Sakita Blog

1級建築士事務所Sakita Space Design主宰
崎田由紀のブログ。

2017年 2級建築士 設計製図試験 速報

2017-09-11 13:45:29 | 建築士試験
2級建築士試験受験の皆さん、お疲れ様でした。
今年の課題は、
「家族のライフステージの変化に対応できる三世代住宅(木造二階建て)」
でした。

特に留意する設計条件は
①同居する家族全員が集うことのできる居間、食事室を計画する。
②子どものプレイルームや夫婦及び祖父母の趣味室として使用する多目的室を計画する。ただしこの多目的室は、将来、祖父母のいずれかが要介護者となった場合に、様々な介護に対応できることを想定し、要介護者の寝室として使用できるようにする。
③祖父母のいずれかの将来の車椅子使用を考慮して、車椅子使用者用の駐車スペースから玄関ポーチへのアプローチには屋外スロープを計画し、玄関の土間部分には段差解消のためのスペースをあらかじめ確保しておく。なお、玄関の土間部分及び玄関ポーチの地盤面からの高さは350mmとし、1階部分の各要求室の床高は500mmとする。

また、計画の要点についても、
①居間、食事室の計画について、同居する家族全員が集うことのできるようにするにあたって、工夫した点
②多目的室の配置計画について、工夫した点
③駐車スペース、屋外スロープの配置において工夫した点

なので、
居間、食事室が狭い計画(ソファは6個書いてあるが、一つ一つがソファと呼ぶには小さすぎる、ソファがあるために動くことができない計画など)
多目的室が北に行ってしまった計画、将来便所の納戸と隣接していない計画、
駐車スペースから屋外スロープ、玄関のアプローチが適切でない計画(駐車場が南西でで玄関が北とか、駐車場が北西で玄関が南とか、スロープの長さ不足、ポーチの高さ違反など)
は減点が大きいかもしれません。

玄関の土間部分の「段差解消のためのスペース、1400×1400」をどう解釈するべきか、みなさん悩まれたようですが、おそらく、将来段差解消機を設置するためのスペースなので、スロープのように、その前後に平場を設けなければならないというわけではないのではないでしょうか?もちろん、スロープが取れるように前後に平場を計画して広い玄関にした場合も、大丈夫です。大は小を兼ねる。ただ、1400×1400のスペースが取れていない、下足入れがそのスペースにかかってしまう場合は、減点があると思います。

そのほか、階段の蹴上と踏面の指定がありました。蹴上180以下にするには、階高3000でも2900でも17段以上必要です。これは最初問題を見た時に、とても心配になったのですが、多くの受講生が冷静に対応できていたので、逆に、階段が15段や16段だった方々は、減点が大きいかもしれません。踏面の指定もあるので、踊り場を3分割や4分割して段数を確保した方も、抵触してしまいます。2分割までです。。。

心配していた外壁の指定は乾式工法というだけでしたので、サイディング+胴縁で問題なく、これはみなさん間違えなかったでしょう。ここで、アクリルリシン吹付とか、吹付けタイルとか書いてしまうと減点です。

立面図は南立面なので、描きやすかったのではないでしょうか?

断面図の切断位置が「1階の居間及び2階を含む部分」であることを読み飛ばして、居間以外を切ってしまうと、これも減点が大きいと思います。居間が下屋になる場合は東西方向を切らないとならないので、断面図に時間がかかってしまったかもしれません。

部分詳細図は、まさかの胴差部分、、、これはやられました。外壁の指定があるので、基礎部分か屋根部分だとヤマをはっていたので、、、涙
もっとも描くのは簡単ですが、この部分は床伏せ図とリンクしてくるので、床伏せ図にも切断矢印を記入して確認して描かなければならないのが厄介です。胴差と見えている床梁の断面寸法が二つの図面で食い違わないように、、、懐の高さが断面図と違っていても不整合です。しかし食い違っていても、それほど大きな減点はないかと思います。

平面図でエスキースをしますが、その時に、平面図を見ながらも高さのことを意識しながら設計しないとならない、それが要求された試験のような気がしています。
取り急ぎ、私が考えた奥行き7280の平面図(1:100)と、奥行き8190のエスキース(1:200)を掲載しておきますね。

試験は相対試験なので、12月までは結果は神のみぞ知る、、、
みなさんに12月に良い知らせが届きますように!!

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