光、見えることの有難さ
眼科医院勤務、1年間の物語
ある街の小さな眼科医院に、視能訓練士として務めることになったひとりの「瞳を見つめることの好きな」若者の葛藤と、子供から老いた夫婦までの患者との出会いから知る、苦しみと喜びの成長物語。一緒に働くスタッフの性格もそれぞれだが、その個性がよく描かれている。著者(1984-)の妹さんが視能訓練士を職業に選ばれたとか、それがこの本を書かせた大きな理由なのかもしれない。つい最近、息子が買ってきてくれて病院のベッドで読んだこの本、何度もホロリとさせられた。まるで、ノン・フィクションのようだし、眼科医院が物語の舞台になるとは想像もしなかった。タイトルの「7.5グラム」については物語冒頭に出てくる。何年ぶりに本を買ったので、感想を書かせてもらった。おススメです。
講談社刊 '21/10第1刷 1,550円+税
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