今週末は、二つの学会の研究会に参加し、多くの糧を得ることができました。土曜日は日本国語教育学会の大学部会で研究発表「小学校における伝統的言語文化(古典)の指導とシンポジウム「「伝統的言語文化」の指導を考える」でした。
教育基本法の改正(平成18年)を受けて指導要領が今年の3月に改正され、指導要領の解説も10月には出版されました。教育界は大きな変革の中にあります。その中で、国語科の指導要領に初めて「伝統的な言語文化」の文言が入りました。筑波大学付属小学校の青山由紀氏の発表は小学生が古典にこのレベルまで取り組めるのかという驚きとともに、中学高校で古典嫌いを作らないための多くの示唆を受け取ることができたと思います。私も、古典文法の時間に古文を作る授業を取り入れていますが、古典の授業を実り多いものにするための一助になるという確信を得ることができました。
日曜日は国文学言語と文芸の会の大会で後半のシンポジウム「源氏物語」をめ ぐってー千年後の今、どう読むかーを聞くことができました。こちらは、源氏物語千年紀にかかわる催しですが、源氏物語が読みの多様性を包み込むことが できる大きな作品であることを改めて感じる、豊かな教示を得ることのできる会でした。
こうして、研究会で得た新しい知識や研究方法を授業に還元してゆくのが教員としての醍醐味でもあります。
写真は筑波大学付属中学校のグランドにある銀杏の黄葉です。この一角だけは空気が澄んでいるのでしょうか見事な色に染まっていました。