週刊おやじローディー

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僕の読書歴

2007-11-11 00:28:02 | 本と雑誌

今日は関東地方は終日の雨。

予定していたゴルフもキャンセル。

虚弱体質なおじさんたちは雨中のプレーは回避する。

こんな日はじっくり読書するに限る。

今、読んでいるのは

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「走ることについて語るときに僕の語ること」村上春樹著 文芸春秋刊 

村上春樹が書き下ろす、走る小説家としての、そして小説を書くランナーとしてのメモワール。

走る続けることによる肉体と精神の維持が著書自身とその小説にどういう影響を与えて何をもたらしたのか?

著者が小説家であること(言い換えれば物書きであるための状態を維持すること)と走り続けることが密接な関係にあることとかが書かれている。興味ある方はぜひ一読をお勧めする。

実はパリジェンヌさんっていうブログで知り合った素敵な女性に推薦図書を教えてくださいって言われたので

ちょこっと書いてみたんだが・・・

あらためて教えてって言われると、根が真面目な僕は結構考え込む。

周囲からは比較的読書家に見られる僕だが、それは周囲の人間が余りに本を読まないだけだと思う。

少人数で職場の同僚と軽く飲みにいった席上とかで、「たまには本でも読んだら」って部下に言ってはみるものの、「その本なら私も読みました」とか「あの本は面白かったですね」なんて返事は皆無に近い。

30代~40代の世のサラリーマンは仕事や家庭サービスとかが忙しくて案外本を読む余裕がないんだろうか?ちょっと情けなく感じてはいるけど職場ではほとんど本の話なんて出ない。

でも、僕程度に本を読む人間は世の中にはいくらでも居るだろう。

それに読書って個人的な嗜好に左右されるので、興味がない人にはまったく関心のない本になるわけだ。

なんて考えるとおこがましくて私のおすすめ本なんて書けなくなるなぁ・・・

パリジェンヌさん、期待にこたえられなくごめんね。

そういえば自分はなんで読書をする習慣がついたんだろう?

自問してみた。

よ~く、考えたら、それは兄の影響であったのだろうと合点がいった。

兄は早稲田の国文科を出て現在高校の国語の教師をやっている。学生時代に詩なんぞを投稿して、入選してたりしたから、まぁ~いっぱしの文学青年であったのだろう。

僕はそんな兄とは正反対に脳天気なサッカー一筋の体育会系であった。(今は自転車一筋だけど、あっ、たまにゴルフもやるか)

進学も兄とは違い自分は経済人になりたかったので法学部か経済学部しか考えなかった。実際、法学部に進んだ。

(くそ真面目で面白みのない兄に対して反発していたから、兄と同じ方面の趣味や進路は絶対いやだった。)

そういうわけで兄は文学青年。僕はスポーツ少年だった。兄は僕と違い当然のことだが本の所有数も多く、部屋には日本の近代文学を中心にいろんな本が置いてあった。(ちょっとHな本は隠してあった・・・当然僕はその所在もわかっていたが)

そして夏休みとかになると僕は暇つぶしに兄の部屋から勝手に興味の持てそうな本を持ち出して読んでいた。

たしか記憶をたどれば星新一のショート・ショートをわくわくしながらよく読んでたな。それから志賀直哉とか(兄は卒論が志賀直哉だったような)

兄に対してはいろいろ反発していたんだが、こと読書の習慣だけは影響されたということだ。

そんなわけで、学生時代は漱石、芥川、志賀直哉、武者小路実篤等々日本文学の巨人を読んでた。なぜか太宰は読まなかったけど。それから大学では村上春樹とか当時の流行になった作家の本をちょろちょろ読んでたな。この辺までは兄の影響を受けていた。

社会人になってからは、司馬遼太郎

司馬遼にはまるには年齢的にはちょっと遅かった。それというのも兄の部屋に司馬遼が1冊も置いてなかったことが遠因にあるな。兄はきっと司馬史観が好きじゃないのかも知れない。

