まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

大阪パチンコ物語・浪花の勝負師(1992年、ビデオ)

2013-11-20 01:42:22 | 懐かしのパチンコ・パチスロ映画

(C)KSS

~90年代、懐かしのパチンコビデオ(Vシネマ)~

 

大阪パチンコ物語・浪花の勝負師

 

★販売・レンタル開始…1992年(平成4年)8月28日

★定価…16274円(税込)

★発売…KSS

★販売…日本ソフトシステム

★企画…末吉宏彦 ★製作…須崎一夫、水谷務

★原作…間部洋一 ★脚本…奥村俊雄

★監督…辻井康一 ★製作…シネウェーブ ★製作協力…Vacs

★キャスト

長原茂樹、長江健次、網浜直子、南方英二、山田スミ子、島木譲二、ハイヒール(リンゴ、モモコ)、坂田利夫、原哲男、河内家菊水丸、池乃めだか、里見まさと、亀山房代、島田一の介、桂楽珍、千原兄弟(千原せいじ、千原ジュニア)、ベイブルース(河本栄得、高山知浩)、HI-ME(牧田美知世、松田和枝、雨池由美子)

(C)KSS

 ★未DVD化、VHSのみ現在も中古販売


 

(あらすじ)※註:ネタバレ有り

 

 

風間四郎(長原)と梶原良一(長江)は、大阪・北浜の証券会社に勤める証券マン。二人は学生時代からの腐れ縁で、パチンコが共通の趣味。しかし、お互いの性格は180度異なる。良一はハネモノが得意で、四郎はデジパチの大勝ちを狙うギャンブラー。堅実にコツコツと稼ぐ良一に対し、欲をかいては出玉を飲まれっぱなしの四郎。いつも金欠の四郎は、家にも帰らず良一の部屋をホテル代わり。部屋代も払わない、ただの「居候」である。二人のパチンコへの姿勢は、仕事にもそのまま表れている。営業成績の優秀な良一に、上司からドヤされっぱなしの四郎。

ある日、四郎たちは謎の美女、夏美(網浜)とホールで出会う。パチプロ並みの腕を持つ夏美は、四郎がハマッて捨てた台で、いとも簡単にフィーバーさせる。オカマを掘られ唖然とする四郎だが、夏美に「腕の差」と言われてカチンとくる。一方の良一は、夏美の美貌に一目ぼれ。そして、四郎もパチンコ必勝法を夏美に教わる事となり、彼らの奇妙な三角関係が始まる。だが、当の夏美は、あちこちのホールを回って、誰かを必死に探している様子。

そんな折、四郎と良一は、ヤクザ風のコワモテ達に追われるオッチャン(南方)と、夜道で遭遇。車にぶつかり足を痛めたオッチャンを、四郎たちは部屋に連れ帰って手当てする。事業に失敗して、金も行くあてもないと肩を落とすオッチャンだが、よく見ると靴もスーツも高級ブランド。「この人、カタギちゃうかも…」と不審に思う二人だが、しばらくオッチャンの面倒を見る事に。

四郎たちとの共同生活で、つかの間の安息を得たオッチャン、しかし、一歩外に出れば追手の目が光る。そんなオッチャンを、四郎たちは必死にフォローする。四郎は「事業に一度失敗しても、人生あきらめたらアカン」とオッチャンを激励する。

そんなとき、四郎は夏美の探している相手がオッチャンだと知り、「可愛い顔して、ヤクザの手先か」と、夏美を軽蔑する。夏美は「誤解よ」と否定するが、四郎は聞く耳を持たない。仕方なく、夏美は良一に協力を頼み込む。夏美にぞっこんの良一は、すんなり受け入れる。遂に、良一の部屋で対面を果たすオッチャンと夏美。果たして、二人の関係は…?

実はオッチャンと夏美は実の親子で、オッチャンは大阪一の有名パチンコチェーン「千石」の社長であった。それを知った四郎は、金持ちの「茶番劇」に付き合わされたと感じ、オッチャンを激しく嫌悪する。

しかし、そのチェーン店は、副社長である夫人のキミエ(山田)が経営を仕切っており、しかも土地買収や株式取得など強引な経営が災いして、台所は火の車だった。婿養子のオッチャンはキミエに何も口出しできず、嫌気がさして家を飛び出したのだ。そのオッチャンの行方を捜していたのが、娘の夏美とコワモテの専務(島木)であった。

