イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

イモムシそっくりの蜂の子 カブラハバチ

2018-01-29 22:09:39 | 趣味・特技
ハバチ科(Tenthredinidae); 属(Athalia); カブラハバチ(Athalia rosae ruficornis)
学名: Athalia rosae ruficornis
和名:カブラハバチ、ナノクロムシ
カブラハバチ(ナノクロムシ)にはこの他にニホンカブラハバチ Athalia japonicaセグロカブラハバチAthalia lugens infumataがいる。

 10月大根の葉っぱに黒いイモムシがたくさんついている。あまり見かけないやつだ。大根には10月の始め頃は大抵イモムシがつくものであまり気にもとめない。どうせもっと寒くなれば虫も元気がなくなってしまうからだ。とはいっても、やはり大根の生育に影響があるので、せっせと手で取っては潰していた。ナンマンダブ、ナンマンダブ。当農園は無農薬栽培なのだ。
 ところで、こいつの名は何というのだろうと思って調べてみたらビックリ。こいつはカブラハバチという蜂の幼虫だった。いくらイモムシの図鑑を調べても出てこないはずだ。カブラハバチ、ニホンカブラハバチ、セグラカブラハバチと3種類あるようだが見分けは難しいという。
 イモムシに似た蜂の子がいるとは紛らわしい。


大根の葉っぱにカブラハバチの幼虫がついていた。どうみてもイモムシで蜂の子には見えない。(花巻市桜台、2016年10月6日)



ズームアップ。(同上)

柑橘系の植物の葉につく ナミアゲハ

2018-01-28 21:36:33 | 趣味・特技
アゲハチョウ科(Papilionidae); アゲハチョウ亜科(Papilioninae); アゲハチョウ族(Papilionini); アゲハチョウ属(Papilio); 亜属(Papilio (Sinoprinceps)); アゲハ(P. xuthus)
学名: Papilio xuthus
英名: Asian Swallowtail, Chinese Yellow Swallowtail, Xuthus Swallowtail
和名: ナミアゲハ(並揚羽)

 我が王子が小学生の頃、グレープフルーツの種を鉢に播いて高さ1m程に育てたことがあった。鉢は大きいので玄関先に出しておいたが、ある夏の日葉っぱを見ると小さな卵が付いていた。それを観察していると、やがて黒い幼虫が出てきて、更に成長してやがて緑色のでっかいアゲハの幼虫になった。これは面白いと思い、秋に幼虫をグレープフルーツの枝ごと家に入れて虫かごの中で観察していたところ、ある日幼虫が大量にウンチをした。しかし、肝心の幼虫がどこかに脱走して見当たらない。あちこち捜したら、いたいた!窓側の壁に這い上って、サナギになっていた。それからも暫く観察していると、サナギからアゲハチョウが出てくるところも観察出来た。これらの顛末はビデオに撮って残してある。
 さて、それから時が流れ、王子も既に結婚し、子供も出来た。しかし、ある日、庭のイヌザンショウを見てみたら、いたいた!ナミアゲハの幼虫がいた!この幼虫は柑橘系の植物の葉っぱは何でも食べるらしく、以前あったサンショウの木にもついていたことがあった。
 イヌザンショウについたナミアゲハの幼虫を見て、王子が小学生だった頃のことを懐かしく思い出した。


虫に食われて葉っぱが少なくなったイヌザンショウの木にナミアゲハの幼虫を見つけた。(花巻市桜台、2013年9月20日)



同上



同上。緑色の5齢幼虫の他に黒地に白い斑紋の入ったもっと若い2齢~4齢幼虫も見つかった(左上の方)。(同上)

毛虫らしい毛虫!超たれ目のケムンパス マイマイガ

2018-01-21 21:07:01 | 趣味・特技
ドクガ科 Lymantriidaeマイマイガ属 Lymantriaマイマイガ L. dispar
学名Lymantria dispar
和名マイマイガ(舞舞蛾)

