Sakita Blog

1級建築士事務所Sakita Space Design主宰
崎田由紀のブログ。

建築探訪-表参道-

2008-06-30 17:56:15 | まち歩き

何年ぶりでしょうか?2006年に表参道ヒルズが出来てから何度も行ってみたいと思いつつ、行けずにいたのですが、ちょうどぽっかり時間があいたので、行ってみました。
ただ、、、痛感したのは「表参道で建築写真を撮ろうと思ったら夏は無理っ!!」
あの、ランドマークの見事なケヤキのおかげで、建築はことごとく埋もれています。
それはそれでいいのかもしれないですけど、写真を撮ろうという身にはちょっと切ないです。。。
では、副都心線明治神宮前駅から銀座線表参道駅まで、約2時間の建築散歩のスタートです♪
Hhstyle まずは妹島和世先生のhh.style.com原宿本店
2000年竣工。
かっこいいです。模型がそのまま大きくなったような。
ファサードのグラデーションの入った曇りガラスもかっこいいけど、私が一番ノックアウトされたのは1階から2階へ上がる緩い階段。白く塗装された細い鉄筋で吊っていますが、まるで2階からふわりと降りてきた白い絨毯のような。そして両サイドがガラス?で囲まれているので、階段の前に立って2階を見上げると、異次元空間のようにも見える。これはすごくかっこよかった!
このhh.style.comは家具屋さんで、いろいろと面白い雑貨等も置いてあり、商品を見るのも楽しい♪Vitraの名作イスのポスターがあって、欲しかったのですが、狭い我家じゃ貼るスペースもないし。。。断念。
また、ミニュチュア椅子もあるのですが、ひとつ18000円とかです。はっきり言って座れる椅子が買えるお値段です。笑。
ところで、このお店はキャットストリートという通りに面しているのですが、手前で折れてしまった私は狭い路地をうろうろとしばらく迷子になってしまいました。この辺の路地にはオープンカフェやおしゃれなお店がたくさんあって、軽井沢の旧軽銀座のような雰囲気です。しかしこの日は給料日後、ボーナス後、梅雨の晴れ間、ということでとにかくすごい人、人、人、、、。
こんど平日にゆっくりお散歩してみたい感じでした。
Omotesandodior Omotesandoodior3 次は同じ妹島和世先生のDior。2003年竣工。
こちらは中に入る勇気がなかったので、外から。
こちらも模型がたちあがったような端正な佇まいです。
カーテンウォールの内側に、うねるアクリルがもう一枚あって、カーテンのように光を反射します。
夜景がきれいらしいのですが、夜までいるわけにいかず、残念。

Kangkyokai Kangokyokai2 日本看護協会ビル。黒川紀章設計。2004年竣工。
手前に象徴的なガラスの円錐。セットバックして都市にポケットパークを提供している。



Omotesandohillsout Omotesandohillsout2 表参道ヒルズ。安藤忠雄設計。2006年竣工。
外側はそれといって特徴はなく、ショップが連なっている。同潤会アパートの頃は、2階や3階の店からも街に表情が溢れ出ていたが、ヒルズの方はスッキリキチンとした感じですましている。
ケヤキ並木の高さに配慮したという低層の、しかし長い、長い、連続したファサード。
Omotesandohillsinner Omotesandohills5 Omotesandohillsceiling 中に入るとびっくり。5層吹き抜けの大空間が!
吹き抜け中央の大階段ではこの日ジャズのコンサートをやってました。
でも郊外でこういうモールの類いを見慣れてしまったので、安藤さんならでは、ってのはどこらへんにあるんだろう?ってちょっと思ってしまったりもしました。
Dojyunkai 一番青山側に1棟、同潤会アパートが保存されています。
並んでいる裏側はコンクリート打ち放しで、安藤っぽいといえば安藤っぽいかも。高さがきれいに揃えられているのがわかります。
こちら側にはつたをはわせる予定で、若干はっていますが、2年を経た現在も、覆うという感じにはなっていませんでした。
同潤会のあの、暗く怪しい感じはなくなってしまいましたねえ。
Vouiton1 Vouiton2 ルイ・ヴィトン表参道。青木淳設計。2004年竣工。
磨いた鏡状のステンレスの表面に鎖帷子?をまとったファサード。全体の形は四角い箱をぽこぽこと積み上げたような感じです。
ここも夜になるときれいらしい。。。残念。