竜馬がゆく、坂の上の雲、飛ぶが如くetc・・・明治以降の歴史は司馬遼太郎から学んだって言っても過言ではない。

きっと戦後教育を受けた我々の多くの人がそう感じているんだろう。

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それから社会人になって一時期(8年間)一時間以上の電車通勤を余儀なくされたが、この時期は逆を言えば毎朝が絶好の読書タイムだった時代。毎日一定の時間を読書に取れるので、読み終えるのが大変な量の吉川英治の三国志や宮本武蔵といった長編の時代小説も読むことができた。

時代小説といえば池波正太郎の鬼平犯科帳は、絶対にはずせない。それに池波正太郎の「男の作法」は僕のマナーのお手本になっている。

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今はさほどでもないけど一時期はハードボイルドやミステリー小説にはまりこんだ。

マルタの鷹のハメットやチャンドラーも読んだけど、このころは肩の凝らない大沢在昌の新宿鮫シリーズや不夜城の馳星周なんか読んでた。話のプロットが抜群の東野圭吾はかたっぱしから読んだし、それから宮部みゆきとかetc・・・

それから、小説の合間に評伝をよく読んでいる。

敬愛する白州次郎の評伝は結構読んだな。

なんつったって北康利の「白州次郎 占領を背負った男」が群を抜いて面白かった。

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最近では大学の偉大な先輩であり偉大なラガーマンであった「宿澤広朗 運を支配した男」もよかったな。

それから忘れちゃいけないジャンルがスポーツ関係の本。

といっても自転車本とゴルフ本だけど、このへんになるとちょっとマニアックになってくるので、また今度気が向いたときでも書いてみようと思う。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
パリジェンヌさんへ (sam4848)
2007-11-18 19:56:13
パリジェンヌさんへ
うちのクーは女の子なので、常にしゃがんでしますよ~
トイプーの雄っておしっこするとき片足上げないんですかぁ???

クーちゃんの本名は絶世の美女にちなみクレオパトラなのです(^o^)
誰もフルネームで呼んでくれないけど
返信する
samさん、関係ない話で申し訳ないんですが、ちょっ... (パリジェンヌ)
2007-11-17 19:08:02
samさん、関係ない話で申し訳ないんですが、ちょっとクーちゃんのことでお聞きしたいことがあります。
あの~トイプーは、男の子でも座ってオシッコするって本当なんですか?
私、実家ではシェパード飼ってたんですけど(番犬用)もちろん、足上げてオシッコしてました。
でも、ちょっと聞いた話ではトイプーは成犬になっても女の子みたいに座ったままでやるとか・・
まあ、マーキングされないからいいんですけど、びっくりして・・・
クーちゃんもそうなんですか???
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パリジェンヌさん コメントありがとうございます。 (sam4848)
2007-11-13 20:34:41
パリジェンヌさん コメントありがとうございます。
お互い兄弟の影響を受けてたのですね。
三つ子の魂百までではありませんが、幼少の頃の習慣って侮れないもんです。
お互い読書好きがDNAに刻まれてるんですね(^o^)
これって幸福なことですよね。

かの瀬戸内寂聴も新聞のコラムかなんかで仰ってました↓
人間の得られる至福とは①おいしい食事②セッ○ス③読書をすることだそうです。
返信する
お見事です、samさん! (パリジェンヌ)
2007-11-11 22:57:04
お見事です、samさん!
さすが思っていた以上の方で、ますます大好きで尊敬する方になりました(*^^*)
それに何だかとっても嬉しいです^^
だって私と同じ本を読んでられて読書のきっかけも私と全く同じですから・・
私はね、恥ずかしながら幼稚園時代はピアノばかり弾かされてて字が読めなかったんですよ。
だから挿絵ばかり見てはたくさんたくさん本が読んでみたい一心でした。
私にも兄が二人いますが、この兄達も無類の本好きで日本、西洋の文壇の巨匠達の本は全て兄達の影響からです。
小学校低学年に初めて呼んだ文庫本が星新一の「ボッコちゃん」で、すっかりはまってしまい星新ワールドを読破しました。
その後もずっとsamさん同様、武者小路、漱石、志賀直哉、島崎藤村等々、読み続ける傍ら、兄達も司馬遼やら池波シリーズが大好きでたくさん持ってましたから一緒になって読んでました。
ミステリー物も探偵物も当時は好きでよく読んでましたが、いつしか読まなくなり、でもここ近年、何にも難しいことを考えたくない時にはサスペンスやハードボイルドを読んでリラックスしてます^^

村上春樹著のこの本は本屋で見かける度に買おうかどうしようか迷ってましたが、おかげさまで決心つきました。
お薦めの本、必ず読ませて頂きます!ありがとうございました!

