まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ターゲットI(三共、一発台)

2013-05-09 15:50:56 | 一発台

1989年(平成元年)に三共から登場した一発台「ターゲットI」

 ★賞球…オール13

 

数ある一発台の中でも、このターゲットIとジャスティ(西陣)は、当時もっとも打ち込んだ機種だ。

天下クルーンをジリジリ回る玉、そして盤面中央でクルクル回る回転盤には、いつもハラハラさせられた。ジリジリ、クルクル、ハラハラである。

現役時にターゲットIを打ったのは、新宿・歌舞伎町「ニューメトロ」(新宿区役所裏、怪しげな風俗店が並ぶ「あずま通り」沿い)や「日拓本店」(西武新宿駅前、換金所が暗い地下にあった)、新宿東口(中央口)「メトロ」(談話室「滝沢」近く、「喫茶西武」の下)、高田馬場「東陽会館」(必勝G誌関係者御用達のホール)、新宿・西早稲田「みよし」(「ハト屋敷」が懐かしい)など多数。

特に思い出深いのが、小田急線・向ヶ丘遊園駅北口「ニューギンザ」で、何度もこの台に助けられた記憶がある。店を入って奥の右から2番目のシマがターゲットだった。必勝G誌のスエイ編集長も良く訪れた由緒ある店だ。

スエイさんの時代はビッグウェーブが設置されていたが、私がニューギンザに通った時期は、ターゲット、ジャスティそしてビッグポーターに変わっていた。この店のターゲットは、背中のシマが三洋の初期権利物「ニューヨーク」の頃も残っていたから、平成3年の秋までは健在だったと記憶する(ニューヨークはその後「マンハッタン」に入れ替えられる)。

この店で、F・レクサスIVD、F・ボルテックスII、キャスター、マーブルX、ベンハー(←後に「リノ」と入替になる)、コンチネンタル…と立て続けにやられて、残金が僅か数百円となった時に、ヤケクソでターゲットに座ったら最初の100円でクルーンに飛びこみ、そのまま当り穴に収まって5000発の予定終了…なんて嬉しい経験も何度かあった。

土壇場で11000円(当時2.2円交換)の「臨時収入」を得ると、ニューギンザ裏口近くにあった「ばんだい」という小さなラーメン屋で、ラーメン&ギョウザのセットを食べ、空腹を満たして帰宅。或いは、割烹着のオヤジさんが一人で切り盛りする「石川屋」という定食屋に入り、メチャクチャ狭いカウンターでカツカレー大盛りを食べる…そんなささやかな喜びを味わった記憶も、自然とよみがえる。「金欠」なりにも、生活を楽しんでいた時代だ。 まぁ、ほとんどの方にとって、どうでもいい情報だとは思うが(笑)。

そんな訳で、私にとってターゲットIは、文字通り「一発」逆転の救世主となった、恩義ある一台である。

  

 

ターゲットIといえば、天下の一穴クルーンと、クルーン下で時計回りに動く回転盤が、ゲーム性の「肝」であった。

「セイヤ」「ベータ」よりも入賞率の低いクルーン。それでも、三共の前作「ビッグウェーブI」と比べると、クルーンに飛びこむ確率は高かった。ビッグウェーブよりも天横の命釘の上下に角度が付いていて、玉を「受けやすい」元ゲージになっていた為だ。基本は、ブッコミ狙いとなる。

一方、回転盤の穴の数は、ビッグウェーブよりも二つ多い。ビッグウェーブが「三つ穴」(短穴、長穴、カギ穴)なのに対し、ターゲットは「五つ穴」である(短穴、長穴×3、カギ穴)。時計方向に「短穴、長穴、長穴、カギ穴、長穴」の順に並んでいた。

大当り穴は釘調整によって異なるが、最もポピュラーだったのが、短穴を大当りとするホール。店によっては、カギ穴の方を当りとする場合もあったし、どちらに入ってもOKという店もあった。

天横の命釘を抜けてクルーンに入った玉は、確実に下の回転盤に落ちる。よって、当りorハズレは、クルーン内の玉が回転盤に落下する「タイミング」によって決まる。短穴が真上にくる寸前に、玉がポトリと落下すれば、見事大当りとなる。

もちろん、回転盤に落ちるタイミングは一定ではない。クルーンでしばらく回って落ちる事もあれば、飛びこんで速攻で落下するケースもある。このアナログさ、ランダムさが、たまらなく面白く感じられた。

特に、クルクルと玉が長くクルーンを回っている時には、回転盤の短穴とクルーンを交互に見つめて、「このタイミングで落ちろ!」「まだ早い!」と、心の中でアツく叫んでいた。

ちなみに、回転盤の速度は常に一定で(約2秒周期)、穴と穴との間隔も等しく、しかも穴の入口の幅も全て一緒である。つまり、回転盤での振り分けは、純粋に「1/5」といえる。見た目よりも振分け率を悪くする「仕掛け」は、この台には施されていなかった。

短穴が大当りの場合、大当り後は右打ちで消化する。回転盤の短穴に入賞すると、右の肩チューリップが開く。すると、右打ちした玉が肩チューリップの左端に当たり、盤面下部のセンターチューリップ(GOチューリップ)に向かう新ルートが出来る。肩チューリップに再度玉が入るとパンクするが、一発調整されたホールでは再入賞の心配はない。

その後は、センターチューリップと両サイドにある電チューの連動で、出玉を稼いでいく。なお、カギ穴入賞時は左の肩チューリップが開き、長穴入賞時は回転盤下のチャッカーに入る。

ちなみに、センターチューリップには3個まで入賞を記憶する機能があり、電チューの開放時間も5.87秒と長めだ。よって、大当り後は、比較的スムーズに予定終了(打止め)させる事が出来た。

電チュー開放時には「かっこうワルツ」の名調子が流れる。シマで一度に大当りが多く出ると、ピッチの異なる「カッコウ、カッコウ」の電子音があちらこちらから聞こえて来て、音酔いしそうになったものだ(笑)。



1 コメント

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ターゲット (D-51好き)
2013-05-10 09:02:03
  いつも楽しい(懐かしい)記事!ありがとう(^^)
ございます。 ターゲットは、一発台の中で私も一番打ち込んだ名機です。
 当時学生の私は、ホールでパチプロらしき人と出会い
「朝一は、クルーンに飛び込み易い」なんて聞いて、自分の
実体験も重なり・・・、良く朝からホールに行っていました。
 クルーンと 各穴を結ぶ見えない部分で玉がスット落ちたり、タイムラグがあるようになかなか落ちなかったり・・・。
 いろいろ思い出されました。
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