Vuiton3_2 入口の上、軒裏っていうんでしょうか?
ステンレスがはってあり、鏡の効果で上下逆さまに店内の蝶のオブジェや、道ゆく人の姿が映り込んでいて面白い。
Vuiton4_2 鎖帷子???をアップで見るとこんな感じです。
ファサードの質感では、表参道のビルの中では、一番かっこいいかも?

Tods Tods1_2 Tods2 Tods3

TOD'S表参道。伊東豊男設計。2004年竣工。
緑色の変な屋根のビルを取り囲むようにL型をしているようです。表参道に面しては、間口のせまいペンシルビルのように見えます。
本物のケヤキがすごくてよくわからないのですが、このコンクリートの模様は、ケヤキの幹を模していて、下が太く、上にいくほど細く細かくなっているようです。
先日銀座でMikimoto-2を見たので、なんだか兄弟みたいに見えます。
店内も直角ではない様々な角度で構成されているようで、正面奥の階段周りなど、おもしろそうです。でも、ファサードでは、なんだか一番幼稚にみえてしまいました。

Hanaemori0 Hanaemori2

Hanaemori3

モリハナエビル。丹下健三設計。1978年竣工。
建て替えの噂がでていますが、まだまだきれいだし、デザイン的にも古びたところは全くない。ハーフミラーで覆われ、雁行するキューブは、とてもきれいです。
都庁なんかよりずっときれいだし、これがなくなってしまうのはいやだなあ。
Oneomotesando ONE表参道。隈研吾設計。2003年竣工。
時間がなかったので通りのこっち側から見ただけです。
こちら側から見ると、特徴的な上層階のルーバーがよく見えますが、多分道を歩いている人にはフェンディがあるなあ、くらいにしか感じられないかも。
今少し調べたら、裏側から見るとまた面白かったようです。残念。
Omotesando ケヤキの生い茂る表参道を、青山側から明治神宮方面を見ています。
こうやってみると、各種特徴的なファサードは全てケヤキのかげになってしまい、10年前とあまり変わらない印象。それはそれできっといいことなんでしょうね。

大きな地図で見る


メトロ副都心線

2008-06-30 16:38:13 | 鉄道

Fukutoshinsen東京メトロ副都心線が6月14日に開通。
6/28土曜日に池袋で午前中仕事があり、夕方までヒマだったので、乗りに行きました。
池袋東口からメトロの駅まで、ものすごい人出の池袋駅を横断するのは大変でした。
やっとたどりつき、電車を待っていたのですが、来る電車は、、、、
Fukutoshinsentobu Fukutoshinsenseibu 乗り入れている東武や西武の車両ばかり、、、。
結局5本くらい見送って、ようやく冒頭の新型車両の写真をゲット♪
To_zoshigaya 雑司ヶ谷方面へいざ出発!
Fukutoshinseninner 新型車両の内部はこんな感じで、パッと目を引いたのは連結部分のドア!ガラス(アクリル?)で明るい!!しかもドアが大きい!!
車内もゆったりしていて、手すりバーの曲線もおしゃれです。
大江戸線のセマッチイ感じとは大違い。
そして、、、、何よりもびっくりしたのは、
地下鉄なのに急行があること!!!
「急行」という表示はありましたが、きっと乗り入れている私鉄部分の話だろうと思っていたら、通過している!!!
池袋の次は新宿三丁目、そして渋谷と2駅で渋谷についてしまいます。
明治神宮前で降りようと思っていたので、新宿三丁目で慌てて下車しました。
Shinjyuku3chomefukinuke 新宿三丁目のホームは吹き抜けになっていて、2階のガラス面から子どもが見おろしていました。ちなみにガラスは子どもたちの手形がびっしりついていた。。。笑。
Shinjyuku3chomechair Meijijingumaechair Meijijingumae


