中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

年をとるにつれて

2011-05-03 09:44:15 | 身辺雑記

 男物の衣服の店をやっているI君の店を訪れ、頼んでいたズボンを受け取った後でしばらく話をした。「もう4月も終わりだね。早いな」「そうですね」「だんだん残り時間が少なくなっていくような気がする」「僕もですよ」「あんたはまだ若いよ。いくつになる?」「今年59歳。もう60ですよ」「それにしては髪が黒いな。若く見える」。そんなことを話しているうちに年をとるにつれてという話になった。

 

 I君の髪は黒々して艶がある。とても60近いとは思われない。ほとんど白髪になっている私とは大違いだ。私は60くらいの時にはもうだいぶ白かった。若白髪というのがあるから、髪が白くなるのは必ずしも年相応だということにはならないだろうが、体のあちこちは加齢とともにさまざまな変化が起こるのは仕方がないことだ。

 

 目、耳、歯のうちで一番早く変化が訪れるのは目だろう。私は40代早々に老眼のきざしが現れたが、いったん始まるとどんどん進んだ。今では遠近両用と、近近両用の2つの眼鏡を持っている。耳はまだ大丈夫のようだが、それでも人によっては話す声が聞こえにくいことがあり、一度聴力検査を受けようと思っている。歯は丈夫なのを誇っていたが、それでもこの半年くらいの間にかなりガタが来ているのを感じる。「8020」を目指しているが最近ちょっと不安になってきている。

 

 足腰はこのところどんどん弱ってきている。これは常日頃の鍛錬不足だから、必ずしも加齢現象ではないかも知れないが、それでもやはり年なのだろう。歩いていると、我ながら年寄りじみた歩き方だと思う。若い頃から姿勢が悪く少し猫背だが、そこへ腰が弱ってきて腰を落とし気味に歩くからますます年寄りじみている。背丈もかつてよりも、3、4センチ縮んだ。脊椎骨の間の軟骨は年をとるにつれて縮むのだそうだ。

 

 指先も鈍くなったようだ。缶ジュースのプルアップ蓋を開けるのにもたつくことがあるし、新しい本のページがうまくめくれないことがある。他にも指先を使う時に難しく感じることがある。そのほかにも感じなくてもいろいろ変化は起こっているのだろう。

 

 物忘れすることが多くなった。I君は「僕も同じですよ」と笑ったが、誰にもあることらしい。銀行からの電話が留守電に入っていた。お預かりしているものがあるので、これこれの電話番号にお電話ください、○○と申します、ということだったので電話したが営業時間が過ぎていた。それでメモしたのだが、そのことをすっかり忘れてしまっていた。何のためのメモか分からない。再度電話がかかってきたので思い出したが、忘れ物はカードだった。引き出した時に置き忘れたらしい。忘れることばかりで、どうも情けない。

 

 今はテレビが故障で見られなくなったが、以前はよくサプリメントの広告があって、元気いっぱいの老人が登場していた。ああいうのは例外中の例外で、普通は年をとるにしたがって、体のあちこちにがたつきが出てくるものだろう。まだ体力は衰えず元気だという人でも、血圧が高いの糖尿があるのという人は少なくない。私は頑健ではないが、血圧も血糖値も、他の数値も正常だからその点はいいのだが、それでもこれからどうなっていくかは分からない。どのように気をつけたらいいのか分からないが、せいぜい定期的に医師の診断を受けていくしかないかと思っている。

 

 年をとるにつれて体のあちこちに変化が起こるのは仕方がない。何しろ耐用年数、賞味期限はとっくに過ぎている。無茶をしようにもできない。逆らわず、自然体で行くしかないか。