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Sakita Blog

1級建築士事務所Sakita Space Design主宰
崎田由紀のブログ。

徒歩の人たち

2010-11-29 12:14:35 | 本と雑誌
ぼくは勉強ができない (新潮文庫) ぼくは勉強ができない (新潮文庫)
価格:¥ 420(税込)
発売日:1996-02

ぼくは勉強ができない 山田詠美
510先生のブログで大絶賛だったので借りてみました。
山田詠美という人はちょっと食わず嫌いしていたので、初めて読みました。
巻末の解説を原田宗典が書いていて、タイトルが秀逸と言っているのですが、マンガ「俺はまだ本気出してないだけ」同様、私的にはタイトルで引いてしまっていて、手にとるのに勇気が必要な本でした。開き直ったような言い訳じみたタイトルがカチンときちゃうんだなあ。。「もっと熱くなれよ~。開き直ってんじゃねえよ~。」と、松岡修造ファンとしてはいいたくなる。笑。
タイトルはともかくとして内容は、マンガもこの本も、どちらも実は言い訳でも開き直りでもなんでもなくて、主人公はむしろ普通にがんばってる人たちよりも生真面目なんですね。
私は読んでいて、この人たちは徒歩の人たちだな、と思った。
電車に乗っている側から見ると、「なんでタラタラあるいてるの?電車に乗っちゃえば速くて効率的なのに?」と言いたくなる。でも彼らは「その電車が本当に行きたい所に連れて行ってくれるなら乗ってもいいけど、本当に行きたい所へ行くとは思えないから、自分の足で歩きたいんだ」と言っている。
普段「電車に乗り遅れるぞ。早く乗れ乗れ!早く早く!!」と叫びつづけている私には実に耳が痛い小説というわけです。自分だって、気がついたら行く先が違っていて、途中下車してとぼとぼ歩いているくせに、子どもには早く電車に乗れ、と言っている。秀美に言わせたらナンセンスでかっこわるい同情すべき大人なんだな。
でもやっぱり、自分の子どもが秀美みたいだったら、、、ちょっとイヤかな。なんとなくね。自分に仁子さん級の度量がないからね。
ただ、櫻井先生みたいな男性と出会ったら、惚れちゃうかも。笑。こんな先生と出会うのは、おそらく、宝くじに当たるよりも稀なことだと思いますけどね。


人のために生きる

2010-11-28 10:44:43 | 本と雑誌
影法師 影法師
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2010-05-21

影法師 百田尚樹
BOX!の百田尚樹の描く時代小説。途中似ている気がしたのは、彦四郎が労せずなんでもこなす天才肌なのに対して、勘一が実直な努力家だからか。
最後、男の友情に涙が。。。
ウルフルズの歌に♪人のために出来る事はあっても、人のために生きることはできない♪という歌詞があるけれど、江戸時代、人のために生きる人がいたのですね。それは社会的なシステムのせいで、自分を活かしきれないという背景があってのことかもしれないけれど。


住宅とネットと殺人と

2010-11-21 15:10:48 | 本と雑誌
長い腕 (文芸シリーズ) 長い腕 (文芸シリーズ)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2001-05

長い腕 川崎草志
510先生のブログでオススメされていたので図書館で借りました。面白い!!
横溝正史ミステリ大賞の21回大賞作。主人公はゲーム制作会社に勤める「絵描き屋」と呼ばれる職種の若い女性、汐路。彼女がまずかっこいい。
そしてネットの世界から発信される悪意、怪談めいた都市伝説、江戸時代の名匠大工による住宅が絡んでくる。その奥底に共通するのは人間の脳が環境から受ける影響。要素がすべて私好み。
↓ここからネタバレ注意
最後の方の台詞に出てくる地相学。これは根拠ないと思うけど、読んでいてぞくり。変形敷地に敷地にあわせて角度をつけた変形の住宅。デザインしてますから。パースがかかったような間取りとか。。。
ところでタイトルの「長い腕」というのはどういう意味なのでしょう。
時間を越えて復讐を仕込んだ敬次郎の行為を指しているのか、ネットを使って人を操作して殺人を実行するケイジロウの行為を指しているのか。。。


音楽ミステリ?

2010-11-17 15:53:44 | 本と雑誌
シューマンの指 (100周年書き下ろし) シューマンの指 (100周年書き下ろし)
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2010-07-23

シューマンの指 奥泉光
装丁がインパクトあって、書評でも話題、シューマン生誕200年の今年、読むべしと図書館で借りて読みました。
率直に言って、クラシック論評好きな人にはいいかもしれませんが、ミステリ好きには受け入れられないのではないでしょうか?
最後、あっと驚く大どんでん返し、というのがウリなんだと思いますが、ムリがあると言うか、伏線がなく、それはないでしょう~と言いたくなる。そんな展開なら誰でもあっと驚く結末にできちゃうんじゃないでしょうか?
上品で耽美なBL小説ともいえる?


殺し屋たちの物語

2010-11-14 17:01:49 | 本と雑誌
グラスホッパー (角川文庫) グラスホッパー (角川文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2007-06

グラスホッパー 伊坂幸太郎
図書館で新刊のマリアビートルを予約しようとしたら、これはグラスホッパーの続編ということなので、予習に読むことにしました。
伊坂幸太郎の本はかなり読んでいると思ったのですが、多作なので網羅しきれない。。。
これは描写が残虐なところがあるので、痛いのが苦手な方には向かないかもしれませんが、伊坂幸太郎らしい作品。おもしろかったです。
でも、登場人物結構死んでしまっていて、続編はどうつながっていくのかしら?