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ジャスティ(西陣、一発台)

2013-07-26 23:01:01 | 一発台

1990年(平成2年)に西陣から登場した一発台「ジャスティ」

 

★賞球…オール13
★電チュー開放時間…約5.9秒
★盤面下段のオープンチャッカーは、入賞球を1個まで記憶


 

一発台のアツさ、楽しさを教えてくれた、恩義ある一台。都内、神奈川エリアの導入率も非常に高く、平成2年に出た数ある一発台の中でも、人気ナンバーワンを誇った「名機」。


(スロで負け、デジパチでやられ、最後の望みを託して向かうジャスティのシマ。お座り100円での「逆転劇」も、幾度か体験した。例の「ドツキ」だが、一度トライして店員にこっ酷く怒られたので、それっきり試していない。やはり、慣れないゴト行為などは、手を出さないに限る。)

 

当時の地元周辺では、例えば小田急線の向ヶ丘遊園駅と登戸駅には、大小合わせて11軒のホールが存在した。一発台を設置する店は7軒あったが、そのうち5軒がジャスティを置いており、人気の高さを象徴していた。

都内でも、新装で一発台をジャスティに入れ替える店は多かった。かつて、故・田山幸憲プロがネグラとした池袋・西口「S店」(山楽)は、平成2年9月25日の新装でジャスティを入れ(ジェットラインと入替)、平成3年4月1日新装までの約半年間、設置し続けた(この日、S店1階に新基準機が大量導入、旧要件デジパチと共にジャスティも撤去)。同様のタイミングでジャスティを置いた店も多い筈だ。


 

本機のゲーム性は単純なようで奥が深く、打てば打つほど、その魅力に取り込まれていった事を覚えている。一発台末期に多くのファンを魅了した事は、当時を知る人間ならばお判りだろう。

 

(大当りまでの道のり)

 

 

メインとなるヤクモノは、上段ステージ奥の「IN」入賞口、中段の一穴クルーン、そして下段の三穴回転体の「三層構造」。大当りまでには、幾つかの「関門」をクリアする必要があった。

 

まず上段には、左右に緩やかな傾斜の付いたカマボコ状ステージがある(画像参照)。このステージ中央が、ちょうど傾斜の頂点になっており、その奥に「IN」と書かれた小さな入賞口がある。

ちなみに、故・田山プロは「パチプロ日記」の中で、この入賞口を「目玉」と表現した(ジェットラインの命釘は「首っ玉」と呼んでいた)。

盤面左の命釘(パチプロ日記では「ミミ」と呼んでいた)を抜けた玉は、このステージに乗り中央の「IN」入賞口にアプローチする。傾斜で玉の勢いが弱まり、ステージ中央で勢いがなくなると、入賞口にサッと吸い込まれる感じだ。かと思うと、勢いよくステージ上に乗った玉が、入賞口にスポッと収まる事もあり、いかにもアナログな玉の動きを体感できた。

ただ、ステージに乗った玉の勢いが弱すぎると、玉は中央まで登りきらずに左側へ戻ってしまう。逆に勢いが強すぎると、今度は入賞口を超えて右サイドに抜けてしまう。ただ、上述したように、勢いが付いた筈の玉が、スッと「IN」に飛び込む事もあった。

ステージ上の挙動は、命釘左側の誘導釘や、命釘内側の一本釘によっても大きく変わる。もちろん、ストロークの微調整も大切な要素となる。また、それ以上に重要だったのが、台の「ネカセ」(傾斜)だ。「IN」入賞口はステージ奥にある為、傾斜が強い方が入賞し易いのは当然であろう。

ネカセの判別については、実際に打ってみるのが確実だが、打つ前にチェックすることも出来た。台とシマ枠の境目の角度をチェックする、盤面に百円ライターを当て、オイルの角度で判断する、台と玉貸機との「ズレ」で見極める…など、多くの方法があった。

ちなみに、「IN」入賞口付近には、玉を奥に誘導する小さな「ミゾ」がある。但し、勢いのついた玉を止める程の効果はなく、ステージ中央で勢いが弱まった玉を入賞口に導く、「補助的」な役割を果たすに過ぎない。

なお、ジャスティにおける「珍プレー」として、「IN」に入った玉が、そのまま入口内でピタッと停止してしまう現象が起きた。ただ、これは明らかに「ネカセ」が弱い証左といえるので、こうしたクセ悪台を打ち続けるのは危険でもあった。

 

「IN」を通った玉は、その下の一穴クルーンに入り、クルーン内をしばらく回ってから下段の回転体へとアプローチする。クルーンでの振り分けはないが、打ち手をジリジリさせる「演出効果」が大いにあった。 クルクル回る玉と、その下で規則正しく回る回転体を交互に見つつ、手に汗握り盤面をグッと睨んだものだ。

 

 

下段ヤクモノの三穴回転体は、常に時計方向に回転している。大当り穴は一つで、赤く縁取られている。また、回転体の上部には、回転体を覆うような格好で半円状の「アーチ」が掛かる。

クルーン内の玉は、アーチの左サイドor右サイドから滑るように落下して、回転体の正面にアプローチする。回転体の正面(中央)には小さなレールがあって、落下した玉がレールにうまく乗ると、回転体とレールの境目部分に引っ掛かって止まる。そして、回りながら正面に来た穴に迎えられるが如く、スッと収まるのだ。この時、赤い縁取りのV穴に入れば、見事大当りとなる。

