チェリーさんの保育日誌

病院内の保育園で働いている保育士チェリーさんのつぶやき保育日誌です。
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病児保育研究大会 その2

2007-07-19 17:37:27 | 保育
今日は、研修で聴いた講演の内容を少し書きたいと思います。

ある教育大学の名誉教授の講演が とても印象に残りました。

今、子どもの育ちが問題になっています。
学校に適応できない、年齢相応に自立してない、規範意識が低い・・・など

耐性が低い(我慢が足りない) うちの子にも 当てはまりそう・・・

日本の子どもは 諸外国の子どもに比べ、自分を低く評価しているというのです。
確かに、日本には謙遜という意識が働くためか、自信を持って自分自身を評価している子どもが 少ないような気がします。

また、いじめなどの問題にも 無関心であったり、悪いことをしている人に対しては、本人の自由だと思っているようです。

それらの原因の一つは 親の育児力の低下と言われています。

「放任と過保護」
放任か過保護のどちらかではなく、両方が共存しているのだそう。
 子どもをほめたり認めたりしない。
 家族としての役割を与えない。(お手伝いなど)
 子どもが自分がするべきことまで手を出し、世話をする。
 子どもの要求を安易に受容したり、過剰に物を与えたりする。などなど

人のために役に立つ経験をすることがなく、少しのことで挫折を感じ、生きる力を身につけることができず、自分はだめな人間だと劣等感を感じる。

自分も子育てをふりかえって 反省しないといけないな・・・と思いました。

そしてこれからの子育て支援には 親が自信をもって子育てにかかわる力を身につけることが必要だといわれています。
講師の先生も、まずは親に自信を与えること。「ほめる」ことが大切だと言われていました。子どもと同じなんですね。
否定的な評価をされると、非常に傷つきやすく、コミュニケーションが苦手であることから、子育て支援には それを包み込むような雰囲気で対応して欲しいと。

私もこれまでさまざまなセミナーや講演会で子育て支援について考えてきましたが、支援者である立場の大人が「いまどきの子育て支援は至れり尽せり」だとか、「自分が若い頃はこんなに苦労した」など 子育てをしている人に対して アドバイスのつもりで発言されることがありますが、これがまったく逆効果だなあと 感じることが多くありました。

昔と今とでは 子育てをする人間も環境も すべて違います。

それを自分の土俵に持ってきて、今の人を批判されても、多くの若い方は聞く耳をもてるはずがありません。
これからの子育て支援には、今の親を育てることからはじめる必要があるんですね。

子育て支援をとく前に、私も 育たないといけないなあ・・・

そう思った講演でした。