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充電日記     

オフな話で一息を。

四天王寺は雨の中

2022年04月29日 | 
・春の古本祭りで四天王寺(大阪)。雨。大阪には雨が合うのだろうか。「雨の御堂筋」とか。





・幸い、テントを張っての営業なので、まずまず濡れずに買えました。が、水たまりは発生。知らぬ間に靴に水分侵入。ぐじゅぐじゅ。そんな中でなんとか獲物をゲット。





NDCナビ

2022年02月18日 | 
便利ですね。ありがとう。

・「自分の関心のある分野には、どのような書籍があるのか」。最近では、なんでもキーワードで検索すれば回答してくれるサイトがいくつもあります。私も普段、そうしたサイトの厄介になっています。

・が、やはり、キーワード検索には限界があるもの。そこで分野別に書籍を一覧できたりするとありがたい。あらかじめ、NDCの番号が分かっているならいいんですが、ちょっと離れた分野の書籍だともうお手上げに近い。たとえば本屋さんのことを知りたいというとき、どうするか。「総記」から行くのか、「産業」か、あるいは「技術」?? 「社史」もありうる・・・

・で、それぞれの番号を知るツールとして、NDCナビが便利そう。

責任者、どこっ! その2

2022年02月02日 | 
前回ご紹介したものと、同工なのが手に入りました。『〔新式〕日用いろは辞典』(昭和3年刊)です。ど~ん。



・どうしてこう、すぐばれることをするのか、とても興味深いですね。五十音順で辞書を作っちゃったけれど、何だか売れない。じゃ、ともかく、イロハ索引をつけましょうや、お、そうだ、書名も替えましょう、うんそれがいいい・・・ とかでやっちゃったんでしょう。

・しかし、なんだね。古いタイプの本には(いや、現代のものにもあるかな)、「尾題」と申しまして、本文の終わりにも書名が記されることもあるんでござんす。「〔音引〕現代日用語辞典」。すばらしい書名です。「現在使われている身近な単語を発音から引ける辞典です」と言ってるんです。

・右端の「ワ-ツナニヒホメラリルレン」は、因数分解みたいなもの。「ワツ~・ワナ~・ワニ~・・・・」と解釈するものですね。「ー」以下は2字めの仮名をまとめて記したもの。クレーバーかも(語数が少ないので、そこまで丁寧に示さなくてもと思います)。



・不評このうえない歴史的仮名遣では引かせずに、発音重視の並びになっている。しかも、歴史的仮名遣は、漢字の振り仮名として活かしてるので、歴史的仮名遣も引けるわけですね。考え方としては至極真っ当だ。お天道様もご照覧あれ。つまりは、内容と書名とが不即不離、人馬一体、一蓮托生なわけです。すばらしい!

・ああ、なのになのにそれなのに、何が不満で『〔新式〕日用いろは辞典』なんぞという名前に。「日用」しか合ってませんね。「新式」が「音引」に相当するのでしょうが、それなら「音引」の方が親切です。「新式」では、何が新しいか分からないじゃないですか。「見れば分かる」とも言われそうですが、本文見る前に分かってもらえた方がよいはずです。第一、「いろは」と言ってるそばから五十音順なんですから、「見ればバレる」と言い返してやりたい。



・で、最後にこれまた不可解なのが、和綴じであること。用紙は洋紙なのに洋装本ではないんですね。和綴じの方が、まだ安く仕上げることもできたのかもしれませんが、でも、そういう本は、当時でも圧倒的に少数派だったように思うのですが、都合のよい条件が揃っていたのかもしれません。それにしても、時間軸がここだけねじれている気がします。

責任者、どこっ!

2022年01月19日 | 
・と、とりあえず言いたくなりますね、これは。



・大正13年の刊行なので、ちょっと考えると、いろいろ面白いですけど。五十音順で作っちゃったけど、少し先進に過ぎたかな。で、戻そうとしたとか。それにしても「太いヤツ」と思います。大町桂月『〔模範音引〕いろは引大辞典』。

・五十音順はすでに近代的国語辞書のスター『言海』で実施なんですが、なかなか流布しない。導入部分でかなり丁寧に五十音順の引き方を説明してるんですが、そこがポイントでしょう。つまり、そんなに丁寧な説明をしなきゃならないものをなぜ採用したのか、と考えることもできるからです。

・電話番号簿がイロハ順から五十音順に転換するが大正15年。かなりの反対意見が、当局内部でもあったようですが、何とか押し切ったということです。が、世間的にも、まだまだイロハになじんでる人の方が多かった。それを踏まえて、電話番号簿の五十音化を「改悪であります」と断言する人もありました

・大町先生、昭和11年にもやってくれてます。『模範いろは新辞典』。ああ、詐欺常習犯??(もう少し早い刊行のものもあるようです) 

4年前の記憶? ないよ!