オッチャンは、実はそれまでパチンコがあまり好きではなかったが、「パチンコは僕らの夢や」とアツく語る四郎たちを見て、考えを改めたようだった。そんなオッチャンの変化を知った夏美は、良一とともに、オッチャンを叱咤激励してくれるよう四郎に頼み込む。最初は渋っていた四郎も、夏美たちの熱意に打たれて協力を決意する。

四郎たちに背中を押されたオッチャンは、今ある土地や株を売って経営を立て直せとキミエに進言するが、強気一辺倒の彼女は全く聞きいれない。押し問答の挙句、オッチャンはとうとうキミエに平手打ちをくらわす。夫の意外な行動に驚きつつも、ハッと我に返る夫人。強気、強気の経営で走り続けた結果、キミエ自身もどう店を立て直せばいいか判らなくなっていた。オッチャンの「愛情」をあらためて感じたキミエは、涙ながらに経営再建の道を選ぶ。

バブル後で土地は安く買い叩かれたものの、証券マンである四郎たちの尽力で持ち株を売り抜け、何とか店1軒を立て直す資金を確保。経営規模は大幅縮小したが、オッチャンとキミエの夫婦二人三脚で、心機一転リニューアルオープンを迎える。

ようやく経営再建の目処が立ったオッチャンたちに、安堵する四郎と良一。だが、恋のライバル関係はまだ続いていた。夏美へのプロポーズを賭け、二人は「パチンコ勝負」をする事に。果たして、勝負の行方は…?


(「パチンコ物語」シリーズ、初の関西バージョン)

1990年代前半、間部洋一原作の映画・Vシネマ「パチンコ物語」シリーズは数多く出たが、大半が東京など関東を舞台にした作品だった。

※「パチンコ物語」シリーズの歴代作品(映画・ビデオ)
・パチンコ物語(1990年、古尾谷雅人)
・二代目パチンコ物語・一発勝負必勝篇(1991年、美木良介)
・パチンコ物語・裏ワザ大勝負!(1992年、榊原利彦)
・新パチンコ物語・マル秘デジパチ攻略法(1993年、風見しんご)
・パチンコ物語番外篇・パチスロ一攫千金(1993年、勝俣州和)
・新パチンコ物語・パチプロVS伝説の釘師(1993年、西川弘志)
・元祖パチンコ物語・温泉珍道中(1994年、新藤栄作)
・新パチンコ物語・壊滅!闇のゴト師軍団(1994年、西川弘志)
・元祖パチンコ物語・駅前戦争(1994年、財津一郎)

一方、本編は舞台を大阪に移し、登場するキャストも関西(主に吉本)の俳優や芸人で占められている。劇中のセリフも、当然オール関西弁である。

ダブル主役の長原、長江はもちろん関西人。ヒロイン役の網浜直子も神戸出身だ。物語の重要の役どころであるオッチャンを演じる南方英二(故人)、その妻・キミエ役の山田スミ子、コワモテ専務の島木譲二と、吉本新喜劇の「重鎮」が脇を固める。

その他、証券会社の口うるさい上司役に原哲男(故人)、パチンコ店のカウンター嬢にハイヒールのモモコとリンゴ、四郎をボコボコにするチンピラ役に若き千原兄弟、コワモテ専務の部下役にベイブルースの河本(故人)&高山と、コテコテの吉本芸人揃いだ。

また、あの河内家菊水丸が、自身がモチーフの新要件ハネモノ「オロチョンパII」(三共)を、BGMを口ずさみながらホールで打っていたり、同じ三共のハネモノ「OL娘」とタイアップしたアイドルグループ「HI-ME」(ヒメ)が、リニューアルオープンしたパチ屋のイベントギャル役で登場したりと、レトロパチンコファンには嬉しい「お宝シーン」も。因みに、HI-MEのメンバーのうち雨池由美子は京都出身。得意の京都弁を生かして、店を宣伝する。

※その他の出演者

・四郎たちが通うおでん屋の大将…坂田利夫 ※十三・栄町商店街のおでん屋「有馬家」がロケ地
・おでん屋のカウンターで、良一の煮込みをつまみ食いする日雇い労働者…桂楽珍
・パチ屋で夏美に父親と勘違いされ、夏美に声を掛けられる客…島田一の介
・副社長のキミエが融資相談に訪れた銀行の担当者…里見まさと
・四郎と良一の同僚、証券会社OL・・・亀山房代(※2009年他界。黒猫さん、ご指摘どうもです。)
・リニューアルオープンしたパチ屋に並ぶ客…池乃めだか

 

 

(本作に登場する主なパチンコ台)

