1994年(平成6年)に登場した現金機デジパチ「ドリームガールズ」(奥村)
★賞球…7&15
★大当り確率…1/215
★大当り図柄…0~9、ハート、ダイヤ、クラブ、スペード、JK(ジョーカー)の15種類
(各図柄に対応する女性キャラが15人存在)
★平均出玉…約2300個(最高16ラウンド継続)
★ノーマルデジパチ(保留連、数珠連などの意図的な連チャン性なし)
当時、「業界初のタテ型液晶モニター」を搭載した事で注目された本機。「3インチ」という小サイズながらも、カラー液晶の鮮明さ&美麗さは、一見の価値があった。
デジタルアクションも、通常の「縦スクロール」ではなく、上・中・下と3分割された画面が右から左に「横スクロール」する動きで、これも液晶機としては初の試みだった。なお、デジタル停止順は下⇒中⇒上で、図柄がバラバラの状態で変動する様子は、「モンタージュ写真」を彷彿とさせた。
液晶に登場する美少女キャラも大きな特徴で、デジタルが三つ揃うと、女の子の全体像が完成する作りになっていた。何れのキャラも、バスケット、テニス、バレー、水泳、新体操など、スポーツに因んだ格好をしていた。
「ギャルズ13」「ポンポンガール」などと比べると、かなり作り込まれた感のあるキャラデザイン。今でいう「萌え系」であろう。いい年こいたオッサンが、この画面に食い入りながら打つ光景が、全国のホールで見られた。
まぁ、かくいう自分は当時23歳だったが、本機を打っている背後を若い女性客が通ると、特に大当り中などは、結構恥ずかしいものがあった(当時、馴染みの「Z」店などで実戦)。
このように、本機は「美少女」ぶりを全面に押し出していた訳だが、たった一つだけ、完全に打ち手の裏をかいた「個性派キャラ」が存在した。
それが、この「ババア」である。「JK」図柄に対応しており、「JK=ジョーカー=ババ=ババア」という、ダジャレ的発想であることは明らかだ。胸のゼッケン「88」も、文字通り「ババ―」の意味であろう。コスチュームは、やはりスポーツの「卓球」であった。
せっかくのギャル系デジパチにも拘らず、この「ババア」が揃ってしまった時は、何とも言えぬ「脱力感」に襲われた。そのくせ、ホールによっては、あえてこのババアを「無制限ナンバー」や「継続ナンバー」にしていたのだから笑える。まぁ、それだけ個性の強いキャラであった。
★リーチアクション
・ノーマル…下⇒中と図柄がテンパイすると、上デジタルがスムーズとは言えない動き(コマ送りのような感じ)で右→左にスクロールする。大当り図柄の1つ手前から1つ先まで超スロ-回転になる。
・ロング…リーチが2周してサウンドが変化。ロング発展時は、大当りor前後1コマで停止。
・2段階(信頼度100%)…ハズレ図柄でいったん停止後、再始動すれば大当り確定。
・戻り(信頼度100%)…大当り図柄を半コマ通り過ぎて、戻って当る。やはり鉄板のアクション。
※(内部)各リーチ選択率
大当り時…ノーマル=3/15、ロング=4/15、2段階=4/15、戻り=4/15
(大当り時は、ノーマルが一番選ばれにくいが、その差は僅か。逆に言えば、ノーマルからでも良く当たったといえる。)
ハズレ時…前後一コマでのハズレ時はロング、その他のハズレ時はノーマルを選択
★大当り判定方式
大当り判定カウンターは「0~1504」の1505コマ。うち、大当り乱数は「7、17、37、47、67、97、107」の7通り。よって、大当り確率は7/1505=1/215となる。
なお、大当り乱数の一の位がいずれも「7」になっているが、この偏りは、当初本機が「連チャン機」として開発されていた事を匂わせる、プログラム上の「名残」であろう(本機は、連チャン規制の真っ只中に発売された)。
また、大当り判定カウンターのコマ数が「1505コマ」と多く、カウンターの周期は約4.06秒と遅い(1コマ=0.0027秒)。一見すると、体感器で大当り周期を狙えるようだが、実は独特な乱数生成方式をとっていた為、体感器での攻略は不可。
※本機の乱数生成方式…チャッカー入賞時に取得した乱数に、前回生成した乱数を加算して、これを新たな乱数として保存し、大当りの判定に用いる。よって、新規に取得される乱数は、毎回完全にランダムなものとなる。また、出目決定には「Rレジスタ」を利用している。
まるっきり疑似乱数の生成方法と似てるよね。
出目にRレジが使われてたってのはびっくり。てっきり乱数の方だけに使われるものかと思ってた。