新宿三丁目のベンチ。アクリルでちょっとおしゃれです。
隣は明治神宮前のベンチ。あれ?模様が違う?と思ったら、駅名表示板の後ろのデザインとイスのデザインが呼応していた。ベンチも駅ごとに違う模様なんですね。
Fukutoshinomotesando 明治神宮前駅のエスカレーターを上っている時に上を見上げると、ここにも吹き抜けがありました。

さあ、表参道に到着です。何年ぶりでしょう?!
近代建築ウォチングの様子はSSDのブログにて♪


6/11三井アウトレットパーク入間

2008-06-13 18:19:15 | まち歩き

Iruma行ってきました。三井アウトレットパーク入間
4/10にオープンして2ヶ月。もうそろそろ空いてきたかしら?と。
水曜日は子どもが四時間授業なので、午後、ふたりで行って参りました。
しかし、、、平日の夕方ですよ?
まだまだ混雑しています。駐車場はたくさんあって、ストレスなく停めることができましたが、平面は全て満車で立体の2階に停めました。立体の3階と店舗がつながっていたので、今度停めるときは3階にしよう。。。
そしてこれがパーク内の様子です。結構人いますよねえ?
お天気がよかったこともあって、コールドストーンクリーマリー(アイスクリームやさん)には長蛇の列が!びっくり
広いです。HOYAクリスタルの工場跡地です。
子どもは「ミュー(今はイオンモール武蔵村山というらしい)の方が広い。ジャスコとデパート、映画館があるし、3階建てだから。」といいますが、迷路っぽさはこっちの方が迷路っぽいかな?
今まで南大沢のアウトレットへ行っていたのですが、どっちが近いかなあ?こっちの方が若干近いかも。車で30分くらいです。
パパが「なんであの辺ばっかり同じようなの作ってんだ?」と言ってましたが、たしかに、モール瑞穂、ジョイフル本田、ミュー、そして三井アウトレット入間と車で10分くらいのサークルの中にぎっしりです。土地が安いから?人が増えてるから?
不景気といいつつ、平日でこれだけ人が集まるんだから、作る意味はあるのかな?
1年後、2年後になっても、こんな感じで混んでるのかな?どうでしょう?
南大沢にある店がほとんどですが、新たに入ったお店も。
その中でもなんといっても、我家のお目当ては、、、
Clickbrick クリックブリック。今まで南町田ヘ行くしかなかったのですが、南町田と入間なら断然入間が近い!
でも、特に安いという感じではなかったです。2割引くらいなので、トイザラスやアマゾンとそれほどかわりませんね。
でも、オリジナルグッズが色々あるのが楽しい♪
あ!!!レゴ教室の会員証を提示すると更に割引があったんだった!忘れていた。。。。

Lego1 こちらはインディ・ジョーンズシリーズの、クリックブリックオリジナルモデル「寺院遺跡からの脱出」9990円。吹き矢が飛んできたり、大石が転がってきたりと言うディズニー仕様です。せっかくだからこれにしたら?と言ったのですが、30分くらい悩んで、普通仕様の「クリスタルスカルの魔宮」11990円にしました。
2ヶ月早い誕生日プレゼントです。
Lego2 6/12の夜にはもう完成して、さらに他のレゴパーツをデコデコとくっつけてアレンジして遊んでいます。。。
アマゾンよりはかなりお得でしたね♪

レゴ インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの魔宮  7627 レゴ インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの魔宮  7627
価格:¥ 16,800(税込)
発売日:2008-05-31

Lego4 Legoup これは「神殿からの脱出」ですが、神殿の壁画に注目!
右のアップ写真をクリックして拡大してみて下さい!
なんと、、、壁画にR2D2とC3POが!
おちゃめ!
もしかして、映画でも出てくるのかしらん?


