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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:1月25日の日経「成田発着枠拡大で合意」の問題点

2025年03月01日 13時56分53秒 | 社会全般
1月25日の日経に「成田発着枠拡大で合意」とあるが、これはチョット考えものである。今の日本は訪日客が増えすぎ、様々な弊害が発生している。その為訪日客は年間2000万人程度に抑える必要があり、発着枠も成田や地方都市の空港も合わせて、制限・調整する必要がある。

訪日客が増えすぎた為に、困っている人達は沢山居る。特に京都に住んでいる人や、京都に行きたいと思っている人にとっては、多すぎる訪日客は厄介な問題である。

この記事には、成田単独で2024年は2000万人を超えたとある。そして2000年頃までは15万回未満だった発着数を、現在の30万回から34万回に増やすとの事である。そして、29年までに50万回に増やしたいとの事である。2024年の訪日外国人が3686万人との事なので、5割以上の訪日客が成田を利用してる事になる。

一時期、国策として各国のハブ空港の発着数を増やす競争を行ってきた。発着数が多い空港を持つ事=国力・経済力に近い感覚があり、増やす事を是としていた。但しその時はあくまでハブ空港としての拡張であり、乗り継ぎを意識していた。しかし成田は国内便への乗り継ぎとしての価値は低く、その分羽田では国際便を増加させた事でその価値を高めている。

また日本近辺の海外空港との乗り継ぎについてはどうなのだろうか?この点については記載がないので想像で書くが、中国や韓国、そして台湾はワザワザ成田から乗り継いで海外に行く必要はない。多分、タイやシンガポール、そしてインド辺りの国がアメリカに向かう際の中継地点として成田を使う程度で、本来の意味でのハブとしての価値は低い。となると、成田の便数を増やすと云う事は、訪日客を増やすダケである。

今の日本が受け入れられる観光客は、年間2000万人以下で、これは2015年辺りの訪日客数で、その頃の発着数に限定すべきである。そしてこれは成田だけの発着枠で考えるのではなく、日本全体の航空行政を考えた上で、発着枠を考える必要がある。

具体的な例として、成田に近い茨城県の空港に、国際便の発着を行う事は、効率の観点で考え直すベキであろう。そして多くの地方の空港は、隣国の国際空港と結ばれていて、成田に行くよりは利便性が高くなっている所もある。これらも含めて、日本の空港行政を見直す必要がある。

そして最後にもう一つの問題を共有したい。それは、円安もあって日本人が貧乏になった所為で、外国に行く日本人が急激に減っている事である。多少の円安是正は必要だが、一番の問題は、世界に比べて日本人の収入が三流国になっていることの是正が急務である。そしてより多くの日本人が海外に行くのであれば、成田の発着数が多少増えても、訪日客の増加には繋がらない。

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