浜松にて（７）

昨日はフリータイム（同伴）でした。
以前から約束していました。
時間になったら家を出てバスを待ちました。

するとバスの中で電話がなる。
慌ててマナーモードに切り替えて出ないがしつこく掛かってくる。
信頼されていないのか、念を押したいのか。
非常にまずいというか、なんというか。
止むを得なく電話にこそっと出る。
「もしもし～」
「もしもし～」
「今、ドコにいる？」
「バスの中だから、早く話して」
「ＡＨ～？」
「早く話して、どこにいるの？」
「○○の近くの薬屋にいるヨ」
「わかった」

バスは約１０分後に目的地の近くのバス停に到着し、私は待ち合わせに成功した。

「オハヨウゴザイマ～ス」
「おはよう」
「じゃあ、行こうか。」
「ゴハンタベタ？」
「ちょっとだけ食べた。」
「何食べる？」
「アナタマカセル」

そんな会話をしているうちに、ラーメン横丁に到着。
カレーラーメンを食べたいと強く要求してきたので、カレーラーメンのある店に行く。
カレーラーメンの食券を買ったら、
「餃子ナイノ？」
「ん？餃子食べたいの？じゃあ、頼もうか。」

「ここって餃子あります？」
「普通の餃子は無いんですが、大根餃子はあります。」
「じゃあ、それを一皿」

餃子の衣が大根で出来ていて、歯ごたえや味ともに普通の餃子よりもさっぱりして歯ごたえも良いと思った。


餃子の皮が大根で作ってある珍しいものです。
さっぱりして、歯ごたえがあって食べやすいです。
餃子の中の「あん」がこぼれやすいのが残念なところだろうか。

餃子を食べ終えた頃、ラーメンが出される。
私は

普通の塩ラーメンを食べました。

そして彼女の席にはカレーラーメンと紙エプロン。
なかなかサービスがいいではないか。
「ワタシ、これ食べナイ～」
カレーラーメンの中に入っているメンマとなると巻きを箸で指す。
仕方がないので私が食べることに。
幸いにも、私はメンマは好物だ。
二人とも食べ終えて、お腹一杯になる。

「コウイウお店、フィリピンでやったら絶対ニンキあるよ」
「こんなラーメン屋で？」
（こんなといったら、店にとって失礼だが）
「ウン。オイシイでしょ」
「確かに美味しいよ。でも嫌いな人もいるでしょう？」
「イルケド、オイシイよ。」
フィリピンにもラーメン屋はあるらしいのだが、「何か違う」らしい。
日本のラーメンと比べればはっきり言って「まずい」そうなのだ。
日清のシーフードヌードルがフィリピン人に人気が出るのもわかる気がする。
だけど、フィリピンまで行ってラーメン屋をやろうとする日本人はいないだろう。

お腹が一杯になったので繁華街をあちこちと歩く。
３０分くらいどこかで休んだだろうか。
次はカラオケに行った。
二人で入って、９０分。
彼女はお酒を飲みたかったようだ。
ウーロン杯やビールなどを頼む。
１５曲ほど歌っただろうか、時間が来てしまった。
二人で３０００円。安いもんだ。

時間は５時近く。
実はこの時間からお店の開店時間までが辛いところなのだ。
昔であれば、この空白の時間はとても辛い時間でどうにもこうにもならない時間なのだ。
・家に戻るか？
家に戻るためのお金がもったいないし、戻ったところで３０分くらいしか休憩できない。
・居酒屋に入るか？
酒をあらかじめ入れておくと店の中で悪酔いする恐れがあるし、金をふんだんに使ってしまう。
同伴（デート）というものは本人が思っているよりも体力を消耗するものであり、椅子に座っているだけで眠たくなってしまうのだ。

今になって、夜のお店の競争（６時から営業）やインターネットカフェなどの普及によりこの時間を潰すのが容易になってきた。
今となっては１時間をインターネットカフェで過ごすことなど容易なことだ。

店に入ればあっという間に２時間は過ぎてしまう。
彼女にとっては、フリータイム（同伴）は初めてでそれが楽しかったようだ。
昔は同伴料金で取られたのだが、今は同伴でお金は取られない。
意外と同伴は少ないもので、来日３回目くらいでも同伴初めてというケースは少なくない。
バスに乗って帰る途中、また電話が掛かってきた。
よほど、嬉しかったのか、感謝された。
「次は指名してね」というが、私はよほどでない限り、指名はしない。
料金も高くなるし、店にいる娘を知れなくなってしまうからだ。