Irumafood1
こちらはフードコート。南大沢にはフードコートがないので、お手軽なフードコートは助かります。
また1階にはファミマもあるので、ペットボトルやアイスも買えます。
フードコートにはキッズ席なるものもありました。どうキッズ席なのか
Irumafood わかりませんが、奥になっていて、多少騒いでも平気ってことでしょうか?

覗いたお店:
プーマ→サッカー関連は全然置いてないです。がっかり。
ソニプラ→ミューのソニプラの方が広い。安いのか?
カルディ→狭いけど、カルディはどこもこんな感じかな?
ビレロイ&ボッホ→面白い。けど食セン機で使えなさそう。

見たかったけど見れなかったお店:
バナナ・リパブリック、ベネトン、トミー、コロンビア、ラフマ、アディダス、モンベル、エディ・バウアー、ナイキ、フランフラン、無印。

今度はひとりでゆっくり、、、あるいはお友達と一緒に行きたいな。
レストランも、がってん寿司やビュッフェレストランなどいろいろあります。

それから、隣にコストコがある!
年会費3675円払わないと入れないのだが(個人会員は4200円だけど法人登録を証明するものがあればどんな商売でも3675円らしいので、設計事務所でもいいのかな?)。
しかも我家の冷蔵庫は小さいので、そんな倉庫サイズで購入してもこまるんだけど、遊園地に遊びに行く感覚で入ってみたい!!
私が会員になれば、2名様までは一緒に入れますよ~。
ただ、会計は一括じゃないとダメみたいですけど。
誰か一緒に行く???

さて、本日の収穫は、実はクリックブリックだけ!
子どもの「クリスタルスカルの魔宮」以外に「私が」買ったのは、、、
Irumagoods スポンジボブのキーチェーン499円。(レゴにスポンジボブのシリーズがあるのです!)
レゴ型の氷が出来る製氷器。890円。シリコン?なのでやわらかく、取り出しやすい。カルピス氷を作りました♪


暴走老人!

2008-06-10 18:41:31 | 本と雑誌
暴走老人! 暴走老人!
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2007-08

