ヨコハマ産まれでヨコハマ育ちの私にとって横浜市電とは
走っているイメージは全くなくて
「公園に置いて展示してある」
というものだった。
幼稚園や小学校の遠足に児童遊園地や公園に行くと
何故かフェンスの中に薄いピンク色に青い帯の横浜市電が置かれていた。
保土ヶ谷児童公園に保存されていた1513号車は小学生の自分が見ても
特に状態が素晴らしくつり革、シート、降車ボタン、などが揃っていた。
電停の標識(あんどん)はどこのモノだったかは覚えていないがその下についていた
広告(山元町の名前があったような・・・)まで残っていた事も覚えている。
遠足から帰ってクレヨンで書いた「絵」はいつも横浜市電だった。
その市電が私の目の前から消えたのは小学3,4年の頃だったと思う。
遠足に行き市電に会えると思って訪れたが忽然と姿を消していた。
子供の私にとって衝撃は大きく
「市電が消えた」という事に納得が出来ずどこかに移動したのだと思う事にしていたものだった。
願わくば保土ヶ谷公園の市電の写真をもう一度見てみたい。
身近な市電がもう一台あった。
私の住む区内にある久良岐公園(くらきこうえん)の1156号。
遠足に行き入り口に入り遠くに鎮座する市電の姿を見つける時の高揚感は今でも
覚えている。
ただ、保土ヶ谷のそれと比べるとその当時でも状態はよくなく
破損が酷かったと記憶している。
ヨコハマの各所にあった市電も老朽化、心ない人による破損により撤去されていった。
数少ない公園の市電 1156号。
盗れる部品は全て取り去り壊せる場所は全て壊しました。というような状態です。
電車の下にもぐってフードゴングを鳴らすのが好きだったが
前後とも持ち去られていた。
現役当時はヘッドライト、ウインカー、ストップランプまで付き自動車のようだったが
それも全て「跡」
いずれは解体される事でしょう。
子供の頃の楽しい思い出がまた一つ消えて行きます。
と、悲観していたら解体、撤去から「保存修復」決定となりました。
http://blog.goo.ne.jp/saiun4gou/e/966475e53b72e05a7099f85299537f3f
神奈川新聞のカナロコ鉄道ノートというブログで修復が始まったと知って
見に行きました。
なんと足場まで組まれています!(2月15日のようす)
作業をしているサカクラの方に声を掛け写真を撮ってよいか尋ねたところ
責任者の方が「どうぞ中でご覧ください」と招き入れてくださり
説明までして頂きました。
この日は屋根の「灰色」部分を塗っているところでした。
幼少の頃に見た「公園の市電」が復活する
私にとってはウソみたいな話しです。
そして今日(2月23日)のようす。
完成後にはボランティアで掃除だけでもさせて頂きたいと思っています。
また横浜都市発展記念館では
「横浜にチンチン電車が走った時代」として横浜市電の企画展示が
4月1日まで開かれています。
http://www.tohatsu.city.yokohama.jp/