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まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

キャスター(マルホン・デジパチ)

2011-11-26 01:15:35 | 現金機デジパチ

キャスター(マルホン・旧要件デジパチ、1990年)



その昔、1992年(平成4年)に『パチンコグラフィティ』(にっかつ)というVシネマが出た事がある。

主演は、シブがき隊のフックンこと布川敏和。知る人ぞ知る、「Vシネの隠れた名作」であった。

 

その作品の中で、ある若いパチプロが、この「キャスター」で連チャンするシーンが出てくる。

 

そこで、隣に座っていた、淡路恵子演じる常連のバアさんが一言つぶやいたのが…



「そうやって、運使い果たすわよ、若いうちに…」



何気ない一言だったが、連日パチ屋に入り浸りのダメ学生だった自分には、どこか「グサッ」と突き刺さるものがあった…

 

キャスターは、1990年(平成2年)にマルホンから登場した、オマケチャッカー付きの連チャンデジパチである。縦型の7セグデジタルと、盤面上部のウィング式スライドアタッカーが特徴だ。

 

大当たり確率1/232と、今思えば非常に甘い確率であった。出玉も2600個くらいは普通に出た。
※追記
本機の確率を「1/233」とする説がある。確かに、本機の大当りカウンターは「0~232」の233コマだが、本機やオリンパス2の場合、カウンター値が232になったと同時に0へ変化するという特殊な動きをする為、実際に「232」という乱数値を拾う機会がない。つまり、起点の0と終点の232が重なっているので(232=0の関係)、実質的なカウンター範囲は「0~231」の232コマしかないことになる。よって、本機及びオリンパス2の確率は1/232で正しい。(この点、当時の攻略誌(攻略M誌、必勝G誌)に説明アリ。当時の解析スタッフは、カウンターが233コマある事を判ったうえで、確率を1/232としている。決して「解析ミス」ではないという事を、彼らの名誉の為に付言しておく。)

 

しかも、特定の打ち方で連チャン率が飛躍的に伸びたのだから、人気が出ないはずがない。

 

連チャン打法は単純で、①保留玉を全点灯→②全消化→③最後の保留玉で大当たりさせる。

 

これだけで、とりあえずの条件はクリアーとなる。

 

ただ、最後の保留で当たる…というのは、偶然性に頼るものであって簡単な事ではない。

 

大当たり中は、Vゾーン入賞後にスタートチャッカーに玉が入れば、連チャンの可能性大。
 
追記※(2013.12.13)
大当たり中、保留ランプを点灯させる「チャンスタイム」について
 
当時の「必勝G」誌は、保留を点灯させるタイミングを以下の4つに分けて検証。
(1)図柄が揃って、ファンファーレが鳴っている間
(2)アタッカーオープンからVゾーン入賞前まで
(3)V入賞後からアタッカー閉鎖予告音が鳴る前まで
(4)大当り開始から終了までの間で、(1)~(3)を除いたタイミング
 
その結果、(1)の連チャン率は72.72%、(2)の連チャン率は50%、(3)の連チャン率は99.49%となった。
 
一方、(4)のタイミングで保留点灯したケースでは、全く連チャンに繋がらなかった。
 
つまり、(1)~(3)のいずれも連チャンの可能性があるが、最も確実に連チャンするのが(3)の「V入賞後~閉鎖予告音が鳴る前」だったのだ。そこで、(3)を「チャンスタイム」とした。
 
当然、(1)や(2)でも連チャンの可能性はあるが、100%連チャンする訳ではない。
 
(追記、ここまで)
 
※追記の追記※(2013.12.16)
 
某所(笑)でキャスターの連チャンシステムについて盛り上っているようなので、当ブログも情報提供。
 
キャスターの連チャンは、オリンパス2と同じく、保留玉を全灯させて全消化させ、最後の保留玉で大当りすると、大連チャンの第一条件を満たす。
 
この時、内部で何が起きているかというと、4つ目の保留エリアに大当り乱数を書き込ませ、そこから自然消化を待つ事で、保留ランプが一つ消えるごとに、保4に格納されたメモリーの内容を、隣の保3エリアにコピーさせているのだ。
 