2021年11月02日 | 
・FBを開くと「4年前のこの日、こんなもの投稿してますぜ」と言われたが、いやはや投稿した記憶がない。(^_^;



・4年まえの京都の古本市、200円均一コーナーで買ってたらしいんです。買った記憶もない・・・(^_^;;;



・で、表紙裏に、こういうものが仕組まれていたと。ん~、記憶にない、持ってる記憶がない~~。

・江戸時代の横長本の作り方として、1枚の大きな紙に三面分を一気に刷ってしまうんですね。で、あとから切って横長本に仕立てる。「美濃判」という、当時の標準的な判型から三つの紙面を切り出すので「三切本」と呼ばれます。

・上段からカ部・フ部・ス部とイロハ順どおりになってます。本はおそらく『(掌中)早引節用集』文久2年版。この時期(幕末)だとこの順なんだね。18世紀のだと、真中が一番早い部分で、それに次ぐ部分がその上か下に、最後の部分が残った部分に配置されます・・・・というか、そういう例を4っつ知っています。

・こういう面白いことが分かるので、私が知っていれば、この庭訓往来の例も、たしかにFBで記事にするでしょう。が、記憶がない。

京都での収穫

2021年11月01日 | 
・『経書字弁』下巻。200円。ふと開いたところの「善人」の注がおもしろい。



・○身モチハヨケレドモ ガクモンヲセヌ人ノコト
 ○ワルイ事ハナケレドモミナ細工(サイク)ニナル
なんだか、ぜんぜんよくないような。「善人」さん、なにか嫌われるようなことをしたのかな。

・もう一つ。ただし、正式な題名は分かりません。仕方がないので、柱の題(袋綴の折り目の題)から「仄韻」としておきます。なんで「月」からはじまるのかは分かりません。何かの工夫があるのかも。



・最近はあまり使いませんが、「平仄が合う」という言い方があります。「仄韻」の「仄」もそれ。とすると、この本と対になるような「平」の本があるはず。そういえば、この本の白抜き字は、詩文の出典を示す略称ですが、何が何の略なのかの説明がない。その説明が、「平」の本にあるのではないか、と思うのですが。

・表紙。栗皮色とか、栗皮表紙とか言われるもののようです。江戸時代初期の本に特徴的。



・寛永8年の刊記。なにげに嬉しい。でも、デザイン的にちょっと落ち着かない感じ。この点は、国文学研究資料館ほかにある大和田本の方が落ち着きがある気がします。「何かの工夫があるかも」と上に書きましたが、このころの大和田刊行の辞典類には、工夫のあるものがあるので、この「仄韻」も大和田本が、本来のものなのかもしれません。



逸品素材 伊勢志摩あおさラーメン 貝だし塩味

2021年10月27日 | 
久しぶりに箱買いしたい逸品です。

・スーパーで、見知らぬおばちゃんのカゴに入っていたのが気になりました。「あおさ」ならうどんとかかなと思ったらラーメン。しかも、油系じゃないのもよさそう。で、購入しました。

・やさしく滋味あふれるスープに、青さ(海苔)の香ばしさがマッチして、いや、これはスゴイ。まるちゃんとか、日清とかでも、ここまでうまいのは出会ったことがない。

三省堂編修部編『実用小字典』

2021年09月29日 | 


・ちょっとびっくり。1980年発行の『実用小字典』、こういう小さいの、三省堂も出していたんだなあと。比較用の『新明解』は通常版です。面積で1/4、スケール1/2。いやはや。

・この大きさのをずっと出し続けているのは、永岡書店。1980年くらいから出し続けてますかね。しかも、内容のバリエーションもなかなかに豊かに展開しています。ありゃ? こないだまで、各種取り揃えていたモノタロウ、軒並み取り扱い終了ですか。潮時ということか。

・それにしても三省堂、死角なしということかと思いますが、この判、今は出してないでしょうね。

小学館『学習国語新辞典』

2021年09月25日 | 
・まだ書いてませんでしたか。もう書いた? 記憶がやばい・・・ FBに書いたことをこちらでも書いたり、あるいは書かなかったりするので、どっだったかふと不安になることがあります。いかんなあ。歳だなあ。書名を検索してもヒットしなかったので、まだ書いてないのでしょうね。



・小学3年生のときに、初めて買ってもらったマイ辞書があります。その直系にあたる改訂版です。とても状態がよいので、ついぽちり。なにやら抽象画があしらわれていたりして、相応に気合いの入った辞書なんだなあと思わせます。私のは、こちらかな。函が赤単色だった気がします。でもカバーは上のと一緒ですね。こちらはほぼ記憶がない。



・最大の特徴は、「国語辞典」なんだけれど、「小学校で習う漢字ではじまる言葉は、その漢字の元に集められている」ということ。つまり、普通の国語辞典のように、純粋な五十音順じゃない。まず、漢字を引くということになります。なので、上の写真のようなことになります。

・ただ、この写真の場合は、ちょっとややこしくて、右の方は「赤」および「赤・・・」という語が固められてます(さすがに仮名3字めの五十音順)。ところが、そのなかに「赤い」は入ってなくて、単独に項目として立てられているんですね。

・うーむ、これは「話がちがうじゃないか!」。右側の親見出し「赤」は名詞だし、「赤い」は形容詞だから別立てですよ、ということらしい。うーむうーむ、小学3年生に品詞の概念を要求するのかあ。

・また、「小学校で習う漢字ではじまる言葉は~」というのも、中学生以上、ましてや大人にとってはどうでもいいことのように思えますが、小学3年生であてがわれた私の気持ちも考えてほしいと思います。小6で習う漢字も知らないと、原則、引けないことになるじゃないですか。

・ただ、このように漢字ごとにまとまっている五十音順というのは、当時、実用品にありました。電電公社の電話帳です。だから、『学習国語新辞典』の行き方は、将来、社会に出ても電話帳くらい自由自在に引けるように、との深慮遠謀があったのかもしれません。今の若い人には、ちょっと想像できないかもしれませんが、電話帳が、ある種、社会との接点・窓口だった時代があったのです。

・こうした辞典に慣れた私、普通の辞典が何とも引きづらいもののように思えました。「赤」ではじまる単語が集まっていれば、2番目、3番目の言葉を見ていくことで、「赤」の意味・ニュアンスそして使い方も把握することができますしね。