イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

熟すと黄色くなって尻がパクッと割れて中から赤い種が出てくる ツルレイシ

2016-11-30 15:07:03 | 趣味・特技
ウリ科(Cucurbitaceae); ツルレイシ属(Momordica); M. charantia; ツルレイシ(var. pavel)
学名: Momordica charantia var. pavel
和名: ツルレイシ(蔓茘枝)、ニガウリ、ゴーヤ
英名: Bitter melon

ゴーヤとかニガウリと呼ぶのが一般的だが、正式にはツルレイシと言うようだ。虫も付かず、瓜類では定番のうどんこ病にもならない。手間がかからすたくさん採れて家庭菜園にはうってつけの作物だ。
 いままで日本では南九州以南で多く栽培されていたので、昔は東北地方では殆ど知られていなかったが、近年岩手でもよく見かけるようになった。原産地は熱帯アジアというが、実際に栽培してみると非常に作りやすい。キュウリが10月の末頃寒さでダメになっても、ツルレイシは頑張り続ける。非常に大きくなるので、1本でも十分な程たくさん採れる。
 しかし、苗を選ぶときには注意が必要だ。一時はやった緑のカーテンブームのせいか、食用にならない品種が売られていることがある。産直などではそれがどのような品種なのかあまり説明が無い場合があるので、良く確認した方が良い。朕はそれでひどくがっかりしたことがある。せっかく植えたのに、なぜか葉っぱが通常より小さく実も5cm程しかないのだ。また、細長いものとずんぐりした品種があり、そこも確認した方が良いと思う。
 料理しても非常においしくて使いやすい。定番はやはりゴーヤチャンプルーだが、他の野菜と混ぜてただ炒めただけでも十分においしい。たくさん採れて保存しておきたいときには佃煮がおすすめである。甘い中にもほろ苦さがあって、長期間楽しめる。
 ツルレイシで面白いのは、収穫を忘れて放っておくと次第に皮が黄色くなり、ある日突然実がパクッと花が咲くように割れて、中から真っ赤な種が出てくることだ。こうなると苦みは薄くなり甘くなるというが、非常に柔らかくなるので食べる気はしない。


ツルレイシが繁茂してきた。(花巻市桜台、2016年8月25日)


ツルレイシの雄花。(同上、2016年8月26日)


同上。横から。(同上)


ツルレイシの雌花。(同上、2016年9月14日)


花が終わったばかりのツルレイシ(同上、2014年8月26日)


細長い品種が実った。(同上)


同上


ズングリ系の品種がたくさん実った。(同上、2016年9月14日)


実が熟して黄色になってきた。(同上、2016年9月16日)


実が熟して割れた。花が咲くようにお尻がパクッと割れて、中から赤い種がのぞいている。(同上、2016年10月6日)

焼いて甘味噌つけて食べると最高 ナス

2016-11-29 22:20:47 | 趣味・特技
ナス科(Solanaceae); ナス属(Solanum); ナス(melongena)
学名: Solanum melongena
和名: ナス(茄子、茄)、ナスビ
英名: Aubergine, Eggplant

 ナスも家庭菜園には欠かせない作物だ。キュウリと同様、4本も植えておけば、収穫期になると2人では食べきれないほど採れる。「親の小言となすびの花は千に一つも無駄が無い」とは良くいったものだ。それゆえ朕も必ず毎年ナスは4株は植えることにしている。
 古くから栽培された作物であり、種類も多く日本だけでなく世界中に様々なものが栽培されている。
 栽培上色々と細かい事はあるようだが、3本し立てにして、あとはほったらかしでも毎年たくさん収穫できる。あとは枝が伸びて垂れ下がってきたときは、ヒモで支柱に結びつけてやるくらいだ。
 花は紫色で実も紫。英語ではAubergineまたはEggplantというが、Aubergineは紫色、ナス色との意味もある。昔、職場で良く飲みに行った店にオーベルジンという店があったのを思い出した。
 ナスはおいしい野菜である。煮ても、炒めても,焼いてもどうやってもおいしい。子供はだいたいピーマンとナスは嫌いなのだがどうしてなんだろう。朕の一番好きな料理法は、立てに半分に切って焼いたナスに甘味噌をつけて食べるシンプルな料理法だ。甘味噌にはシソの葉っぱを刻んだのや、シソの実を入れると更においしい。

今年もナスを4本植えた。(花巻市桜台、2016年6月18日)


8月には実がたくさんなり始めた。(同上、2016年8月19日)


9月には株も大きく成長した。(同上、2016年9月14日)


ナスの花。裏側。鋭いトゲがあり刺さると痛い。(同上)



ナスの花。表側。雌しべが雄しべよりも突き出ている方が株が元気な証拠なそうだが、この花は雌しべが雄しべの中に埋もれている。そんなに元気が良いわけでは無いらしい。(同上)



ナスの実。つやつやしておいしそう。でもちょっとだけ鳥につつかれた跡がある。(同上)

