前夜祭

誕生日前々日あたりに、結婚式に呼ばれていい気分の私だった。
それにも増して、結婚式の２次会ではいい賞品が当たってしまう幸運。

商品の中身は２万円分の商品券。
全身ユニクロやジャスコで身を固めている私には高価な商品。
しかし、使い道がなかった。
こういうものって、変に邪念や欲がないほうが当たるのかもしれない。

しかし、帰りのエレベーターの中で試しに
「でも、使う予定がないんだよね。」
なんて言ったから手が３つほど目の前に出てきた。
女性二人、男性一人。
「ここはレディーファーストということで私に・・・」
そんなレディーファースト聞いたことがない。
しかし、新郎新婦の気前のよさには平伏である。

翌日、デパートにカーディガンを買いに行く。
カーディガンのサイズが小さくなっていたのと、虫が食っていたのを
気づかずに２次会で指摘されて笑いものになってしまったからだ。

しかし、デパートで買い物をするといっても慣れていない。
どこで買ったら希望の種類があるのかもわからない。
とりあえず手当たり次第にカシミヤ。
￥３５８００
高い・・・価値はあるが。
小１時間くらい探したであろうか。
ラル・フローレンの￥１７０００のものにした。
金目のものをいつまでも持っていると、たかられるからすぐに使ってしまったほうがいいのだ。
残りは、バーバリーのタオルとハンカチになった。

そんなエピソードを迎えて、昨日は上司とフィリピンのお店に行った。
仕事を手伝ってくれたお礼としてということだ。

街中に出て、ホットペッパーの使えるお店に行く。
やっぱり街中が使いやすい。
たったの１割、例えば８０００円だったら、８００円しか安くはならないけれど
なんとなく、気分がいいものだ。
居酒屋に２時間くらい居ただろうか。
サワーで飲めばお腹は張らないが、酔いやすい。

お酒とは面白いものだと思う。
精神にも効くのが素晴らしい。
その分、副作用もあるのだが・・・。
本音を言えると言うことは素晴らしい。

その後、つきあいの一番長いフィリピンのお店に向かう。
２時間いたあたりから感覚が麻痺し始めて、２回目のチェックでラストまでの料金を払ってしまう。
最後の時間が１時間未満のため、延長料金は半額であった。

私は居酒屋で頼んだ鶏の唐揚げを持ち帰り、店の女の子にあげようとしたが
持ち込みがばれるとまずいという判断から隠された。
そういえば、そうか。
身近な存在だったので感覚が麻痺していた。

１２時を越えたらプレゼントをもらう。
なかなか粋なことを考えてくれたと思う。
ただし、プレゼントはここでは開けないでとのことだった。
恥ずかしいのであろうか？

ラストまではぐだぐだと過ごす。
この店にはマイ・スリッパを預けてあるので長居しやすい。
途中で私のバッグの中に指輪が入っているのに気づいた。
これは、私は絶対に買っていない。
誰かから、もらった覚えもない。
不思議なことがあるものだ。

なんとかその場は該当者が居たようだ。
タクシーで帰れば時間は３時。
もうへとへとだ。

私の誕生日の前夜祭と幕開けを存分に味わった。
自分の未来に期待したいものだ。
そう思いながらすぐに寝られた。