前回2017年に開かれた「北アルプス国際芸術祭」にも行きましたが(大町へ~国宝と芸術祭~2017-07-20 )、3年後の昨年開かれる予定だった芸術祭…コロナ禍で延期されていましたが、1年遅れで今年開催されました。夏に開催予定が秋に延期され、コロナの状況も落ち着いたので最終週になってしまいましたが、行ってきました。
今年は総出品作家さん34人…大町市内のあちらこちらで作品を鑑賞できるようになっていました。まずは南の方から巡ってみました。地元の神社で展示されていたのは㉓マナル・アルドワイヤン「私を照らす」です。
大町への国道沿いの空き工場にあったのは㉒エマ・マリグ「シェルター・山小屋」です。古い空き工場の雰囲気と合いまった素敵な空間でした。
その後市街地エリアに移動しました。②ドナルド・ワッスワ「アマーニ・ガ・ナブジ」…これはウガンダの赤い樹皮布と大町の味噌樽とのコラボだそうです。
大町名店街の通りには①ジミー・リャオ「私は大町で一冊の本に出逢った」がありました。実際に本が読める素敵な空間ができていていました。
その通りには足元にアート作品がありました。⑥淺井裕介「すべては美しく繫がり還る」…この地上絵は通りのマンホールの蓋も巻き込んで続いていました。
商店街から少し入った所の蔵の中にあった作品…④二コラ・ダロ「クリスタルハウス」では光と音楽の空間でした。緻密に計算された機械仕掛けのミュージックボックスの中にいるような感覚…その中の光と影の演出に注目でした。
古い蔵の雰囲気も良かったです。
もう一つ蔵(元は麻を保管した蔵だそうです)を改造した建物での展示…⑤麻倉美術部「ひみつの森」の展示された場所はショップやカフェも兼ねた所でした。
⑦地村洋平「Water Trip」は自然(水)と人工物を使って、雨や霧が立ち込める空間を表現していました。
⑧本郷毅史「水と光」は籾から稲が育つ過程を写真におさめていました。テーマのように光の加減に注目でした。
もう一つ街中の展示は③蠣崎誓「種の旅」…大町の森で、地元の人によって集められた種や植物を使って作られた絨毯でした。普段何気なく目にしているものが素敵な一枚の絵になっていて感動でした。作家さんがこの地で出会った種は、展示終了後に希望者に配布されて又育っていく予定だそうで、それも素敵なことでした。
展示された場所の続きになった蔵もいい雰囲気でした。
この大町市は「塩の道(千国街道)」…日本海の糸魚川から松本方面へ塩を運ぶ街道筋にあって、今も昔の面影が残っています。
北アルプスからの伏流水が湧き出て美味しい水もあります。「男清水」と「女清水」が街中で湧き出ていました。
ちなみにこれは芸術祭の水!インフォメーションで健康チェックをする際にいただきました。
こんな針金アートもさり気なく佇んでいました。そして大町市のマンホールの蓋は北アルプスと雷鳥でした。
この後、鷹狩山に向かいました。この山では㉜目「信濃大町実景舎」をじっくり鑑賞しました。この建物は白い空間に覆われていて、その不安定な導線を進むと突如現れる北アルプスや大町の風景に驚かされ、感動しました。
鷹狩山の展望台には㉝菊池良太「尊景のための展望室」…気持ちの良い写真の数々が展示されていました。
鷹狩山からの風景…北アルプスは霞んでいました。
鷹狩山から再び市街地に下りて来てみたのは⑭コタケマン「Newま、生ケルノ山」…地元で集めた材料で作ったという土壁ドーム空間は、何だかほっとする場所でした。
廃校になった校舎を利用した展示もありました。まずは⑪布施知子「OROCHI(大蛇)」…この方の作品は前回の芸術祭でも見ましたが、一枚の紙から作り出される折り紙の世界に圧倒されました。
⑩渡邊のり子「今日までの大町の話」…身近な小物でコラージュした小さな箱庭がたくさん展示され、そのタイトルと共に注目でした。
「流れ星落ちる海」と「理想の夜がある空間」です。
⑫ポウラ・ニチョ・クメズ「自然の美しさと調和」…その色彩の美しさにも惹かれました。
「若一王子神社」にも作品がありました。⑬宮永愛子「風の架かるところ」…普段は閉じられているという神社のこの場所に風や光が入り込んで、作品を一層際立たせている気がしました。
この日の最後は仁科三湖の一つ「木崎湖」のほとりでの鑑賞でした。㉕淺井真至「おもいでドライブイン」はかつてドライブインだったスペースを使って展示されていました。ドライブインだった頃の名残の置物と作家さんの絵が同居する不思議な空間でした。
木崎湖のほとりのもう一ヶ所は ㉖木村崇人「水を遊ぶ「光の劇場」」…窓枠から眺める湖の表情に注目でした。
一日かけて何か所も巡った「北アルプス国際芸術祭」…たくさんの興味深い作品と出会って、充実の一日でした。広い大町市内のあちらこちらに作品が点在しているので車で巡りましたが、駐車場から歩くことも多くて、この日の歩数は16542歩でした…
今年は「芸術の秋」をしっかりと堪能されましたね。
松本の記事を拝見していて、大町へは来られなくなったのかと、
ちょっと不安に思っていました(笑)
そうしたら、こんなにも素晴らしい記事が更新されて嬉しかったです♪
34の作品のうち、18作品もご覧になられたのですね!
