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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

スロヤキュウ2(熱叫スロ野球)(高砂、4号機)

2017-06-01 01:06:13 | パチスロ4号機



2001年(平成13年)に高砂から登場した
4号機「スロヤキュウ2」(熱叫スロ野球)
(Aタイプ、RT機能搭載)


★ボーナス確率



★払い出し

赤7・赤7・赤7 or
青7・青7・青7      15枚+Big Bonus
青7・青7・赤7      15枚+Reg Bonus
グラブ(&ボール)×3     7枚
バット(&ボール)×3      7枚
2連図柄(頭)                 通常時2枚、Big中5枚
2連図柄(顔)                 通常時2枚、Big中5枚
ボール(熱球)               Replay(5枚+Jac In)


現役時、さほど打ち込んだ訳ではないが、やたら「存在感」が強く
記憶に刺さったまんまの機種というのが、少なからず思い当たる。
今回紹介する「スロヤキュウ2」も、まさにそんな印象の残る台だ。


因みに、本機の型式名は「スロヤキュウ2」だが、下パネルに「熱叫
スロ野球」と大きく表記されていた。機種名をどう紹介すべきか少々
悩んだが、正式な型式名を優先させるべきと判断、「スロヤキュウ2
(熱叫スロ野球)」という記事タイトルにさせて貰った。便宜上、単に
「スロヤキュウ2」とのみ表記した箇所もあるが、ご了承の程を。


本機を打ったのは、川崎・溝の口にあった「ニューこがね」という
小さなパチ屋(まだ営業中と思って調べたら、タイトーステーション
溝の口2号店というゲーセンに変わっていた…)。他の店舗で遭遇した
記憶はない。


当時、此処のハス向かいにある「ミラージュ」(現存)というスロ専に、
「赤光の剣」「キングオブジャングル」「クリエイター7」などを触りに
よく通っていたが、不調な時は、至近距離にあるニューこがねにハシゴ
感覚でしばしば立ち寄った。


ニューこがねは、レトロな雰囲気漂う「昭和然」としたホールで、1Fが
パチ、2Fがスロだった。1Fは比較的明るい雰囲気だったが、スロの並ぶ
2Fは照明がやや暗く、狭い通路のこじんまりとしたスペースで、短めの
シマが並んだ地味な空間だったのを覚えている。ある日、ミラージュで
ヤラれてニューこがねにハシゴした際、この狭い2Fをフラついていると、
たまたま本機と遭遇。誰一人座っていないシマに、息をひそめるが如く
ヒッソリと並んでいたのだ。だが、筐体やリールからにじみ出る独特の
存在感が私を捉えて離さず、どうにも勝負したくなって座ってしまった。
以来、ミラージュからハシゴする度に、このシマに足を運ぶようになる。
(この店には初代ピンクパンサーも置いてあって、コチラも頻繁に実践)
但し、勝ち負けで言えば、負けがほとんど。ボーナスを引けばラッキー
という感じで、勝ってもせいぜい1000枚を流したくらいだ。それでも、
勝ち負け不問で「遊べればOK」といった意識で対峙したから、さほど
ストレスは溜まらなかった。完全に「ゲーム感覚」の付き合いである。
某野球ゲームにそっくりなク〇台などと酷評する向きもあったが、私など、
そういうありきたりな表現を超越した、何か不思議な魅力を感じたものだ。


本機は、文字通り「野球」がモチーフ。先行機「ロッキー」と同タイプの
筐体を使っていたから(上部左右に丸スピーカーが付いている)、すぐに
「高砂の台」だと判る外観だった。但し、そのゲーム性はロッキーと全く
違っていて独特な点が多く、ゲーム性を把握せずに打つのは危険といえた。
(それでも、初遭遇した際、ほぼ何も知らずに打ってしまった訳だが…)


★3種類のビッグボーナス

本機は一応Aタイプで、ビッグボーナスが3種類あるのが大きな特徴。
即ち、(1)赤7のダブルライン揃い、(2)赤7シングルライン揃い、
(3)青7揃いの計3パターンである。加えて、揃えたビッグによって、
獲得枚数に違いが生じるというゲーム性も、大きなウリであった。


