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有馬在住

有馬温泉の旅館で働くスタッフのブログ。
有馬温泉・神戸・六甲山の自然や文化を紹介します。

越木岩神社

2008-01-26 01:10:00 | 寺社仏閣

越木岩神社

越木岩神社は、西宮市の山手、東六甲山系の山麓にあり、天然記念物の森に被われています。創立不詳と言われるほど遠く古代より信仰を集めており、千年以上昔に編纂された延喜式神名帳に大国主西神社と記されているのがこの神社であろうと言われています。神社の裏山には、高さ10m、全周40mもある巨大な岩があります。米や豆を蒸したり、酒の醸造に使われたりした古代の蒸し器である「甑(こしき)」に形が似ている所から「甑(こしき)岩」と名付けられたようです。

また、秀吉が大阪城築城の際に、その石垣用として甑岩から石材を切り出そうとした所、岩から湯気か煙のようなものが吹き出し、石工たちが次々に倒れたので、この計画が中止されたとも伝えられています。この巨岩は、子授けの神様、安産の神様として、全国的に知られています。また、学術上貴重な、古代の巨石信仰の対象であったとも言われています。古くから『杜のふもとに甑を立てて、招く湯の里ヨホホイ越木岩』と、民謡に詠われており、越木岩・苦楽園・夙川・鷲林寺・柏堂(かやんどう)という西宮市の山手一帯の産土神(うぶすながみ)として崇められています。

 

越木岩神社

1644年頃に社殿が再建され、1656年に円満寺の高僧、教順が「福神」の総本社である西宮神社から蛭子大神(えびす・おおかみ)を勧請し、蛭子太神宮と称しました。以後、社殿は数回にわたって修復されましたが、現在の見事な本殿は1936年に、拝殿は1983年に造営されました。

アクセス

阪急甲陽線「苦楽園口駅」、または、「甲陽園駅」から徒歩10分

参拝時間

24時間

休業日

年中無休

拝観料

なし

駐車場

無料

TEL

0798-71-8375


広田神社

2008-01-25 01:10:00 | 寺社仏閣

広田神社

昨日の門戸厄神に続き、今日は、広田神社のご紹介です。

近くは通ったことがよくあるのですが、訪ねてみて、神社の大きさにビックリしました。

 

広田神社

広田神社は、我が国最古の歴史書である「日本書紀」にも登場する兵庫県で最も古いとされる古社の一つです。

広田神社

201年、神功皇后が新羅(朝鮮半島の古代王朝)への遠征から凱旋する途中に天照大御神(あまてらすおおみかみ)のお告げによって、広田神社、生田神社、長田神社、住吉大社を創建したのが始まりとされています。広田神社は、天照大神を主祭神としており、スポーツ、学業・受験の神様としてご利益があるとされています。毎年、阪神タイガースが優勝祈願にお参りすることでもよく知られています。

広田神社

5月には、500年以上の歴史のある田植の神事があります。御幣(ごへい)・早苗(さなえ)を授ける神社での神事の後、約1km離れた御饌田(みけた=神々へのお供え用の田)へ向かって、古式の装束での行列があります。御饌田では、民踊・吹奏楽・ヨサコイ踊りなどの伝承芸能が繰り広げられる中で、手で苗を植えます。
広田神社には、約2万株のコバノミツバツツジが群生しており、ツツジの名所としても有名です。古いツツジは、樹齢150年以上と言われており、兵庫県の天然記念物に指定されています。

アクセス

阪急「西宮北口駅」より阪急バス甲東園行きに乗車、または、「阪神西宮駅」より阪神バス山手東廻りに乗車、「広田神社前」で下車

参拝時間

24時間

休業日

年中無休

拝観料

なし

駐車場

無料

TEL

0798-74-3489

「西宮」の地名の由来
広田神社は、京都の西方にある特に重要な神社なので、中世の貴族達は、これを「西宮」と別称し、広田神社への参拝を「西宮参拝」などと称しました。平安時代の百科事典である『伊呂波字類抄(いろは・じるいしょう)』を始め、いろんな古文書に広田神社を西宮と称したことが記されています。後に、“西宮”は、<msnctyst addresslist="28:兵庫県神戸市;" address="神戸市"></msnctyst>

神戸市

東部から

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尼崎市

西部までの広田神社の広大な荘園(しょうえん)全体を示す地名として使われるようになりました。


門戸厄神

2008-01-24 21:23:28 | 寺社仏閣

門戸厄神

現在、有馬ナビの如月号の取材で、西宮の山側をめぐっています。

西宮には、鷲林寺や越木岩神社、神呪寺、門戸厄神、広田神社などの大きな寺社仏閣がたくさんあります。

有馬温泉歴史探訪倶楽部のブログでも、順番に紹介していきたいと思います。

まずは、赤色の柱が、ひときわ目を引く門戸厄神からです。

 

門戸厄神

「門戸厄神」は、高野山真言宗のお寺で、正式には松泰山東光寺と言います。弘法大師が開祖で、厄除けや無病息災などの祈願にご利益があるとされています。門戸厄神

829年、嵯峨天皇は、41歳の厄年に「愛染明王と不動明王が一体となった厄神明王があらゆる厄を打ち払う」という夢を見て、弘法大師に告げました。そこで、大師は、厄除祈願のため厄神明王像を三体刻んで、高野山の金剛峰寺(こんごうぶじ)、京都の石清水八幡宮、門戸厄神の3寺に勧請しましたが、今では、その像が門戸厄神にのみ伝わっています。

