あのコルトを狙え

TOKYO2020 子供たちに負債を(笑)

大分旅行 18 三菱コルト1000Fバン

2007-04-08 18:35:42 | 
かつては駅だったというバスターミナルに降りコインロッカーにボストンバッグを入れる。

旅に出る前、あらかじめ商店街のサイトにコルトを見学させて欲しい旨のメールを出したら
「鍵は商工会議所が持っているので借りてきます。当日は〇〇にいらして下さい」と丁重な返信を頂いていた。
なんというお心遣い(涙)

担当の方と逢い挨拶を済ませついに念願のサンヨーコルトと対面。

思い起こせば数年前、ネットオークションでコルトを検索していると現存していたのが奇跡な同車を見つけて旧車の掲示板に書き込みをした。そこでもちょっとした話題になったのだが終了を待たずに取り消された。
ただでさえ珍しいコルトFバン。それも電気屋カラー。
行く末がとても気になった。いつかどこかのイベントでシャコタン等の変わり果てた姿で現れたら号泣ものだな、と心配していた。
それからしばらくしたある日、豊後高田を訪れた人のブログにあのコルトFバンがチラッと写っていた。

そうか、あそこの商店街に収まったのか。それなら安心だ。と胸をなでおろした。
そんな想いがあった車。
しかし…



ホコリまみれで蜘蛛の巣も張っている状態でした(涙)










蔵の軒下に展示されているのでボンネット先端は雨で錆が出ている。
「将来は蔵の中に展示スペースを設けます。それまではここに置きます」

それまで腐らなければいいけど・・・

エンジンはバッテリーがあがってしまい掛けられません。
車検も切っていました。

せめて洗ってキレイにしてあげたい。
「こんな事もあろうかと」家から埋蔵金ならぬ「マイぞうきん」を持ってきたのだがバス停のコインロッカーに入れたカバンの中だ(真田志郎さんにはなれないな。分かる人だけ分かって下さい)。

係の人に失礼を承知で「私にぞうきんとバケツを貸して下さい」と懇願した。
『お客様にそんな事をして頂く訳には…』と断られるがそれでも頼み込む。
『本当に宜しいのですか?』
と恐縮されタオルとバケツを貸してくれた。

本来ならホコリをはらってからなのだが洗車用具の用意も無いとの事なので仕方ない。
時期は11月なので寒いが暑くなってきたのでシャツ一枚になる。
なんと小雨も降ってきた。

 遠い旅先の地で頼まれてもいないのに人の車を洗う私・・・

 濃い旅だな

『懐かしい車だねぇ~!』
観光客から見れば私はこの街のスタッフにしか見えないのだろう。
洗っているといろいろな人から声を掛けられる。

ここで無視しては昭和の街に迷惑となるので気合を入れて
「懐かしいでしょう~!この車はですね、電気屋のおばさんが・・・《略》」

笑顔で解説する。目が合った人にはこちらから挨拶!

 『トイレどこですか?』

「あ・・・あちらの角を曲がりまして・・・(汗)」
私は何をしているんだ?

それでも洗いながらこの車の歴史や自分のコルトの事を考える。

バケツの水がすぐに真っ黒になるので何度も交換した。

ここまで来たのでワックスを掛けたい。が、ワックスの用意も無い。
担当の方が
「私の車に積んであるので宜しければ・・」
と取りに行ってくれた。

かなり時間が掛かってしまったが、やっと終了♪






自分で言うのも何ですが
う~ん、キレイだ!

例えれば、ほったらかしの不動車にしか見えなかったのが
本当に電気屋さんが何かの用事で立ち寄った、みたいに見える。





それにしてもマイコニックビデオというのも懐かしい。
中村さんちはマックロードだったっけ?

何も整備をした訳ではなくただ洗っただけ。
それでもコルトFバンの顔は喜んでいるように見えた。

 私は帰るけど、いつまでも元気でね

心の中で、そうつぶやいた


それから一ヶ月位経ち、NHKで豊後高田のあの街が紹介されていた。
蔵の前で開かれた座談会の後ろにはあのコルトがいた。

ホコリまみれではないその姿を再び見られて嬉しかった。




コメント (13)
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