友人が面白かったと言うので、図書館で借りて読みました。
若者による殺人等の凶悪事件は1958年をピークに減少し、高齢者の犯罪が増えている、、、という本なのだが、6/8、25歳の若者による凶悪犯罪が秋葉原で起こってしまった。
しかし、この本を読んでいくと、年齢とは関係なく、現代社会が抱える、「時間」「空間」「感情」の問題がうきぼりになってくる。
「時間」感覚では、いままで私が不思議に思っていた、何故人は歳を取ると時間が早く経過するように感じるのだろうか?という謎が解明された!
p65「10歳の子どもにとって1年は全人生の1/10だが、20歳の青年にとっての1年は全人生の1/20になる。よって1年は、その人の人生の分母である年齢によって感じ方が変わってくる。1/10より1/20の方がバイの早さに感じられるというのは、当然だと言う理屈である。」p67「私たちの体内に流れる時間は、時計の時刻として表示される時間とは一致しない。体内時間は代謝の速さに対応している。それはおおざっぱに酸素消費量である。酸素消費量が多ければ速い。この酸素消費量は脈拍数から推測できる。高齢者の脈拍数は毎分50程度、一方子どもは70くらいだという。この差は体内時計の差になる。つまり高齢者の方が子どもより体内時計の進み方が遅い。体内時計が遅いと、現実の時間が早く感じられる。逆に子どもは体内時計が早く進むため、現実の時間を遅く感じる。」なるほどお。。そうだったのかあ。
そして、この時間がどんどん過ぎていく感覚が、待たされることに非常にナーバスにさせるというのだが、、、。それはどうなんだろうね?時間がどんどん過ぎるなら、長い時間待っていても、あっという間に感じるのでは???こんがらがります。
また、「時間」では、ネット社会についてもふれています。メールが普及し、時間に関しての感覚が個人所有の資産のような感じになってきてしまい、相手の時間を侵すことに、現代人は非常にナーバスになっている。その中で相手の時間に割り込んでくる高齢者、逆に、自分の時間に介入されることでキレてしまう高齢者が多いのではないか、と。これは年齢とは関係なく、社会全体にその傾向があるのではないか?メール世代の私は、電話が非常に苦手である。相手はいつ在宅しているのだろう?今かけて迷惑ではないか?そう思うと、電話したくなくなるし、相手に都合の良い時間は自分が忙しかったり、、、。情報はストックさせておいて、都合の良い時に発信し、都合の良い時に受信したい。「時間」というモノがとてもプライベートな管理可能なものとして認識されているので、電車が遅れるとか、不手際で待たされる、という事態に対して、過剰反応しがちなのかもしれない。常にイライラしている現代人は、この自分の時間は自分で管理できる自分だけのもの、という考え方によるのではないか?
「空間」では、現代人がとてもテリトリー意識が強くなっていて、それを巡るトラブルが増えているのではないか?と。ちょうど私たちの世代よりちょっと上あたりから、子どもが勉強に専念できるように、と子供部屋を与えられている。仕事場でも昔のように机で島を作って、、、という形から、パーティションで仕切った個人スペースで仕事をする、、、という流れになっている。電車でも、ヘッドフォンをしてしまえば、自分空間ができてしまい、目に見えないバリアがはられる。こうしてなるべく他者とは接触しないように、、、というのが現代社会のような気がする。たしかにそうやってテリトリーを作って閉じこもれば、その中は自分の気に入るように構成できて、快適かもしれない。けれど、やっぱり、人とつながっていたい、、、人間ってそういうものじゃないのかなあ?とも思う。自分を尊重するため、相手も尊重して、お互い距離を置いて、なるべく干渉しないように、、、という現代社会の考え方は、はたして農耕民族の日本人に適していたのだろうか?平均的な能力のある成人であれば、それはとても快適かもしれないけれど、自分で自分のテリトリーを守り、実行できない弱者には、みんながバリアをはってその中から飛び出さない社会と言うのは、生きづらい環境になってしまうのではないか?そうして。一人暮らしの高齢者が、孤独に生きていて、他者と関われない生活の中で、鬱積をつのらせ、暴走する、、、。

今回の秋葉原の犯人は25歳の若者だけど、詳しい情報を見ている訳ではなく、新聞記事を読んだだけだけれど、とても孤独な人だったのでは?と思ってしまった。
友達がいなかった訳ではないというけど、どのくらい深い友達だったのだろう?
お互い尊重し合って、近寄らない、踏み込まない関係であったら、友達がいても孤独は変わらないだろう。
彼が誰かに必要とされていると感じられたら、こんなひどい事件はおきなかったのではないか?

現代の働き方にも問題があるような気がする。派遣社員がコストが安いからと言って、入れ替わり立ち替わりの人材を、あたかも機械の部品のように使い捨てていく働かせ方は、人間を人間とみなしていない。
昔の、家族のような会社、世話好きのおばさんが縁談を持ってきたり、上司にお酒につき合わされたり、運動会や慰労会の旅行があるような会社。
昔々、農作業を一緒にやっていた「ムラ」の役目を担う「会社」。
そんなのは旧態依然。うっとうしい。仕事だけやればいい。。。というのが今の主流だけど、人生の大半を過ごす職場に、コミュニケーションがなくていいのだろうか?

