ニューペガサス(パル工業、1.5号機)
・登場時期:1987年(昭和62年)⇒1号機「ペガサス」の改修機
・「差枚数吸い込み」によるボーナス判定方式を採用
・ビッグボーナス時のBGMは、ショパンのノクターン(「夜想曲 第2番 変ホ長調」Op-2)。大変美しいメロディで、当時のパル開発陣には、選曲の妙を褒め称えたい。
昭和の名機、「ニューペガ」。とはいえ、私がスロを知った平成の世にあっても、依然人気機種として全国各地に設置されていた。
本機との最初の出会いは、1990年夏、新宿・歌舞伎町コマ劇前の「モナミ」というパチ屋(閉店)であった。
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/3bfa9acc0937438b816e295242e14eb1
(以前、新宿「モナミ」を振り返った記事)
今は亡きモナミの地下フロアで、ニューペガと初めて遭遇した時の不思議な感覚は、今も忘れる事はない。
薄暗い空間にズラッと並んだ白パネルのニューペガ。二列あるシマは盛況で、打っている輩は、どこか普通のスロッターとは違う「職人」的な雰囲気が漂っていた。
私をそう思わせた最大の要因が、全員が「逆押し」をしていた事である。
吸い込み方式の本機では、敢えて逆押しで小役を取らない方がボーナスに早く到達する。いや、それよりも寧ろ、逆押しで出現する判り易いリーチ目の存在が、この打ち方を浸透させていた。
写真のように、右押しで小役非テンパイ(ズレ目)の状態から左に単チェリー。単純だが、これがニューペガでアツい瞬間である。
初心者時代、ニューペガを打つ時ははハッキリって「おっかなびっくり」の状態であった。リーチ目も良く判らず、ヤメ時もかなり適当だったので、正直ベテランからみれば良い「カモ」になっていたと思う。
ただ、一度打ち方を覚えてしまうと、その単純かつ奥の深いゲーム性にハマるようになる。
それに、あの小気味よい連チャンを味わうと、ちょっとした「中毒」状態に陥ってしまった。
(レギュラー絵柄の天馬…ジャックゲームのパル工業独特な電子音が懐かしい…)
4種類の吸い込みテーブルが織りなす連チャンとハマリ。特に連チャン中は最大100枚のコインを飲ませればボーナスが成立する為、運良くループが続けば短時間でドル箱も満タンになった。
なお、設定別の吸い込みテーブルは以下の通り。
Aコース Bコース Cコース Dコース
設定1 1-100 1-300 251-900 851-1600
設定2 1-100 1-400 351-950 901-1600
設定3 1-100 1-400 351-950 801-1600
設定4 1-100 1-400 351-850 801-1700
設定5 1-100 1-300 251-850 801-1200
設定6 1-100 1-250 201-400 351-550
参考:設定ごとの各テーブル選択率(A/B/C/D)
設定1⇒33.2/33.4/5.6/27.8
設定2⇒34/27.5/27.5/11
設定3⇒34.7/32.65/21.75/10.09
設定4⇒34/38.5/22/5.5
設定5⇒32/34/22.7/11.3
設定6⇒25.5/31.1/24.8/18.6
※実際は「乱数の偏り」が存在し、選択率にさらにメリハリがあった、との情報もある。
設定6は、最大550枚(11000円)のコインを飲ませれば、次回のボーナスが来るスペック。これは非常に特徴的で、シマの挙動を見ていれば6の看破は容易だった。ただ、そんな台を捨てる人間など滅多にいない訳で(いれば、たちまち激しい台取り合戦となる)、大抵は横目でマッタリとした出方を眺めていたものだ。
また、設定4のみDコース(ハマリテーブル)の天井が深く、最大1700枚に設定されていた。金額にして34000円。ここまでハマれば、ほぼ負けが確定するようだが、ツボにハマった時の連チャンはそれを補って余りあるものだった。連チャンのループが続いたときは設定4を期待したが、低設定のマグレ噴きも当然あった。
なお、コインを持ってのウロツキが可能な店では、一台につき50枚ほどコインを飲ませてボーナスの有無をチェックし、ボーナスが入らなければその分のコインを小役狙いで回収して別の台に移る事も出来た。
上のテーブル表を見れば判る通り、安心して打ち続けられるのは設定6のみ。したがって、前日の据え置き狙いや上げ狙いといった朝一の立ち回りも重要だった。
ただ、私が打っていた新宿「モナミ」の場合、ガラの悪いチンピラ風情の常連達がほぼ例外なく朝一から並んでいた。たまに、奴らを出し抜こうと早朝から先頭に並んでも、開店20分前くらいに来た中年オヤジ共にガンを飛ばされ、横入りされるのがオチであった…。
なお、ニューペガにはゴト(イカサマ)に関するネタも存在した。約20年前に発売された「パチンコ必勝ガ〇ド」誌では、「ニューペガサス 設定1を設定6に替える超ゴトネタ発覚!」というセンセーショナルな記事が掲載されている。
これは、特殊な小型器具を用いて台内部の配線をショートさせ、強制的に設定変更を可能にする、というものだ。最後に店員のリセットが必要とはいえ、当時はビッグ終了毎に店員がリセットを掛けるのが当たり前であり、チェックの甘い店なら普通に実行できるネタであった。
具体的な手順は割愛するが、当時の必勝ガイ〇誌は、このネタを掲載した理由を全国のホール関係者への「警告」としている。この記事を見て、シマの監視を強化した店もあるだろうが、一歩間違えば「窃盗の手段を教唆した」ともとられかねない、ギリギリの情報ともいえる。
こういったスクープ記事を、批判を恐れずにファンに開示した同誌の姿勢には、20年越しの拍手を送りたい。
因みに、各地のパチスロ専門ゲームセンターに現在設置されているニューペガは、ほとんどが設定6であるので、このようなゴト行為をする必要は一切ない。
懐かしいッス♪
壁際に立って
あいつは もう金無さそうとか
あそこは 幾ら入ったとか(笑)
データ表示無かったから
必死に見て
打ってました。
今から
23~25年前ッスかね(  ̄▽ ̄)