八十を過ぎてから焚くなんて思ってもいなかったのに!夫が集大成だと言って全部手捻りで窯詰めだけでも一年もかけて、小さな地震にもドキドキしていた山の奥の窯場にやっと火が入りました。
盲腸炎をこじらせて死ぬところだったと入院し、お腹に穴を開けて膿を出すのに一ヶ月、やっと手術できて、すっかり元気になったかと思いきや、去年の暮から出掛けていたハノイで、空気が悪くて大変だと言っていたのが、何と、間質性肺炎だったのです!
帰国して行った病院で即入院、糖尿病だけを気にしていたのに、三週間の入院、と言われ、全く落ち込んだ日々。それでもこんなところでくたばれるかと、筋肉を落とさないように歩く、歩く。予定の半分で帰宅したときはもう治ったのかと見えるほど元気そうでした。でも大量の薬とインシュリン頼みで過ごすうちに、今週は焚くぞ、となったのです。
炙り焚きの二日間を加えると丸一週間。最期の窯だと言われれば放って置くわけにもいかず、息子がちょうど休みが取れて夜中を、その前の時間を私が、前の家のお兄さんたちまで手伝ってくれて、どうやら一日四時間くらいの睡眠は取れたようです。
ご飯運びを入れると、窯まての山道を一日四往復はしたでしょうか。終わった時の開放感と言ったら!
深夜に鹿と出会ったことも!
翌朝の空は久しぶりに晴れて入道雲です。季節が夏になっていました。
このブログ、この秋にサービスが終了するそうです。お引越しも試みましたが、うまくいかず、ま、潮時かな、と考えています。せっかく句集代わりに発表していきたいと思っていたのですが。