門戸厄神

毎月19日には厄神明王の縁日として行事が行われますが、特に1月18・19両日に行われる「厄除大祭」、および、2月3日の「星祭(節分)」には、全国から数十万人の参詣人が訪れ賑わいます。42段の男厄の坂、33段の女厄の坂を上り、厄除けなどの願を懸けます。また、毎年11月中旬には、人形に込められた人々の想いをお祓いし、人形の魂にお別れするための人形供養の法要があります。また、振袖道中やドラえもん、阪急ミニ電車などが登場するイベントがあり、いろんな人形の展示も行われます。

門戸厄神

アクセス

阪急今津線「門戸厄神駅」より北西へ徒歩6分

参拝時間

9:00~17:00

休業日

年中無休

拝観料

なし

駐車場

60台分(無料)

TEL

0798-51-0268


神呪寺(甲山大師)

2008-01-22 18:50:24 | 寺社仏閣

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有馬ナビ如月号の取材で、西宮の寺社仏閣を取材しています。

有馬温泉から西宮北有料道路を通って約20分。

甲山の神呪寺(かんのうじ)の山門が見えて来ます。

この甲山という名前の言われについては、神功皇后が国家平安を祈って、黄金の甲冑や宝剣などを埋めたためという説や、山の形が甲に似ているからという説があります。831年に建立された、弘法大師ゆかりの神呪寺(かんのうじ)がこの甲山の麓、北山貯水池の東にあります。お寺の名の「神呪(じんじゅ)」というのは、マントラ、真言(仏様のお言葉)を意味します。元来、「神の寺」、つまり「かんのじ」と呼ばれていたのが、訛って「かんのうじ」と呼ばれるようになったと伝えられていますが、一般的には、「甲山大師」の名で親しまれています。御本尊の如意輪観音は、融通観音とも呼ばれ、桜材の寄せ木造りの彩色像で、830年に弘法大師が開祖如意尼(にょいに)の姿を写して刻まれたという秘仏で、毎年5月18日に開帳されます。
眺望の良い境内および、山門から境内まで99段ある急な石段沿いに数多くの桜の木があるのが印象的です。境内に続く「甲山森林公園」を含め、甲山の山麓一帯には、約1万本のヤマザクラが自生しています。

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神呪寺の展望台からは、西宮市街を一望できます。

有馬ナビ如月号は、もうしばらくで完成しますので、ぜひご覧下さい。


湯泉神社の紅葉 11月26日

2007-11-26 13:23:25 | 寺社仏閣

湯泉神社の紅葉

11月26日の湯泉神社の紅葉の様子です。

広い境内にある、もみじの大木が紅葉しています。

 

サザンカ

長い参道を上る途中、真っ白なサザンカを見つけました。

~サザンカ山茶花)~
ツバキ科の常緑広葉樹。秋の終わりから、冬にかけての寒い時期に、花を咲かせる。野生の個体の花の色は部分的に淡い桃色を交えた白であるのに対し、植栽される園芸品種の花の色は赤から白まで様々である。童謡『たきび』(作詞:巽聖歌、作曲:渡辺茂)の歌詞に登場することでもよく知られる。漢字表記の山茶花は中国語でツバキ類一般を指す山茶に由来し、サザンカの名は山茶花の本来の読みである『サンサカ』が訛ったものといわれる。

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湯泉神社は、有馬温泉中心街の直ぐ南側に愛宕山の中腹にあり、有馬の氏神・温泉守護神として崇められています。草創期の祭神は、有馬温泉を発見したと伝えられる大己貴命 (大黒さま) と少彦名命 (医薬の神) でした。鎌倉時代に入って、熊野信仰の影響を受け、熊野久須美命も併せて三柱の神を祀るようになり、以後、有馬温泉鎮護三神と呼ばれています。

歴史は古く、日本書記 (720年)に舒明天皇・孝徳天皇などの参拝が記されており、また、「延喜式神名帳」(927年) にも有馬郡の大社として数えられています。その後、皇室や武将などから敬われ、有馬の温泉や町を守る神社として栄えてきました。元来は、山麓にある温泉寺の境内にありましたが、100年ほど前に現在地に移されました。なお、この神社にある熊野曼荼羅図は、国の重要文化財に指定されています。

毎年1月2日に『入初式』が行われ、湯泉大神様と有馬の開祖である行基・仁西両上人に感謝するとともに、その年の初湯を神前に奉り、有馬温泉の繁栄と安全を祈願します。これは、江戸時代から続いている神仏合同の古式豊かな祭典です。また、子授けの神としても有名で、有馬の湯に入り、湯泉神社で祈願すれば子宝に恵まれると伝えられています。

なかでも、玉鉾さま、阿福さまと呼ばれている子授けの御守りは全国各地より求められています。これは、平安時代末期の伊呂波字類抄という日本最古の辞書にも記載されていますが、子宝に恵まれない人々が男形・女形それぞれの形を作り、夜陰ひそかに神前に献じて、子授けを祈願していたことから始まっています。

三羽烏の彫刻

本殿では、有馬温泉を発見したと伝えられる三羽烏の彫刻も見られます。

湯泉神社から見た有馬温泉街

湯泉神社からは、有馬温泉街を見渡せます。有馬温泉は紅葉の見ごろをむかえています。