具体的に説明すれば、赤7ダブルで揃えると500枚越えを狙えたが、
赤7シングルはせいぜい360枚。青7は両者の中間で、400枚越えを
狙える感じだった。ならば、毎回赤7ダブルで揃えれば得な計算と
なるが、そう上手くはいかなかったのだ。


本機は、ビッグフラグが成立して左に赤7を狙うと、左の上or下段に
赤7を引き込み易い制御がある。また、中リールの赤7は「2連赤7」
1か所だけなので、左⇒中と赤7を狙えば、「上段&右下がり」又は
「下段&右上がり」でダブルテンパイとなり易いる。さらに、右の
赤7は「赤7・グラブ・赤7」と並んだ1箇所だけ。この配列と制御が、
赤7のダブルライン揃いを可能にしていた。但し、ダブルで揃うか、
シングルで揃うかは制御で振り分けられていて、目押ししても必ず
ダブルで揃う訳ではなかった。その振り分け率は、3/4がシングル
ライン、1/4がダブルラインを選択。つまり、毎ゲーム、25パーの
振り分けに勝たない限り、ダブルラインでは揃わないのだ。一方、
青7の方は、ほぼ自在に揃える事が出来た。赤7、青7の何れをを
狙うかは打ち手が自由に選べたが、赤7を狙った場合、ダブルで
揃うかシングル揃いかは、完全に「運次第」となっていたのだ。


では、なぜ揃えたビッグ図柄によって獲得枚数に差が出たか。それは、
赤7ダブルライン時は複合15枚(選手の顔を模した2連図柄)の確率が
アップするが、赤7シングルは15枚より7枚(バット/グラブ)の方が
圧倒的に出易いからである。また、青7ビッグは赤7シングルと同じく
7枚役中心だが、複合15枚の出現率も上昇したので、赤7シングルより
獲得枚数も増えた(赤7ダブルほどではないが)。また、赤7ダブルや
青7で揃えた場合、ハズシ効果が高いので実践不可欠。赤7シングルも、
適当打ち比で10枚以上の差がついたので、実行した方がお得となった。
因みに、本機のジャック当選時の払い出しは、14枚と少なめである。

上記の特性により、赤7ダブル時は平均500枚前後、青7は400枚前後、
赤7シングルなら360枚弱と、獲得枚数に明確な差がついていた訳だ。
堅実に青7で400枚を狙っていくか、500枚越えを目論み赤7を狙うか。
この選択が、本機を打つ楽しみの一つといえた。


(ビッグ中、左にこの2連図柄が止まれば、15枚の払い出し。
上段(帽子)も下段(顔)も5枚役扱いなので、複合15枚と
なる(通常時は、上下段とも2枚役扱い。カドに単独停止で
4枚、2連図柄全体が止まれば6枚)。アステカでいう所の
「デカチリ」だが、ユル~い雰囲気に独特の味わいがあった。


★ハズシ手順

・1、2回目の小役ゲームは、左枠内に2連図柄を狙い、中・右適当。

・3回目からハズす。中⇒右の順で2連図柄を狙って、小役ノーテンなら
複合15枚、小役テンパイなら7枚の可能性。何れも、左は2連図柄を狙う
(7枚はグラブとバットの2種類あったが、グラブは上段受け、バットは
下段受けでしか揃わない)。中⇒右適当打ちでも良いが、7枚役とリプが
ダブルテンパイする箇所があって、ハズシと小役の両方に対処する必要が
生じる為、左の目押し難度が上がる。一方、中・右共に2連図柄を狙えば、
どちらも成立時は単独テンパイするので、その分、左の目押しが楽になる。

・リプレイが上段受けでテンパイしたら、左は上段~枠上に2連図柄を
狙ってハズす。リプレイ下段受けになったら、左の枠2コマ上~上段に
2連図柄の顔の方を狙ってハズす。何れも2連図柄を基準にすればよい。