アーチの左サイドから落下した場合、一旦回転体の前を通過して右サイドに行った玉が跳ね返り、中央に戻ってレールに乗るパターンが多かった。当然ながら、ネカセがキツい台の方が、レールに乗る確率は高い。本機におけるネカセの重要さがお判りだろう。

但し、レールの左右には二つのアウト窓があり、レールに乗らなかった玉は、そのままアウト穴から役物外に落ちてしまう。ネカセが甘い台などは、玉をポロポロとこぼすので、非常にイライラしたものだ。また、さっきまでは大当りを連発したのに、いきなり台が急変したかの如く、玉をこぼしまくる台へと豹変する事もあって、打ち手泣かせの展開も少なくなかった。ちなみに、アウト窓から落下した玉は、回転体下の「CHANCE」チャッカーに入る事もあるが、ここに入賞すると下段左右の電チューが約5.9秒開くので、通常時の玉持ちに貢献した。

玉がレールに乗って止まったとしても、回転体のタイミングが悪ければ、あえなくハズレ穴に消える。ただ、この時に台の上皿、下皿、又はハンドルを思いっきり揺らす(引っ張る)「ドツキ」を行う事で、ハズレ穴をスルーして強引に大当りさせる事が可能だった。

このドツキ、もちろん許されざる「ゴト行為」ではあるが、一時期かなりの「流行」となった。私も、ジャスティのメイン店だった向ヶ丘遊園「銀座ホール」で試したところ、ベテラン店員に「出入り禁止」をチラつかされる程に叱られたので、それに懲りて二度と実践する機会はなかった…。

 

(V穴入賞後)

回転体の赤い穴(V穴)に入ると、ヤクモノ左右にある二つのチューリップが静かに開く。多くの店では、大当り後は右打ち仕様になっており、パンク防止の為、右チューリップに玉が入らない釘調整が施されていた。

右打ちすると、開いたチューリップの左端に玉が当り、役物下段中央の「CHANCE」チャッカーに向かう新たなルートが出来る。このチャッカーは、下段左右の電チュー開放用で、チャッカーに入賞すると電チューが約5.9秒開放する。チャッカーはメモリー機能が付いており、入賞球を1個記憶する為、出玉のスムーズな増加に資する。チャッカー入賞時は、独特の「フォンフォンフォン…」という甲高い電子音が、ホールに鳴り響いた。三共・ターゲットIの「かっこうワルツ」の調べとは、また違った趣があって好きだった。

その後は、チャッカーと電チューの連動により、打ち止め予定数終了(予定終了)まで出玉を稼ぐ。打止めの玉数は店によって異なり、例えば、向ヶ丘遊園界隈では5000発終了(2.2円交換)、登戸エリアでは4000発終了(2.2円)という具合に、地域差も存在した。終了後、ズシリと重いドル箱をカウンターまで運んでいる時の達成感は、20数年経った今でも忘れられない。



6 コメント

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Unknown (たろへい)
2013-07-27 01:14:38
当時のパチ屋は台の建て付けが甘く必ず台を引っ張ってから打ったとか、釘が露骨にプラスでレールに殆ど乗らないクセ悪台に入れあげた、なんて思い出あります。

末期の一発台で特に好きだった機種ですね(^_^)


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ポップなデザイン (サンドイッチ)
2013-07-27 03:51:10
渋めのセルデザインが多かった当時、目を惹くデザインでした。役モノも丸みを帯びたデザインで、優しそうな台に見えましたが、中身はキツかったですね。
女性に例えるとたれ目で優しそうだけどキツい肉食系ともいいましょうか。
私も負けたときの「泣きの1000円」で何度も勝負しましたが、当たりを引いた記憶がありません(笑)
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Unknown (とも)
2013-07-27 09:54:10
連休中に千日前で対戦して、18回連続ステージ落ちの後に5連続大当たりという訳の分からない展開を体験しました(笑)

現役時はあまり勝てなかったですが、一発台の醍醐味が凝縮されていて、1日打っても飽きない大好きな台です。
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最後に見たのは・・ (公営の鬼)
2013-07-29 12:05:23
国分寺で・・・

一般機として使用されていた?
そんな記憶があります。
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Unknown ()
2014-05-30 09:41:32
大当たり穴が向こう側にあるときにクルーンから落ちてくるとちょうどいいタイミングなんですよね~私もそのタイミングに落ちるように、こっそり台を引っ張っていました^^;

変わった体験では、同時に3個の玉がクルーンに連続入賞というのがあります。

当時はどこのお店でも、一発台の命釘に球が引っかかれば店員により大当たりにしてくれる暗黙のルールがありましたが、この機種の入賞口に引っかかってもだめでしたね。まぁ、お店の釘調整には関係ない部分ですから・・
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わたしの行ってたホールは (じぉ)
2014-09-06 07:51:47
右からの入賞潰してませんでしたので、何気に右打ちはどうだろうと試してみたら普通にくぐるし、思わぬ副産物として何故かCHANCEに入りやすく1000円で2回くらい入るので300発以上戻ってきたので玉持ち良くて結構稼げました。

ただ、あの電チュー開くと音鳴るので店員がたまに見に来るのでその時は通常打ちに戻したりと。割と神経使いました。
その内隣で打ってる人にも見られてみんな右打ちするようになって右から入らないように潰されちゃいましたけど^^
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