今晩はッ！ 皆様ッ！！
今宵はッ とある日本画家さんがッ 気合を入れて頑張っちゃったッ！
ッてな感じのッ 大きな掛け軸さんをばッ ご紹介申し上げるでございますでございますよッ！！！
ではではッ 早速でございますがッ ご覧下さりませぇ～～ッ！！！
どわぁッしッ！！！
ねぇーーッ！ 確かにッ 気合が入ってそぉーなッ 富士山さんの絵でございましょッ！！！
ぐッ と聳え立つ富士山さんのッ 描写は勿論でございますがッ！！
そのッ中腹に霞がかかる様子までッ表してるところなんざぁーッ 構図への拘りがッ並々ならぬことをッ
物語ってるよぉーでございますッ ・・・・・・
しかもッ！
裾のあたりのッ所々に金粉まで撒いちゃってッ ・・・・・・
いやいやこいつぁーッ 気合の入れすぎじゃぁーないでございませんでございませんかぁーーッ ？？？
おッ ・・・・ そぉーそぉーッ でッ！この富士山さんッ！
どんだけでッかいかッ？ ちゅぅーとねッ ！！！！
ほりゃぁッ！ あはははははッ ・・・・ でかぁ～～～いでしょぉーーッ！！！
とッ まぁーッそんな具合でッ さっきからッ絵の事ばかり申し上げてしまいましたでございますがッ ・・・
このッどでかい気合の入った富士山さんをばッ 描かれた張本人さんのことをッ
そろそろお話いたしやしょぉーッ ・・・・・
えぇーーッ そのお方様はッ！
江戸時代後期からッ 明治の初め頃までッ お江戸において活躍されましたッ
春木南溟さんとッ 申しますお方でぇーございますッ！！
でッ！ そのッ南溟さんッ ・・・・
お父様がッ 春木南湖さんッてゆう偉い日本画家さんだったゆえにッ ご自身もッ日本画の道へとッ
お進みになられたのでございますがッ！
なんせッ誠に穏やかなお方でございましたもんでございますからッ 当時のッものごっつい藩主さん達
等にッ ことのほか気に入られちゃってッ ・・・・
中でもッ かのッ山内容堂さんなんざッ 自分の建てたお家にッ 南溟さんをッ住まわせちゃったッ！
てぇーくらいのもんだったらしぃーんでございますッ！！
さてさてッ そんな穏やかな御仁であられましたからなのかどぉーかはッ 知りませんでございますがッ ・・・
南溟さんの描かれる絵の中でッ 今宵の富士山さんみたいなッキョーレツで力強くてどでかい絵なんてッ
正直なところッ あまり見たことなかったんでぇーございますッ ・・・・ いったい何がッ 南溟さんをここまで駆り立てたのでございましょぉーかッ ・・？？？
ある日突然ッ！ ムショーにッどでかい富士山さんをッ 描きたくなっちゃったんでございましょぉーかッ ？？？
何ともッ謎めいた出来事でございますッ ・・・ がッ！！！
つい先日ッ！！
ある美術館の先生がッ 海老屋へお越しくださりましたときにッ この南溟さんをばッ 見ていただいたんでッ
ございますがッ ・・・・
恐らくッ 当時の偉い方からの注文品だったのではないだろぉーかッ！！？？
というお話をッ いただきましたッ！！！
なぜならねッ！！ こんだけッ大画面の絹を調達しよぉーと思ったらッ
よッぽどのお金持ちさんでぇーないとッ とっても難しかったんじゃぁーなかろうかとッ
ゆぅーところでございましたッ！！！
なッ！なるほどでございますッ！！！
確かにッ 容堂さんはじめッ けッこう多くの立派なお方にッ可愛がっていただいていたッ
南溟さんだけにッ チョォーチョォー有力説でぇーございますッ！！
さすがはッ先生ッ！！ 誠に有難うございますッ！！！！
そーそーそぉーいえばッ 押してあるハンコだってッ いわれてみればッ注文品らしくッ
どでかいもんねッ！！！！
そぉーーかぁーーッ！！
だからッ 南溟さん気合がはいっちゃったんでございますねぇーーッ！！！
とッ ゆぅーわけでぇーッ ・・・・
南溟さんの謎の行動がッ だいぶスッキリしたわけでございますんでございますがッ ・・・・
このッ 富士山さんをッ 描かれたのはッ 南溟さん７５歳のときッ ・・・・ 恐らくはッ 明治２・３年頃とッ 思われますッ ・・・・
武士の時代に終わりを告げてッ 新たな日本の夜明けを迎えて間もない時でございましょうッ ・・・・
もしかしたらッ ・・・・ その御注文の主旨はッ ・・・
新たな時代の訪れをッ祝うためのッ ・・・・・・・・
いやいやッ 終わりを告げた武士の時代へのッ 哀悼の意を込めてのご注文であったのかも
しれないでございますでございますッ ・・・・・・・・・
いつの時代もッ 立派に聳える富士山さんの御姿はッ！！！
我が日本人にとってッ 永遠のッ大きな大きな心のよりどころだったッ！
ちゅぅーわけでございますやねッ！！
とにもかくにもッ！
南溟さんッ！！！
たいへんたいへんッお疲れ様でッ ございましたッ！！！！