見つけて
それを持ち出して私しちゃう?警部補
韓国の警察って大丈夫なんでしょうか
 
この旦那、奥さんに給料だって言っていう金を入れるためと闇金とギャンブルから借金しており
この闇金の女社長が絵に書いたような鬼でして
金を返せない人からは保険で支払わせるために腕を斬ったり、内蔵売ったりというかなりな悪質業者これを実写で見せてくれるとこは韓国映画だねぇ
でもって主人公の借金の利息稼ぎに主人公の奥さんにカラオケ店のホステスにさせる
 
日本ではカラオケは健全商売ですが
韓国のカラオケ店って店にホステスさんがいて、必ずお客さんについて個室で春を鬻ぐお店が公認でして
従って一応各部屋のドアにはガラス窓がついてるっていうのが常識
 
まぁこれが奥さんの殺人に結びついていくんですが・・・
ってことで犯人を捕らえてみれば・・・
旦那が必死に自分のアリバイ探ってきたこと自体が完全ミスリードでして
結末は全く救いのない衝動的なものでこの因縁自体っていうか
原因を知らず知らずのうちに旦那が作ってはいたものの
それは間接にすぎずに・・・
 
個人的にはラストのギャンブルシーンは不要に思えるんですがねぇ
ただ老練警部補と一応仲を戻した被疑者旦那との間に横たわる大金があったんですが
あれって結局警部補さんが私しちゃったってことでいいのかなぁ
ここいらも韓国警官のステレオタイプだったようで・・・・
<東京国際映画祭2019>にエントリーされてた作品ですが
ようやっとDVDスルーされた
 
2019年製作、韓国映画(日本未公開作品)
キム・ハラ脚本・監督作品
出演:イ・シオン、アン・ネサン、ワン・ジヘ、イ・ソンウ
コメント (2)
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