イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

ヒョロヒョロ伸びた花穂が特徴的なヒカゲイノコズチ

2014-03-31 07:16:52 | 日記
   イノコズチにはヒナタとヒカゲがあり、非常に紛らわしい。色々と調べてみるとヒナタイノコズチは茎が赤く、毛むくじゃらで、花穂に花が密に着く。葉は色が薄く厚い。これに対してヒカゲイノコズチは茎が緑色で毛が少ない。花はややまばらに着く。葉は薄く色が濃い。等となっている。しかし、実際の所較べてみなければその程度が分からない。撮りためた写真を見比べた結果、昨年観察したのはあまり自信はないが全てヒカゲイノコズチだと判定した。
 イノコズチは8月になるとその特徴的な花穂から直ぐにそれと分かる。珍しくはなく、野原や山道等ではよく目に付く植物だ。果実には尖った小苞があり、動物や衣服にくっついて運ばれる。
 ヒナタイノコズチは生薬名を牛膝(ゴシツ)と呼びその根を利用し、浄血作用、利尿作用、通経作用が期待でき、神経痛、腰痛、関節炎、膝の痛み、脚気、リューマチ、生理不順、利尿などに効果があるとのことだが(やなぎ堂薬局ホームページ参照)、残念ながらヒカゲイノコズチは用いられないとのことだ。


近所の公園に生えていた。夕暮れ時なので薄暗く、蚊に刺されながら撮影した。(花巻市星が丘せせらぎ公園、2013年8月12日)


同上、花穂をアップ。(同上)


早池峰ダムの近くの土手に生えていた。ササとアカネが混じっていて紛らわしい。(花巻市大迫町、2013年8月11日)


近所のサイクリングロード脇でクズと一緒に群生していた。(花巻市桜台、2013年8月17日)



湿地帯に群生する ハッカ

2014-03-30 07:04:52 | 日記
   9月上旬テニスに行ったとき、北上市の和賀川グリーンパーク脇にある公園で池のまわりの湿地帯に群生するハッカを見つけた。対生する葉の直ぐ上にリング状に花を着ける。葉を取ってもむとメントールの強い香りがする。特徴的な形をしているし、香りも強いので識別も容易だ。
 目薬の代わりに用いたのでメグサ(目草)ともいう。また、ヨウシュハッカに対してニホンハッカ、ワシュハッカとも呼ばれる。元々は中国から来たものともいうがはっきりしないらしい。ハッカから植物精油を抽出する技術が確立したのは江戸時代末期からで、それ以来日本国内で精油の製造が行われ、特に北海道では戦前にはかなりの量が生産され、世界の7割にも及ぶ量が生産された(ウィキペディア参照)という。
 花の咲く時期に茎葉を乾燥したものを薄荷、葉だけを乾燥したものを薄荷葉と呼び良品の生薬として用いられるという。薄荷葉(はっかよう)は、中枢抑制、血管拡張などの効果があり、芳香性健胃、かぜの熱、頭痛、めまい、消化不良、歯痛などに、粉末大さじ1杯くらいを、熱湯を注いで、食前か食後に服用する。 また、おなかが張り、気分の悪い場合などにも粉末を同様に用いる(イー薬草ドットコム)。
 割と簡単に見つけられるが、ありがたい草だ。


和賀川グリーンパークで見つけた群生する薄荷。(北上市和賀川グリーンパーク、2013年9月9日)


同上。水辺のすぐそばの湿地に群生している。(同上、2013年9月12日)


農道脇の土手でも見つけた。(花巻市笹間、2013年9月9日)


山形市の鈴川公園沼の辺という池の周りでも見つけた。花は対生する葉の上部でリング状に咲く。(山形市鈴川公園沼沼の辺、2013年10月15日)



初夏の用水路脇に咲いていたノカンゾウ

2014-03-29 06:55:46 | 日記
  7月中旬近所の土手で最初にノカンゾウを見つけた。色々な草が生い茂った中から茎がひょろひょろっと伸びて、ダイダイ色の花が咲く。その後で他の場所でも見つけたが、大概は湿気の多い場所で、田の用水路脇のような場所だった。色には変異が多く、特に赤い色をしたものはベニカンゾウと呼ぶらしい。ベニカンゾウと言って良いのかどうか分からないが、赤い色の強いものも見つけることができた。ノカンゾウは風邪、不眠症、利尿に効く生薬として用いられる他、花を食用としても用いられるという。


近所の線路脇の土手で見つけた。(花巻市桜台、2013年7月13日)


田の用水路脇でも見つけた。(花巻市湯口、2013年7月20日)


同上、花をアップ。(同上)


