血液検査では、必ず血糖値を見る。何なのか?基準値は70〜109 mg/dL。空腹時で99 mg/dL以下。血液中のブドウ糖の量。高い異常値は糖尿病が疑われる。合併症にも注意。
血液検査で、以下の値も体の状態を見る値。
(1) CK
クレアチンキナーゼ。Creatine Kinaseの略。筋肉などにあるエネルギーをつくる酵素。基準値は62〜287 IU/L。
(2) アミラーゼ(AMY)
基準値は37〜125 IU/L。Amylaseの略。糖分を分解する消化酵素の血中濃度であり、膵臓の機能を見る値。
(3) ナトリウム
基準値は136〜147 mEq/L。食塩から摂取されるナトリウムの量。
(4) カリウム
基準値は3.6〜5.0 mEq/L。細胞などの機能に必要なカリウムの量。腎不全を見分ける値でもある。
(5) クロール(Cl)
基準値は98〜109 mEq/L。Chlorideの略。水分量の調整を行うクロールの量。
血液検査において、肝臓の機能を見る値に以下がある。
(1) 総ビリルビン(T-Bil)、直接ビリルビン
総ビリルビン(T-Bil)は、Total Bilirubinの略。基準値は0.3〜1.2 mg/dL。直接ビリルビンと間接ビリルビンの合計。
直接ビリルビンの基準値は0.0〜0.4 mg/dL。直接ビリルビンが高い場合、胆汁のうっ積や肝炎が疑われる。早期の対応が必要である。
(2) AST(GOT)、ALT(GPT)
AST(GOT)は、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼのこと。Asparate Aminotransferase(Glutamic Oxaloactic Transaminase)の略。基準値は10〜40 IU/L。
ALT(GPT)は、アラニントランスアミナーゼのこと。Alanine Aminotransferase(Glutamic Pyruvate Transaminase)の略。基準値は5〜40 IU/L。
両方とも肝臓細胞に含まれる代表的な酵素である。高い異常値は肝炎が疑われる。
(3) γGTP
γ-Glutamyl Transpeptidaseの略。肝臓や胆管の障害に真っ先に反応する酵素。基準値は0〜70 IU/L。異常に高い場合は、アルコールが原因の肝機能障害を表している。
(4) ALP
アルカリフォスファターゼ。Alkaline Phosphataseの略。肝臓により多く含まれる酵素の1つ。基準値は38〜113 U/L。高い異常値は注意。
(5) LAP
ロイシンアミノペプチターゼ。Leucine Aminopeptidaseの略。たんぱくからアミノ酸を剥がす酵素。基準値は35〜73 U/L。
(6) LDHまたはLD
乳酸脱水素酵素。Lactate Dehydrogenaseの略。糖分のエネルギー転換に必要な酵素。基準値は122〜222 IU/L。
(7) コリンエステラーゼ(ChE)
Colinesterase。慢性肝臓病の経過を見るうえでも重要な酵素。基準値は242〜495 IU/L。
血液検査において、クレアチニン(Cr)、尿酸(UA)、尿素窒素(UN)は腎臓の機能を見る値である。
(1) クレアチニン(CrまたはCre)
Creatinineの略。基準値は0.61〜1.04 mg/dl。腎臓から出る老廃物の量を表す。
(2) 尿酸(UA)
Uric Acidの略。基準値は3.7〜7.0 mg/dl。プリン体の分解でできる尿酸の値である。高い異常値は痛風が疑われる。
(3) 尿素窒素(UNまたはBUN)
Blood Urea Nitrogenの略。肝臓で加工される老廃物・尿素の量を表す。基準値は8.0〜20.0 mg/dL。高い異常値は腎不全が疑われる。
血液検査で、総たんぱく(TP)、アルブミン(ALB)が項目として出てくる。何なのか?
(1) 総たんぱく(TP)
Total Proteinの略。基準値は6.7〜8.3 g/dl。血清中に含まれるたんぱくの総称。多くの種類のたんぱくの中で多いのがアルブミンとグロブリン。
(2) アルブミン(ALB)
アルブミンは、血清中のたんぱく質の約60%を占める。基準値は3.8〜5.2 g/dL。血管内で水分を保持する働きがある。