キャスターの場合、たとえ保留ランプが消えていても、既にその保留エリアに格納されていた乱数は、保3→保2→保1と隣に移動する特徴がある。それと同時に、保4にいったん入った乱数は、保4が再点灯しない限り、保4エリアにそのまま残り続ける。
 
よって、「保留全灯→全消化→最後に大当り」の手順を成功させると、保留ランプは1つも付いていないが、1~4の全保留エリアに大当り乱数が入った状態となる。
 
なお、キャスターやオリンパス2の大当り値は「77」である。FレクサスIVDは初期値と同じ「00」で、これが朝一単発攻略できる原因だったが(電源オン時は保1~保4エリアに大当り乱数「00」が入っている)、キャスターは初期値と大当り値が異なるので、朝一単発打法は効かない。
 
次に、大当り中のチャンスタイムについて。キャスターの連チャンを「保留上書き」タイプと思っている人もいるようだが、実際はそうではない。チャンスタイム中は、内部処理量が通常より過度に増えた状態となり、そのタイミングで保留ランプが点灯しても、新たな乱数が上書きされない「エラー」が起こり易くなる。
 
このエラー発生率は、(1)アタッカーV入賞後から閉鎖予告音までが99.49%、(2)図柄が揃ってファンファーレが終わるまでが72.72%、(3)アタッカーオープンからV入賞前までが50%と、それぞれ異なる。
 
大当り時のチャンスタイムが3つに分かれるのは、このエラー発生率(=該当する保留エリアがメモリー上書きされない確率)が3パターンある事を意味する。当然、チャンスタイム(1)のタイミングで保留を点灯させれば、保留の上書きが起こらない確率は、極めて高くなる。
 

大当り中の保留点灯時に乱数の上書きが起きなければ、保留エリア内の数値はそのまま残り、既に入っていた大当り乱数が、大当り判定時に参照される。先述の通り、保留全消化の手順で初当りさせた時は、全保留エリアに大当り値が入っている状態なので、大当り終了後の保留消化時も大当り乱数を参照して連チャンする。

もちろん、チャンスタイム入賞に失敗して、乱数が上書きされやすいタイミング(ラウンド間など)で保留を点灯させれば、その保留エリアにはハズレ乱数が記憶されて(自力で大当り乱数を引いた場合を除く)、大当り後にその保留を消化する時は「ハズレ」となる。但し、以下に説明する理由により、保1~保3にハズレ乱数が入っても、保4が再点灯しない限り、連チャンは再び復活する。

キャスターの連チャンで重要なのは、保4ランプをなるべく点灯させない事である。連チャン誘発手順で初当りさせた後は、保4ランプが再点灯しない限り、保4エリアに入った大当り乱数「77」が半永久的にに生きている。保留消化時は、メモリー非点灯の保留エリアに入った乱数も隣に移動するので、保4が大当り値ならば、保留を一つ消化する毎に大当り値「77」を隣(保3エリア)にコピーし続ける。

したがって、その後もチャンスタイムにのみ保留を点灯させ、保留の上書きを避けつつ保留点灯数を3個まで増やし、大当り値の入った保留エリアを維持すればOKである。

言い換えれば、大連チャン中の大当り終了時というのは、保4に大当り乱数が入って自然消化を待っている状態、つまり連チャンの「第1条件」を満たした状態である。初当り時と違うのは、「保4が点灯していない」点だが、保4エリアに大当り値「77」が入っている事には変わりがない。保4の内容が変わらない限り、大当り終了後は保4が「77」を供給し続けるわけだ。

保4に大当り値を書き込ませて、その状態をキープする。この連チャン条件を満たす為には、保留全灯→全消化→最後に当る、という一連の手順が、最も適しているのだ。いや、この手順以外で保4エリアに入った大当り乱数を固定させることは、かなり難しい。

