法事のお供えとして上がった、小麦まんじゅうです。
昔は、この小麦まんじゅう(白と緑)は別名葬式まんじゅうとも言われ、葬式の引き出物としてよく使われていました。
箱に白と緑のまんじゅうが三列に並ぶ9個入りが一般的でした。
しかし、よほど人数が多くないと、9個はなかなか食べられません。
そこで、昔は、日にちが経って硬くなったまんじゅうを油で揚げて、あげまんじゅうにして食べていたを思い出します。
どういうわけか、硬くなったまんじゅうはふかし直すのではなく、油で揚げるんですね。
たいてい、どこのお寺でもそうしていたと聞いています。
また、甘いものが貴重だった時代、小麦まんじゅうは子供にとっては大変な御馳走で、近所や檀家のお子さんの中には、お寺に行って、この小麦まんじゅうをもらうのが何よりうれしかったという話をされる方もあります。
甘いもの欲しさに、なんでもいいからお寺に行く用事がないかとお年寄りにお使いをせがむなんて言うこともあったそうです。
今では、小麦まんじゅう自体、葬儀の引き物として出されることは、ほとんどありませんし、御供え物として持って来られるのも珍しく、思わず写真に撮ってしまいました。
ある時期、一世を風靡した甘いものアイテムです。
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