・ロータリーセブン(マルホン、旧要件デジパチ)
・バイキングキッドII(平和、新要件ハネモノ)
・カクテルA(大一、新要件デジパチ)
・麻雀物語(平和、新要件デジパチ)
・ぽんぽこ林(平和、新要件ハネモノ)
・サバンナ(まさむら、新要件デジパチ)
・ルーキーパステルP3(西陣、新要件デジパチ)
・フィーバーマキシムEXIII(三共、新要件デジパチ)
・バレリーナ(平和、新要件権利モノ)
・ニューヨーク(三洋、新要件権利モノ)
・カバ丸くんP3(西陣、新要件ハネモノ)
・えびす(藤商事、新要件デジパチ)
など

※1991年~92年にホールで活躍した初期・新要件機の映像が多く登場、当時を偲ばせる。

 

(主なロケ地)

通天閣を中心とした大阪・新世界のパチ屋や商店街が、メインのロケ地になっている。また、十三駅近くの栄町商店街でもロケが行われている。証券会社絡みのシーンでは、北浜のオフィス街が使われている。

※ロケ地となったパチンコ店について
(関西のホール事情にはそれ程詳しくないので、詳細不明のものもある。情報提供も歓迎)

・新世界「ゴールデン」(浪速区恵美須東)
⇒四郎と良一が通うパチ屋。ロケ当時、「喫茶スター」や「半田屋酒店」の通り向いにあったホールだが、現存せず。店頭には「三共・最新鋭機オロチョンパII、ラウンドUFO」(共にハネモノ)、「ニューギン・最新鋭機トリプルエース」(3回権利モノ)、「京楽・ニューフィーバー、フルーツパラダイスAA」(確変デジパチ)といった新台告知の貼り紙が見える。また、デジパチはLN制を採っており、ロータリーセブンは「3・7スタート⇒4・9交換」、麻雀物語は「白・中スタート⇒西・北交換」。

・「MERCI」(メルシー)
⇒阪堺電車(路面電車)沿いのホールという事は映像から確認できるが、具体的な位置や現状については現在調査中。河内家菊水丸が、歌いながらオロチョンパIIを打っていた店。
※情報提供により、阪堺線・今船駅そばにあった店(閉店)と判明(黒猫さんより)

・「アイゼン池田店」(阪急宝塚線・池田駅東口、閉店)
⇒経営再建を果たしたオッチャン達が再オープンしたパチ屋。四郎と良一の「パチンコ勝負」も、この店で行われた。30分の出玉勝負で、四郎はハネモノ「カバ丸くんP3」、良一はデジパチ「えびす」にそれぞれ座り、普段とは逆の台選びをする。

その他、「サンサン」「プラザ」「マルハン」といったホールの名前がクレジットされているが、これらは恐らく南海電鉄・難波駅周辺のパチ屋ではないかと思われる。ただ、どの店でどのシーンが撮影されたかは、全くもって不明…。
※「マルハン」は難波(当時存在せず)ではなく、八尾が濃厚(黒猫さんより)



4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
懐かしいですね~! (黒猫)
2013-11-20 12:31:07
新世界にあった「ゴールデン」は後に「パーラー王将」になり五年程前に閉店し現在は串カツ店になっています。

「メルシー」は阪堺線今船駅前にありましたが、だいぶん前に取り壊されマンションになってます。

ちなみに「サンサン」と「プラザ」は現在も営業中です。

亀山房代さんは4年前に御亡くなりになられてます。
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Unknown (山形屋)
2013-11-20 17:54:35
パッケージ役者を見てもこのVシネ見たこと無いなーと思っていましたがあらすじを読んだら思い出しました。

関係無いけど当時網浜直子のVシネかなり出てたよね!
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追記です… (黒猫)
2013-11-20 22:47:11
「サンサン」と「プラザ」は難波ウインズ裏にあるホールです。

「マルハン」はこの映画の撮影当時には難波やミナミにはありませんでしたので恐らく八尾の「マルハン」で行われたと思われます。

新世界の「ゴールデン」はアポロンを全色導入していたのが特徴的なホールでしたが、リニューアルオープンで屋号が「パーラー王将」になり何の特徴もなくガラガラになってしまいましたね。

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Unknown (スーパーシオ)
2013-11-22 06:27:14
初めてコメントさせていただきます

黒猫さんのコメントと記事から


頭の中にホールの風景が浮かんできました


素晴らしい記事にコメント楽しませてもらいました


サンサン・プラザ(たまに行きます)に新世界界隈


非常に見てみたいなと思いました
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