もし、誤って保4を点灯させたとしても、それがチャンスタイム(1)中の点灯であれば、保留の上書きはほぼ起こらない為、保4エリアの内容も変わらない。その後も、チャンスタイムのみ保留を点灯させて、保4エリアを「77」のままキープすれば、連チャンが途切れることはない。

逆に、保4にハズレ乱数を入れてしまえば、最後の保4消化時に連チャンは途切れる。但し、その場合も、既に保1~保3に大当り乱数が入っていれば、そこまでは連チャンが続く。保4にハズレ乱数が入ってしまった以上、その後はいくら隣の保3エリアに乱数をコピーしても、それはハズレ乱数のコピーなので連チャンとはならない。

また、一旦連チャンが途切れたとしても、それまで保4を点灯させていなければ、保4エリアには依然として大当り乱数「77」が残っている。そこから保1(保2でも可)点灯打法を行えば、再び保4エリアの大当り乱数が隣にコピーされるので、大当り値が保1(保2)エリアにコピーされた時点で、連チャン条件は復活する。(追記の追記、ここまで) 

 

 

ラウンド終了間近やラウンド間にチャッカーに玉が入らないよう、止打ちをするのもポイント。

 

必勝ガイド誌の攻略室では、1027連チャン(しかも途中で強制終了)した事が話題になった。




1990年11月頃、地元近くの向ヶ丘遊園「ニューギンザ」(現存)に本機が新台導入された。

 

正面自動ドアを入って一番右側のシマに、大体10台くらい設置されていただろうか。

 

やはり連チャン機ということで、導入当初から非常に人気の高い台だった。タテに3つ並んだデジタルってのも、当時としては珍しいという印象があった。

 

新台導入直後は攻略法も出回っておらず、オッチャン・オバサンが適当に打って、たまたま連チャンで5つ6つ箱を積む光景は良く見たが、とんでもない爆裂というのは、ほとんど見なかった。

 

それが、ある日を境に一変する。

 

客付きも5,6割に落ちついた平常営業のある日、一人の若者(私ではない)がこの「ニューギンザ」のキャスターのシマに陣取った。

 

そして、暫くして引いた初当たりが連チャンへと繋がり、周りの常連も「お、いつもの連チャンが来たな」と、和やかにその光景を見ていた。

 

ところが、いったん始まった連チャンは全く終わる気配を見せず、彼の足下にはドル箱が幾つも積み重ねられていく…。

 

5箱、10箱、15箱…しまいには通路脇に別積みされる事態に発展した。

 

その凄まじい連チャンっぷりに、私も常連のオッチャンたちも、さすがにあきれ返った。

 

大当たりが終わって、すぐにあの独特の「キーン」という甲高い金属音のリーチサウンドが聞こえて来たかと思うと、あっさり連チャンが決まる…

 

その繰り返しを、皆、ハンドルを握りながら横目で恨めしそうに眺めていた。

 

結局、25連ほどで連チャンは終了しただろうか、その若者は満足げに店を去っていった。

 

この連チャンが「偶然」なのか、それとも意識的に攻略法を使用していたのかは、定かではない。

 

ただ、このホールは、必勝ガイドの「スエイ編集長」御用達の店で、ひょっとすると攻略スタッフが連チャン打法を試しに、高田馬場から向ヶ丘遊園まで遠征して来た可能性もある。

 

事実、この騒動の直後に、ガイド誌上で例の「1027連チャン」打法が載ったのだから…。

キャスター・永久連チャン攻略法の記事(当時の「パチンコ必勝ガイド」より)
※ヤフーの知恵袋でこの打法の質問があったが、ベストアンサーを貰った人間が「眉唾もの」とか書いていたな。連チャンの数も違うし、ちゃんと資料を見てから回答するように。

 

で、翌日の朝一に例の連チャン台を見ると、なぜかその一台だけが「朝一出目」ではなかった。

 

「どう考えても怪しい」ということで、私も常連もこの台を打つ事を避けたのだが…

 

昼過ぎにフラッとその台に座ったオバサンが、普通に大当りを出して連チャンさせていた。

 

あの朝一出目のズレは、いったい何の意味があったのだろうか…?