りつこの昨日今日

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

47歳で始めたゴルフ

2018-06-20 14:34:43 | 日記

 40代は仕事が忙しかったせいもあり、健康面では最低レベルだった。子供と競うように勉強して塾を独立させ、焼き物やの夫はデパートの個展や雑誌への登場もなかなか多かった。当然、来客も多くて、自分の仕事との兼ね合いにストレスを感じていたのだろう。精密検査をしても特にどこが悪いということもなく、ただ調子が悪いだけだった。

 夫は二十歳前からゴルフにのめり込み、一時は ゴルフ場の開発に関わったこともあった。焼き物に集中しても庭にゆとりがあるからと、ネットを張ってもらい、小さな打ちっぱなしの鳥かごを作ったのだ。私は「そんなものにお金をを掛けて」という顔をしていたのだろう。

「家の中で調子悪がっていないで、思いっきりボール打ってみろよ、気持ちいいぞ。流れるほど汗かいたことなんて無いだろう」と言ったのだ。ちょうどお弟子さんの一人が「ゴルフも習いたい」と言って始めたので、少しその気になってみた。

 夫はすぐに親しいプロにヒロ・ホンマのレディースのフルセットを買ってもらい持ち帰った。革のキャディーバッグに入ったパーシモンのウッド、アイアンは出始めのカーボンシャフトつきのソリッドモデル。もったいなくて止めるって言えなくなった。

  ちゃんと当たるようにならなければコースには出られない、と言われて、とにかく毎日ボールを打った。コースデビューは3か月後。なんと肩凝りや重たい胃は消えていたのだ。実家にはスポーツという言葉はなく、運動の苦手は気にかけたこともなかったから、ボールを打って褒められた嬉しさは新鮮だった。シングルだった夫は友達もシングルが多くて、教え方も良かったのかもしれないし、町内のゴルフ会も盛んだったから毎週のように出かけた。いつもいつも塾の始まる時間を気にしながら。

 遅くなって始めたけれど、あれから25年以上にもなる。初めてクラブの会員になった頃、80過ぎていつも自分で運転して一人で来るおばあさんがいた。「ゴルフをやっているから元気なのね」とキャディーさんたちと噂をした。74歳の今、もともと距離の出ない私は飛ばなくなった、ってこともないし、ショートゲームでちゃんと楽しめる。周りがみんな止めてしまったので、夫との二人ゴルフが増えたけれど、二人とも健康でまだまだ楽しめると思っている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大好きな時間

2018-06-20 10:53:10 | 日記

 誰も起きてこない朝、コーヒーを淹れ、パンを焼く。近頃ではコーヒーメーカーにお任せだし、パンもホームベーカリーになった。それでも苦めがいいとか酸味を聞かせたいとか選べるし、パンにも胡桃を入れたりヨモギを入れたりと楽しめる。新聞を開いて1面から記事を斜め読み、気になるものは丁寧に。パン1枚の後、たっぷりのヨーグルトにたっぷりの黄な粉、今なら庭で採れた桑の実や梅のジャムを混ぜて食べる。朝日歌壇と俳壇は、覚えている限り毎週のお楽しみだ。多分中学生だった頃から。

 一応目を通し終えた頃、洗濯が終わっていて、二階のベランダに出る。天気、季節に関係なく大好きな景色。「あ、合歓が咲きだした」とか「川べりのクヌギに藤の花が下がっている」とか。外を見てお天気ならば散歩に出るし、そのままベランダでのんびりと本を開くこともある。

でも大体このころには夫が起きだして「めし!」という声が聞こえたり、徹夜仕事の息子が寝る前に「何かくれ」と言ってきたりするから一人の時間は終了となる。朝に弱い夫が私にとっての儲けもの、その代わり夜は逆で、私の寝た後は家の主が変わるのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月のエッセイ

2018-06-20 10:48:48 | 日記

 

 

 雨と梅仕事と

             

 本格的に梅雨入りしたのか、ぐずつく日が多くなった。それでも二三日ごとに晴れてくれるから洗濯はどうにかなっている。紫陽花はきれいだし、数年前から咲いては増えるタチアオイの濃い赤がいい。半夏生も木陰にはなかなかだ。咲初めの凌霄花も気分を明るくしてくれる。「慈雨」というからには、やはり大切な雨なのだろう。

