イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

下半分に5枚の花びら ミゾカクシ

2014-04-05 06:51:59 | 日記
キキョウ科 Campanulaceae、ミゾカクシ属 Lobelia、ミゾカクシ L. chinensis
学名:Lobelia chinensis Lour.
和名:溝隠、畦筵
英名:Chinese lobelia, creeping lobelia

 6月中旬田の用水路脇でミゾカクシを見つけた。溝を覆い隠すほど生い茂ることからついた名だという。別名アゼムシロともいい、やはり畦に筵を敷いたように生い茂ることからついたという。しかし、見つけたときはそんな感じではなく、他の草の間から何とかポツポツと顔を覗かせている程度であった。以前は確かに名前の通り繁茂していることも多かったが、農薬の影響からか近年はあまり見かけなくなってきているらしい。
 花の形が変わっている。花びらは5枚だが下半分にしかない。同じ仲間にサワギキョウがある。また、園芸種はロベリアと呼ばれて近年人気が出ているらしい。
 雄しべは5本あるが、合着して雌しべを取り囲む。雄しべだけで花粉を出す雄花期と、花粉が出たあと雌しべが雄しべの間から出てくる雌花期とがあるというので、あとで撮影した写真を良く見たら、ちゃんとその2つの花期が確認できた。合着した雄しべやそこから雌しべが顔を出している様子は蛇が鎌首をもたげたような感じでややグロテスク。
 生薬名を半辺蓮(はんぺんれん)といい、毒蛇などの咬傷の治療、慢性腎炎,肝炎などの利尿薬などに用いられる他、他の生薬と配合して胃がん、喉頭がんなどの治療にも用いられるありがたい植物のようだ。


6月、田の用水路脇でミゾカクシを見つけた。(花巻市東和町、2013年6月15日)


花を拡大して雄花期の花を確認した。円形に合着した青い雄しべの先から葯が顔を出している。鎌首をもたげた蛇のようだ。(同上)


同じく雌花期の花。雄しべの間から先の白い雌しべの柱頭が突き出ている。(同上)


8月に近所の畦道でも見つけた。(花巻市桜台、2013年8月16日)


こちらの花では雄花期の花を確認した。(同上)