晴天に恵まれた11月16日の土曜日、Myゼミ&演習(近代文学)で、上野と本郷、千駄木を歩きました。
集合はJR上野駅公園口改札の内側。入場券を買っての参加です。
石川啄木や宮澤賢治などが東北本線に乗ってやってきたのが、上野駅の1階にあるホーム。これから先に線路はありません、という終着駅です。そして、志賀直哉の「網走まで」の冒頭にもあるように、東北へ向けての始発駅です。最近では、映画「Always三丁目の夕日」で、堀北真希さん演じる六ちゃんが集団就職列車で上京した時に自動車工場の社長さんが迎えに来るシーンでこの駅を見た人もいるでしょう。東北に向かっての東京の玄関が「上野駅」であったのです。そして、集団就職列車と云えば、井沢八郎さんが歌った「ああ上野駅」。広小路口の脇に歌碑が建っています。
上野公園で西郷隆盛が犬を連れている像を見た後は不忍池を巡り、横山大観記念館を見学。近代日本画の大家の屋敷跡です。東京大学へは、夏目漱石「三四郎」をまねて弥生門から入構し、昼食は、大学紛争で象徴的な存在となった安田講堂、その地下の食堂でとりました。三四郎池を巡って東大を抜け、本郷三丁目で午後からの参加者との待ち合わせ。そこからは、森鷗外「青年」の第一章の記述にしたがって本郷から根津、千駄木をたどり、鷗外の旧居「観潮樓」跡に立つ森鷗外記念館を見学して解散となりました。
その後は、有志を募り神田神保町へと向かい、古書店街を散策した後、近代文学ゼミお決まりのお店「酔の助」にて打ち上げ。楽しい一日の〆といたしました。
今回のコース
上野駅1階15番線ホーム(石川啄木歌碑)→上野駅広小路口(「ああ上野駅」歌碑)→不忍池→横山大観記念館→東京大学(安田講堂、三四郎池、赤門、正門)→本郷三丁目(かねやす)→宮澤賢治下宿跡→樋口一葉旧居跡→願行寺(細木香以墓、芥川龍之介の叔父らの墓)→根津神社→夏目漱石・森鷗外旧居跡→森鷗外旧居・観潮樓跡(森鷗外記念館)→神保町古書店街