イーハトーブ国王の巡回

国王自ら王国内の野草や動物などの健全性を調べた記録である。度々記録に出てくるテニスは王国の国技であることを申し添える。

ヒキガエルニ似ている? ホソバウンラン

2014-04-04 07:51:20 | 日記

  ゴマノハグサ科、ウンラン属、ホソバウンラン(Linaria vulgaris) 
  7月中旬、テニスをしに山の上にあるコートに車で登っていく途中、車道脇に見慣れない植物を見つけた。細い葉っぱで、花穂が立ち上がり、花弁の中に黄色い横長の花弁が見える。ちょっと見かけない草だ。手持ちの図鑑では見つからず、ネットで色々検索した結果ホソバウンランだと分かった。英名はトードフラックスと言い、花の形がヒキガエルニ似ていることに由来するそうだ。ユーラシア大陸原産の帰化植物で明治から大正時代に鑑賞用や薬用として持ち込まれた。
 「長野周辺の山歩きと山野草」(注1)というホームページに花の構造について詳しく掲載されていた。それに寄れば、上唇(薄黄色)と下唇(濃い黄色)が密着しており、その間に雄しべと雌しべがあるのだという。花の筒部の下の方には距があり、そこに蜜がたまっている。その蜜を摂ろうとハチが上唇と下唇の隙間から無理矢理入るときに受粉するのだそうだ。
 形は異なるが、似たような意地悪な構造を持つ花にはムラサキケマンやヤマエンゴサクなどが上げられる。このような構造がどうして生き残るのに有利になるのか不思議に思う。無理矢理花弁をこじ開けて虫に入らせることにより虫の体に効率よく花粉をつける仕組みなんだろうが、そのことがそんなに有利に働くものなんだろうか。
 


7月テニスコートに行く途中、道路脇の土手でホソバウンランを見つけた。(花巻市金矢広域公園、2013年7月15日)


同上。花をアップ。(同上)


9月北上市でも見つけた。踏切の側の線路脇にたくさん生えていた。(北上市和賀町立川目、2013年9月15日)


同上。花穂をズームアップ。(同上)