職場の方々が本を読まれないとの事情、私もその辺りの状況が想像できます。
私の世代でも本は読む人、ほとんどいませんでした。
でも、嫌いな人は本当に嫌いですから敢えて勧めたりもしませんでした。
でも、ちょこっとでも本を読めば、もう少し正しい日本語が話せるのになぁ・・とはよく思いましたね。
些細なことですが、社内で上司に向かって「ご苦労様でした」と言う若い人達って私の頃からたくさんいたようですし、電話で先方に向かって上司の不在を告げる時「さん」づけで言う人や・・でもほとんどの人が間違った日本語だと気づいてないのが現状でしたね。
先日の新聞でも日本人の活字離れが正しい日本語を使えなくなってる大きな原因だと書かれてましたが、本当にそう思います。
遊学だか何だか知りませんが、昨今では中高と英語がからきし出来なかった若者が1年ほど外国に行って帰ってきて偉そうに英語を喋れるんだ、なんて自慢してますが、あちらの若者言葉を覚えてきただけで滅茶苦茶な上にもともと日本語さえまともに喋ることの出来ない若者ですから同じ言い回しの繰り返しにすぎないお粗末な英語を喋ってるのが情けなくて・・・
・・なんてことばかり言ってると「若年としよりみたい」って笑われるんですけど。

でも、本当にsamさんみたいな方がもっともっと増えなきゃいけない世の中になりつつありますね(しみじみそう思います・・)
出身校に起因してるのでしょうか・・
どうも私は頭が良くてバンカライメージが強い、国立受かっても落ちちゃうほど難しい、そんなイメージがありすぎるんですよ。
ご兄弟揃って優秀すぎてかっこよすぎ♪
うちの兄達は関西の青学と呼ばれる学校出身で、下の兄などはかなりのナンパ少年でしたが・・^^;
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活字中毒さん コメントありがとうございます。 (sam4848)
2007-11-11 20:01:23
活字中毒さん コメントありがとうございます。

いやいや小生なんぞは所詮浅学非才の身。
それに比べて貴殿の掘り下げの深さにはいつも敬服しております。
PS
今度 山口瞳「礼儀作法入門」読んでみます!!ちなみに兄の書棚には男性自身シリーズがありました。
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これだけ読んでおられたら立派なものです! (活字中毒)
2007-11-11 13:59:39
これだけ読んでおられたら立派なものです!
自称活字中毒、頭が下ります。村上春樹の新刊は先に読まれてしまいましたね!(笑) これは是非読みたい!
司馬遼太郎、池波正太郎も昔随分読みました。この作家はぼくもお薦めです。時代小説ながら読みやすく、歴史を学ぶ上では最適な作家だと思います。作法云々なら山口瞳の『礼儀作法入門 (新潮文庫)』なんかもお薦めですね。これは役立ちました。ハメットやチャンドラーはまさしくバイブルです!しかしハメット派の船戸与一氏はチャンドラーには批判的で「チャンドラーがハードボイルドを堕落させた」とコメントしています。大沢在昌や馳星周もぼくのフィールド、宮部みゆきにも興味があります。何冊か買っているんですが、宮部みゆきはまだ手付かず。
それにしてもなんとも凄い学歴!頭のいい方だと思ってましたが、恐れ入りました!法学部出身だと今後ミステリーのレビューは気を抜いて書けなくなりますねぇ。まいったなぁ!!…お手柔らかに願いますね、samさん(笑)。
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