ちょうど、事件と、本がリンクして、とりとめもなくいろいろと考えてしまった。。


一瞬の風になれ

2008-06-04 17:05:55 | 本と雑誌
一瞬の風になれ(全3巻セット) 一瞬の風になれ(全3巻セット)
価格:¥ 4,515(税込)
発売日:2007-06

「最近読んだ本」リストにも書きましたが、ひっさびさにイッキ読みしてしまいました。それだけ面白かった。
面白いだけでなく、いろいろと考えちゃう、感じる部分もありました。

みっちゃん(監督)の言葉。
「オレにはオレの夢があったが、おまえらにはおまえらの夢がある」「オレはおまえらの夢までは面倒見ねえぞ」「夢が実現するようにいくらでも手は貸すが、オレがおまえらの夢を先に見るようなことはしねえ。やる気のないヤツのケツをたたいてやらすほど親切じゃないぞ。そういう熱血なカリスマ指導者じゃねえんだ。その点は大塚先生とは違う」「自分で夢を見ろ。でかい夢を見てみろ」(2卷172ページ)
これって、とっても難しいけど、本当の指導者だなあ、って思った。
「指導」しなきゃ、正しい道へ導かなきゃ、と思ってしまうと、どうしても自分の思う「正しい道」の方へ、首に縄かけてでもグイグイ、、、とやってしまいがちな、熱い、暑苦しい?私には、こたえる。でも、自分で見た夢じゃないと、本気で頑張れない、って言葉も後にあって、そうなんだよねえ、本人がやる気にならなきゃ、外野がワイワイ言ったところでどうしようもないというのも痛感している。
本当の指導者っていうのはきっと、「正しい道」はこんなに素敵なんだよ、って「憧れ」を示してあげられる人のことかもしれないね。無理に連れて行こうとするんじゃなくて。それってとってもむつかしいことですけど。特に親子の場合、なかなかねえ、、、。

それから、どこに載っていたのか探せなかったけれど、身体の軸についての話。
軸がぶれないように、かがみ込んでもダメ、反ってしまってもだめ、という話があった。これはジムのプールの先生がよくしている話と同じだった。軸が通っていると、無駄な力を使わないで泳げると。しかし残念ながら私は体幹のインナーマッスルがないので、力を抜いて、と言われて抜いてしまうと、ふにゃふにゃになってしまって泳げない。無駄に表面の筋肉を使って根性で泳ぐのですぐに疲れてしまい、長く泳げない。最近だいぶ力が抜けてきたと言われたけど、それでもまだまだ。インナーマッスルを鍛えないとダメだと思うけど、どうやって鍛えたらいいのかわからない。腹筋もダメといわれた。手足の筋肉は緩めても、腹筋はないとダメらしいのだが、「腹筋ないんです」と言ったら「腹筋のない人はいない。腹筋がなければ立っていられない。でも、腹筋が弛緩して伸びきったゴムみたいになっちゃってるから。寝転んで脚を上げる運動が一番効く」って教えてもらったのに、毎日コツコツ続けることが出来ないので、ずっと腹筋は伸びきったゴムのまま、、、。
ストイックに頑張る青少年の小説を読んで、今夜から腹筋を再開するか、、、と、一応、ちょっとだけ、思ったりしました。。へへ。

そうそう。それと、指導の仕方について。「ココがダメ」「あそこが違う」って否定語の指導は、それを聞いている方が、ダメなことに注意がいってしまうから、余計だめになっていく、、、ってあたり。ああ、そうそう、だけど、否定語で指摘する方が簡単なのよね。ココを直して、って。でもそれはダメ。
「こうやるとうまく行くよ」って、いいイメージを見せてあげないといけない。「こうやればいいんだよ」って、いい手本を見せることができたら、ベストなんだけどね。それをしかも、相手のレベルにあわせて、相手が理解しやすいように伝えられたらベスト。それって、簡単なようで難しい。言葉で伝える場合、すごくボキャブラリーが必要だし。そしてうまくできた時に、タイミングを外さすに「今のがいい。今のイメージを忘れずに」って言ってあげられたら、一番いい。けど、難しい。
プールの先生は、すごくいいコーチだと思う。ボキャブラリーが豊富だし、お手本をみせてくれるし、ダメな例もやってみせて、こうじゃなくて、こう、って比較してくれる。
私もモノを教えるものの端くれとして、フムフム、、、と思いながら読みました。
そして、自分の子どもと接するときも、他人に接するのと同じように、クールに、冷静にしないといけないなあ、と、改めて、、、。