前回は、わたしもお出かけついでに少し立ち寄っただけでしたが、
たった5作品を鑑賞しただけでした。
後は別の日の夜に、1作品を見に行ったくらいでしたよ。
そうそう、前回鷹狩山で展示されていた、布施知子さんの作品は撮影禁止でしたけど、
今回の作品は撮影OKだったのですね。
タッジーマッジーさんが行かれた箇所を、手元のマップで辿ってみたのですが、
大町市の南から北まで、広い範囲を回られていて驚きました!
一日でこれだけの距離を車で移動しながら、駐車場からも歩かれて、
こんなにもたくさんの作品を鑑賞されたとは、本当にビックリです!
やはりこういった芸術に興味があるタッジーマッジーさんだから、
これ程精力的に回ることができたのでしょうね・・・
今年の開催は、大町市民の間でも賛否両論があって、
開催者側としてはあれこれご苦労が多かったと思います。
でも、このような素晴らしい記事をブログで発信していただいて、
もしこの記事を見ることができたなら、
作家さんはもちろん、主催者側の方々もきっと大感激だと思いますよ。
こんな素敵な記事にまとめてくださって、
大町市民としても深く感謝しなければいけませんねぇ〜(笑)
わたしも、最終週には出かけたいと思っていたのですが、
あれこれ重なってしまい、結局どこにも行けずに…というか、
どこにも連れて行って貰えずに、芸術祭は終わってしまいました。
せっかく地元での開催だったというのに・・・残念です!
我が家のすぐ上の公園にも作品が1つあったのですが、
それさえも見に行くことができませんでした。
…なので、タッジーマッジーさんのこの記事は、
本当に嬉しかったです。 ありがとうございました♪
それぞれの作品もしっかりと鑑賞されて、
写真もたくさん撮って紹介していただき、
それぞれの作品への想いや作家さんへの愛も伝わってきます。
本当に素晴らしい記事ですね。じっくりと拝見させていただきました。
タッジーマッジーさんの丁寧なご案内で、
一緒にあちこち回って、一緒に作品を鑑賞しているような気分になりましたよ♪
大町市のPRもしっかりしていただいて、ありがとうございます(笑)
かなり広範囲に作品が展示されているので
本の抜粋でしたが
近くであれば是非、足を運んでみたいと思いました。
特に自然との融合や建物との調和に興味を持ちましたが
実際に見て見ると、違った芸術性が見い出せるのでしょうネ。
34人の芸術家の作品をすべてご覧になったのですか?
鑑賞しながら歩かれた距離を想像しただけで疲れてしまいましたヨ。
私にはもう、芸術鑑賞の余力・体力が残っていない気がしました。
この芸術祭、今回は無理かと思っていたのですが…
コロナも収まり(県内感染者はずっと0人!)ホテルも予約で来たので、
何と泊りがけ、2日間にわたって鑑賞してきました。
大町市の隅から隅まで?というくらいに巡ってきましたよ。
感じたのは「大町ってこんなに広いのだ!」ということでした。
最初はすでに鑑賞した娘に教わった場所を選んで、と思ったのですが、
だんだん欲が出て来て、2日で何と34作品のうち31作品を鑑賞しました。
でもちょっと強行軍…もっと日にちをかけてゆっくり巡りたかったものです。
コロナ禍でもありましたし、開催には賛否両論があったのですね。
それに開催にはお金もかかるでしょうし…
市民の方には複雑な思いの方もいらしたのでしょう。
私は単純にコロナも収まっているこの時期に様々なジャンルの作品を見せていただけ、
大町の自然や景観も見たりできて大いにありがたかったです。
本当にこれだけのイベントを開催するにはどんなに大変なことかと…
大町市はすごいなというのが感じたことです。
こんな拙いblogでも、それぞれの作品の良さは伝わったでしょうか。
美術館の作品でもそうですが、こうした作品を写真にしてblogにアップする時、
本当に私の撮ったものを発信していいのかしらといつも迷いつつ…
それでも自分の記録としても残したいとも思い、載せさせてもらっています。
みさとさん、お忙しい日々にブログを見て下さり丁寧なコメントもありがとうございました。
大町を巡りながら、ご家族のことにも思いを馳せて祈る日々でした…
寒くなりますからくれぐれもご自愛ください。
感動の大町のPRはまだまだ続きます…
「北アルプス国際芸術祭」はTVでも取り上げられていましたね。
一昨日で終了でしたが、最終週に滑り込みで鑑賞してきました。
大町市内あちこちに作品が展示されていて、かなりの距離を移動しました。
大町市が本当に広い市だということが良く分かったことでした。
それにこちらから遠いですし…
向こうに一泊して鑑賞してきました。
ranさんの言われる通り、自然との融合や建物との調和に注目でした!