ベニカンゾウといって良いのかどうか?やはり用水路脇で赤みの強いものも見つけた。(花巻市12丁目、2013年7月25日)


畦道や芝生に良く出てくる蘭の仲間 ネジバナ

2014-03-28 06:49:54 | 日記
  近所の畦道やテニスコート脇の芝生などに普通に生えてくる。あまり目立たないが、よくよく見るとピンク色できれいな花だ。昨年最初に見つけたのは7月半ばでテニスコート脇の芝生の中だった。それから8月の半ば頃まで良く見られるようになるが、生えてくるのが夏場なので、他の草と一緒に草刈り機で刈られてしまうようだ。場所によっては気の利いた職員がいると、ネジバナだけをきれいに残すように草を刈ってくれるところもあった。あちこちで良く生えてくるので栽培も容易かと思えば、いざ育てようとするそうでもないようだ。ネジバナはその名のとおり花の列が螺旋状にねじれて着くからなのだが、そのねじれ方は一定ではなく、右巻きや左巻き、あまりねじれないものと色々あるようだ。また、この花は蘭の一種であり、小さい花を良く見るとなるほどとうなづける。確かにカトレアやシンビジウムの花に通ずるものがある。


7月中旬テニスコート脇の芝生の中に生えているのを見つけた。黄色いニガナが回りを取り囲んでいい感じ。(花巻市湯口自然休養村、2013年7月15日)



7月末に他のテニスコート脇でも見つけた。他の草は草刈り機で刈られてしまったが、管理人さんのお慈悲により、ネジバナだけが残されていた。良く見ると、右巻きが多いが、左巻きっぽいものやあまりねじれていないものも見える。(花巻市金矢広域公園、2013年7月26日)



8月始め、近所の公園で見つけた。こちらはごらんの通り左巻きになっている。(花巻市星が丘せせらぎ公園、2013年8月2日)



同上のアップ写真。(同上)



甘い香りのする白いきれいな花をたくさん咲かせるニセアカシア

2014-03-27 06:44:10 | 日記

我が宮殿脇の東北本線沿いの土手にもニセアカシアが生えてくる。幹が柔らかく、若いうちなら簡単に切ることが出来る。生育は早く、切っても切っても直ぐにすごい勢いで生えてくる草のような木だ。トゲがあるので切るときも気をつけないと危ない。北米原産の木であり、雑草のように生えてくるので嫌われ者にもなっている。日本生態学会は本種を日本の侵略的外来種ワースト100に選定した。しかし、この木はなかなか風情のある木でもある。イヌを連れて近所を散歩するとき、近くの小学校の回りを囲むニセアカシアの林が見えるが、冬は葉が落ちてくねくねと曲がった枝が空に向かって伸びている様子はメルヘンチックでもある。雪が被ったり、春に芽吹いたり、青々と茂った葉もまた美しく、四季折々に楽しめる。特に5~6月には豆科特有の蝶型の白い花を房状にたくさん咲かせる。木全体が白く見えるほどである。
10年以上も前の話になるが、6月に家族で青森県の浅虫温泉に出かけたときのことだ、青森県に入ると高速道路沿いがニセアカシアの花が一面に咲いていて、甘い香りがかなり強く漂っていたことを覚えている。このように邪魔者にされている割にはなかなか鑑賞価値のある木なのだ。アカシヤの蜂蜜はこのニセアカシアが蜜源となる。特に河原には必ずといって良いほどこの木が繁茂しているのを見かける。また、何らかの理由で木を切った後には成長の早いこの木が直ぐにはびこるようだ。高速道路脇に生えてくるのもそのせいだろう。ドライブしているとあちこちで群生しているのを見かける。日本の生態系を壊してしまうことが心配されているようだが、こんなにはびこってしまったものは今更どうしようもないだろう。オオキンケイギクなどと同様仲良くやっていくしかないと思う。
最後にニセアカシアという名前だが、失礼な名前だと思う。外国の名前の直訳と言うが、日本ではアカシアの蜂蜜のようにアカシアで通っている場合も多い。西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」は朕のお得意の曲の1つだが、これも実はニセアカシアのことだという。かなりアカシアという名で通っているのだ。白花アカシアとか少しはマシな名前にしてやっららどうだろうか。



小学校の回りに生えているニセアカシア。くねくね曲がった枝が空に向かって伸びてる様が印象深い。(花巻市桜台、2013年5月19日)


花が咲いたニセアカシア。木全体が白くなるほどだ。(花巻市天下田、2013年6月5日)


花の房。豆科特有の蝶形花が房状に垂れ下がっている。(同上)


ニセアカシアの実がなった。豆の鞘があちこちにぶら下がっている。(同上、7月17日)