・但し、リプレイ確率があまり高くないから、赤7ダブルの時は残り
8G、青7時は残り12G、赤7シングルなら残り14Gから順押しに戻す。


★RT機能を搭載

本機はRT機能が存在。ビッグ終了後に、リールがカラーフラッシュして
RTの当否を告知する。赤のV字フラッシュならRT当選、青フラッシュは
ハズレである。突入率は設定不問で1/2。単純にヒキの問題だ。RT中は
リプレイ確率が大幅にアップして、コインの減りを最小限に抑えられる。
無論、RT中にボーナスを引けば、実質的な連チャンとなる。RTは最大
100ゲーム継続だが、途中でビッグが成立すると終了。バケなら継続。
RT中にボーナスを引くと、第3停止後に必ず告知ランプが点灯する。


★通常時の演出について

野球がモチーフの台なので、どれもこれも野球の対戦に因んだ演出ばかり。
大別すると、ピッチャー演出、バッター演出、ホームランコンテスト演出、
スピードガンコンテスト演出、キャラクター演出、キャラ非登場演出の6つ。

(a)バッター演出
リール窓の右上に「打者」、右下に「投手」のランプが存在。レバオンで
「打者」が点灯すると、バッター演出に突入する。対応小役はバットだが、
無論ボーナスの可能性もアリ。第1~第3停止の計3球で投手と勝負を行い、
何れかのリール停止時に「カキーン」と音が鳴って打てば、ボーナス確定。

(b)ピッチャー演出
レバオン時、リール窓右下の「投手」点灯で突入。対応役はグラブだが、
やはりボーナスの可能性アリ。コチラは第1~第3停止の計3球で打者と
勝負して、全球「ストライク」の音声なら、三球三振で勝利=ボーナス。

(c)ホームランコンテスト演出
レバオンで打者ランプが点灯し、さらにウグイス嬢が「さあ、ホームラン
コンテストの時間です」と喋って突入。第3停止後、「ホー…(←引っ張る)
ムラン」と叫べば、必ず告知ランプが点灯して、ボーナス確定となる。但し、
「ホー…(←引っ張る)ホケキョ」だとハズレ。

(d)スピードガンコンテスト演出
レバオンで投手ランプが点灯し、実況が「パンパカパーン、スピードガン
コンテストの時間です」と喋り突入。対応役はリプレイだが、ボーナスの
可能性アリ。リール窓下のインジケーターに、「777」などのゾロ目か、
「155」など150km以上の剛速球(球速)が表示されるとボーナス確定。
コチラも、必ず告知ランプが点灯。チャンスは第1~第3停止の計3回ある。

(e)キャラクター演出
レバオンで派手な予告音が発生して、打者か投手のランプが点灯。さらに、
第3リール停止後、枠内に2連図柄が停止していれば、この演出に突入する。
各図柄のバックライトが徐々に消灯して行って、最終的に2連図柄を除いた
全図柄が消灯すれば(2連図柄のみ点灯の状態)、ボーナス確定となる。

(f)キャラ非登場演出
途中までは(e)と同じだが、第3停止後に2連図柄がどこにも停止して
いない時(引き込めなかった時)、この演出に発展する。第3停止後に
実況が「バッター構えた!」と喋って、続けて「打った~!」と叫べば
ボーナス確定。

※リール窓右の打者ランプと投手ランプの間には、Vと大きく描かれた
告知ランプが存在。これが点灯すれば、問答無用でボーナス。通常時は
完全告知ではないが、上記のように、演出次第で必ず点灯することも。
また、RT中は完全告知なので、第3停止後に必ず告知ランプ点灯。


★BGMについて

ビッグ中は、あの「巨〇の星」を思わせるサウンドが流れた。また、
RT中のBGMは、野球よろしく「コンバットマーチ」になっていた。
さらに、バケ中のBGMはエルガーの「威風堂々」であった。


★リーチ目

演出を重視する作りの為、リーチ目の概念自体ほぼ存在しない。
存在感のある2連図柄にしても、あくまで「チャンス目」扱い。
「いかにも入っていそうな形」(7図柄の一直線型、左・中の
トリプルテンパイハズレなど)でも、普通にハズれまくった。



(高砂「スロヤキュウ2(熱叫スロ野球)」の項、了)