それに個性あふれる作家さんたちの作品に目でした。
大町市ならではの芸術祭だと、それぞれの作品を見せていただいて感動しました。
34人の作家さんの作品のうち、31人の方の作品を鑑賞できました。
でもかなり強行軍で、もっと日数をかけて鑑賞したかったと思いました。
私もかなり体力の低下を感じる日々です。
それに疲労の回復に時間がかかるようになってしまいました。
以前でしたら、2日間大町に日帰りしても平気だったのですが、
ついゆっくり休みたいと思ってしまい、泊りがけになりました…
また2日目の作品も載せますので見て下さい。
たくさんの作品を鑑賞してまわり こうしてブログで伝えてくださっている。
「さすがです!!」はタッジ―マッジーさんにかかる言葉です。
美術館の中だけとは違い光や風景を取り入れた作品たちも。
広~い大町市の「街」や「自然」も 作品の中に取り入れられて「ひとつの作品」になるのですね。
最後の㉖木村崇人「水を遊ぶ「光の劇場」」
って これは・・・
「窓枠から眺める湖の表情」は見る人によって違う?
・・タッジ―マッジーさんの「作品」でもあるのですね。
(すみませんヘンな観点で)
折り紙作家の布施知子さんの作品、
これだけを見るだけでも行ってみたくなります。
大町市といえば「自然」ばかりが気になっていた場所ですが (みさと家は除いて)
何年か前に この街中を歩いたことがあります。見覚えのあるお店たち、
「街中図書館」・・店舗の前の段ボール箱に入れられた本たちを見ていました。
これも取り入れてアートにとは!
あれもこれも 目を見張ります・・
16542歩は夢のよう!!
ありがとうございました。
大町市全体にわたる作品の展示…
広い市ですからそれは大掛かりなイベントで、主催者は大変だったことと思います。
それを巡るのは大変でしたが、嬉しい悲鳴といったところでしょうか…
たくさんの写真をまとめるのは一苦労でしたが。
そうなんです、takeさんの言われるように光や風景を取り込んで、
街も自然も一緒に一つの作品になっているのを実感しました。
この芸術祭のテーマ「信濃大町の水・木・土・空に輝く美術の花」の通りです…
この木崎湖の木村崇人「水を遊ぶ「光の劇場」」は湖面の表情をゆっくりと鑑賞する「観るあそび場」となっていました。
見る人によって表情の変わる水面を切り取るのは確かにその人の作品といえるかもしれませんね。
作家さんの「水との接点を持って遊んでほしい」という思いは伝わっているのかと思います。
1階では水と遊ぶアイデアを形にする工房兼コミュニティスペースもありました。
恐竜や白鳥のボートのアイデア図面を自由書いて応募する場もありました。
いずれそれが湖に浮かぶかもしれないそうです…
この折り紙作家の布施知子さん…我が家にもこの方の本があって注目していました。
前回の芸術祭でも鑑賞しましたが、今回も出会えて嬉しかった作家さんです。
一枚の紙から生まれる折り紙の世界は、その技法と共に圧倒されるものがありました。
まさに生命が宿っているかのような存在感ある作品でした。
大町の街中も風情があります(takeさんも以前に歩かれたのでしたね)。
清水が湧いていたり、街中図書館があったり、針金アートが佇んでいたり…
それに建物!宿場の面影を残す家や蔵に注目しながら歩きました。
蔵や古民家に作品が展示されているところも多かったですし、良かったです。
この日は随分歩いて(歩きすぎですよね)疲れました…
お付き合いいただいてありがとうございました。