味噌付けてバリバリ食べるのが最高 キュウリ

2016-11-28 21:56:16 | 趣味・特技
ウリ科(Cucurbitaceae); キュウリ属(Cucumis); キュウリ(C. sativus)
学名: Cucumis sativus
和名: キュウリ(胡瓜)
英名: Cucumber

 ご存じキュウリは4000年前のメソポタミアでも栽培されていたという長い歴史を持つ野菜である。日本でも古くから栽培されており各地に特徴的品種が数多くあるようだ。しかし、現在では殆どが種苗会社から供給されるF1品種が栽培されている。これは別にキュウリに限ったことではなく、栽培されている多くの野菜にも言えることだ。
 キュウリは成長が早く、うっかり収穫するのを忘れているとあっという間に巨大化する。普段食べているのは本当に未熟な状態のキュウリだ。江戸時代には完熟させたキュウリを食べていたとのことで、キュウリは熟すると黄色くなるので黄瓜(キュウリ)なのだそうだ。
 家庭菜園ではキュウリはお勧めである。4本も植えれば、7月から10月にかけて2人では食べきれない程収穫できる。
 ちなみに、おすすめは何といっても採れたてに味噌をつけてバリバリと食べるのが最高だ。特に暑い夏には本当に適した食べ物である。他には酢の物かな。薄くスライスしたものに塩を少量振りかけて暫くおき、水を絞ったら、塩ワカメを水戻ししたものと合わせて3倍酢をかけて混ぜ合わせる。これも最高である。また、后が良く作るのは、キュウリのスライス、オクラのスライス、メカブを刻んだものとシラスを混ぜて食塩と酢をふりかけたものである。これはネバネバ食材の酢の物で極めて健康に良い食べ物である。皆さんに是非お勧めする。
 キュウリとネバネバ食材の酢の物で100歳まで生きよう!

朕の庭のキュウリ。4本植えている。(花巻市桜台、2016年8月1日)


同上。キュウリの実が成った。


雄花。(同上、2016年9月14日)


雌花。(同上)

ヒョロヒョロなのにもわけがあるんだよな ヌカキビ

2016-11-03 22:26:03 | 趣味・特技
イネ科(Poaceae); キビ亜科(Panicoideae); キビ連(Paniceae); キビ属(Panicum); ヌカキビ(P. bisuleatum)
学名: Panicum bisuleatum
和名: ヌカキビ(糠黍)

 近所の人から分けて貰った黒土を畑の脇に積んでおいたら、そこから何とも頼りなく細い草が生えてきた。そのうちに細長い穂を出してたくさん細長い枝を出し、まばらに小穂をつけた。あまりにスカスカなので、写真に撮ろうと思ってもなかなか焦点が定まらず、全体を撮ろうとすると、周りの草の方が目立ってしまって何を撮ったのが分からなくなってしまう。
 調べてみたら、ヌカキビだと直ぐに分かった。その名前も糠のように細かいことから来ているようだ。水田の跡地など湿ったところを好む植物だという。今まではあまり気づかなかったが、湿ったところにはかなりの頻度で見られるという。こんなにヒョロヒョロなのも深いわけがあっての事なのだろう。ヌカキビ君にそのわけを聞いてみたい。


近所の人から分けて貰った黒土にヌカキビが生えてきた。あまりにヒョロヒョロなので一緒に写っているシロザなど他の植物の方が目立ってしまい、どれがヌカキビか分かりにくい。(花巻市桜台、2016年9月28日)



同上



土の上に置いて写真を撮ってみた。すごいヒョロヒョロ。(同上)



小穂を拡大。(同上)

春先にラッパのような白い花をたくさんぶら下げる アキグミ

2016-11-01 17:23:49 | 趣味・特技
グミ科(Elaeagnaceae); グミ属(Elaeagnus); アキグミ(E. umbellata)
学名: Elaeagnus umbellata
和名: アキグミ(秋茱萸)
英名: Japanese silverberry

 公園や河原などあちこちで見かける木だ。丈はあまり高くなく2~3m程度だ。葉や茎には白い毛が生えていて、特に葉の裏側は銀色のように見えるのが特徴的だ。春先に白くてラッパのような形をした花を下向きにたくさん咲かせる。花柄が長いので、ぶら下がったような印象だ。細長い筒状の萼の先の方は4つに分かれている。
 秋になると赤くて丸い実を付けるが、葉と同じように実にも白い斑点が付く。食べられるというが、柿やリンゴで満足してるのであまり食べる気がしないな。

花巻温泉に向かう道路沿いにアキグミがたくさん生えていた。(花巻市湯本、2015年5月3日)


同上


同上。葉には白い毛が生えていて、斑点に見える。(同上)


釜石市八雲町の線路脇に生えていたアキグミ。(釜石市八雲町、2015年5月10日)


同上


花をアップ。ラッパ状の白い花がたくさんぶら下がっている。(同上)


甲子川の河原に生えていたアキグミ。たくさん実を付けていた。(釜石市甲子河原、2013年10月18日)


同上


金ケ崎町荒巻のテニスコート脇にもアキグミが植えられてあり、たくさん実を付けていた。(胆沢群金ケ崎町、2016年10月15日)


同上


同上。実にも白い斑点がある。(同上)