 現在では世界中どこにでもいるようだ。ほぼ10年周期で大発生を繰り返す性質があり、果樹や森林被害などで問題となる。岩手でも平成21年と26年に発生して問題となったようだが、21年の時は朕の記憶にも微かに残っている。その時は果樹などが被害を受けたというよりも、蛾が大量に発生してあちこち飛び回ったり、家や柱などに着いて見苦しいというような問題だったように記憶している。
 幼虫は4月末から5月始めにかけて孵化して、7から8月にかけて羽化する。針葉樹、広葉樹、草本と何でも食べるようだ。
 成虫はオスが茶褐色でメスは白色であり、オスは20から50mm、メスは50から100mmと大きさも異なるという。
 さて、朕の見つけたマイマイガの幼虫だが、花巻広域公園のテニスコート、近所の星ヶ丘、宮城県の我が王子の畑などあちこちでお目にかかった。確かに珍しくは無い。
 この幼虫の外観は正に毛虫らしい毛虫。赤塚不二夫の漫画に出てくるケムンパスにそっくりだ。ただし、ケムンパスの目に比較して超たれ目なところがちょっと違う。残念なところだ(正確には目玉ではないようだ)。この目玉がケムンパスと同じだったら、笑えるし、世界はもっと楽しくなるのになぁ。

広域公園で見つけたマイマイガの幼虫。ケムンパスにそっくりだ。(花巻市金矢花巻広域公園、2014年6月7日)



同上。お顔をアップ。見て下さいこの面白い顔。笑えるなぁ。(同上)



テニスコートの上も這いまわっていました。(同上)



またまた、お顔をアップ。(同上)

触れると電気が走る! ヒメクロイラガ

2018-01-20 20:25:33 | 趣味・特技
イラガ科(Limacodidae); イラガ亜科(Limacodinae); 属(Scopelodes); ヒメクロイラガ(Scopelodes contractus)
学名: Scopelodes contractus
和名: ヒメクロイラガ(姫黒刺蛾)

 8月、ヒメクロイラガの幼虫がブルーベリーの葉裏にたくさん付いているのを見つけた。この虫は我がブルーベリー園に時々発生する。しかし、大発生して葉を食べ尽くすという様なことは無い。ただ、ブルーベリーを半袖で収穫しているようなとき、腕に電気が走るような痛みを覚えるときがある。それはこの虫の仕業だ。この虫にちょっと触れるだけで、鋭い痛みを引き起こす。背中にたくさん生えている毒針から毒液を分泌するのだという。
 その経験から収穫するときは必ず長袖で収穫するようにしている。また、見つけ次第枝ごと取って処分するようにすれば酷い目に遭うことは無い。
 独特のスタイルで、何となくウミウシを連想させる。


ブルーベリーの葉裏にヒメクロイラガがたくさん付いているのを見つけた。(花巻市桜台、2017年8月24日)



同上。



同上。ズームアップ。何となくウミウシに似ている。(同上)
 

細かな毒針に注意! ドクガ

2018-01-14 10:11:49 | 趣味・特技
ドクガ科(Lymantriidae); 属(Artaxa); ドクガ(Artaxa subflava)
学名: Artaxa subflava
和名: ドクガ(毒蛾)

 春先、犬を連れて、お袋と散歩しているときに、スイバについている毛虫を見つけた。毒々しくて怖そうな感じ。後で調べてドクガと分かった。触らなくて良かった。
 5から6月頃被害が出始めるとのことで、触れなくて良かった。ドクガは毛虫に長さ0.1~0.2mmほどの細かな毒針が着いていて、簡単に毛虫からとれるようになっている。風が吹いただけでも抜けることがあるそうだ。この細かな毒針に皮膚が触れると炎症を起こすという。外で作業していて何だか分からないけどあちこち痒くなったりするのはこいつが原因の場合があるらしい。春先にはこいつに気を付けましょう。


スイバにくっついているドクガを見つけた。(花巻市星が丘、2014年5月20日)


ズームアップ。(同上)