「文化の日」は文化学園へ!というわけで、新宿の文化学園服飾博物館に、「明治・大正・昭和戦前期の宮廷服」展を拝見に参りました。御先達は八條忠基先生であります。
2階は洋装、1階は装束の展示で、2階では、明治天皇ご着用のフロックコートにはじまり、男子の大礼服が多く展示されていましたが、とりわけ、宮内官や非役有位者の礼服は珍しく、「違いのわかる」展示になっておりました。女子では「マントー・ド・クール」(大礼服)とトレーン(裾)、「ローブ・デコルテ」(中礼服)、「ローブ・モンタント」(通常礼服)、「ヴィジティング・ドレス」(通常服)の4種が比較対照して見られるようになっておりました。
1階の装束では、大正天皇ご着用の御斎服が中央に露出展示されており、「蟻先」でなく、「入襴」という古儀のスタイルをとった御斎衣を間近で見ることができました。そのほか、臣下夫人の「袿袴」の意匠にも注目すべきものがありました。どれもこれも「本物」だけがもつ圧倒的な迫力に満ちており、ぜひ一見をお勧めいたします(~12月21日まで)。
ちなみに、文化学園の学園祭は、その名も「文化祭」でありました。なるほど。