 この時期、私は忙しい。桑の実を集めてはジャムにした時が終わると、隣から張り出した小梅がもう落ちていた。酸味の少ない黄色の小粒はそのまま食べられるほどで、こちら側に落ちた実を瓶に詰めては砂糖で蓋をする。こうして、孫も大好きなうちの梅ジュースが始まる。三本ある梅はもうあまり要らないからと、南側のを去年大枝からすっぱり切ってしまったのに、幹から飛び出したような小枝に立派な実がたくさん実り一番早く落ち始めた。あまり見事なので、何年かぶりで梅酒も作る。夫の糖尿病にはダメだと、ずっと前から止めていたが、実家で作っていたあのおいしさを私が欲しくなったために。

 当然、梅酒にはならない傷の粒がたくさん残るから、ジャムも作らなくては。毎朝のヨーグルトのお供はすべて自家製のジャム、うちでは桑の実ジャムが一番人気だけれど、作っておけば重宝する。そしてもちろん西側の大きな梅が黄色に色づいたら梅仕事の本番、梅干しづくりが始まる。

その間に、今年始めたのが、ドクダミの花の化粧水だ。ゆずの種も試したし、尿素とグリセリンの自家製も十年以上になるだろうか。

 ドクダミの葉を干してお茶にしてみたが、うちではコーヒーとおいしいお茶が好きなので、なかなか体に良いだけでは飲む気にならない。ネットで発見したのが白い花だけをホワイトリカーで漬けるというもの。花にはドクダミ臭がなく、籠に集めると何より美しくてわくわくする。十薬茶を作るのも花の季節に花も一緒に、と教わっていたので、花に殺菌力があるのだろうと納得、去年から悩まされている湿疹にも良いようだ。

 ゴルフ場で教えてもらったのがミントの虫除けだ。雑草のようにどんどん増えるミントも、アイスクリームや紅茶に乗せるだけでは増えるばかり、これもホワイトリカーに漬けて、小瓶をいつも持ち歩けばいい。今はまだ去年の残りを使っている。

 草や木は鳥や人、動物などについて運ばれ、落ちた土が性に合えばそこに根付く。我が家のように手入れの悪い庭には、始終植えた覚えのないものが育つ。紫蘇やミントはもちろん、春先に咲くマーガレットもジャーマンアイリスも矢車草もいつの間にか我が家の住人になった。どれも繁殖力が強くて、先住のバラやパンジーなどは何度植えてもいつの間にか住む場所が無くなってしまう。

 先日、ふと、グーグルアースでこの近所を見ていたら、うちの入り口に濃いピンクの花桃が満開だった。枯れてしまって今年掘り起こして始末した桃だ。こんなところにその証拠を残していたんだと盛者必衰を見たような気がした。今はその跡に紫陽花がのうのうと広がっている。

 半透明のベランダのトタン屋根からぽたぽた落ちる雨粒を見ていると、諸行無常じゃないけれど、自然の摂理に逆らわず、移り変わりを楽しんで暮らしてゆける幸せをしみじみとかみしめている。   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アジサイと梅仕事

2018-06-14 09:30:50 | 日記
梅雨といっても、二日降れば二日晴れるような涼しくて過ごし易い今年の梅雨です。大好きで手間がかからないので、なんとなく増えていった庭のアジサイは今が盛り、西側の山紫陽花はほぼ終わってしまいましたが、甘茶のような赤いのが色濃くなってきました。もう四十年以上たつまあるい大きな株が今年は一際元気です。
アジサイは静かに咲いてくれますが、賑やかなのは梅の実、もうひと月近くまえから、まず小梅が黄色く落ち始め、緑の梅は紅梅も含めて、あちこちで色付いては落ち、ベランダの屋根にはらはらするほどの音が聞こえます。
先ずは、色付いて柔らかいのをそのまま口へ。すっぱーい!おいしい!
台所の床下から古い瓶をだして大鍋で煮ます。
取れただけを砂糖と一緒に瓶に詰め、梅ジュース。傷になった梅はジャムに。茹でこぼしを二三回、三、四回かな?と種取りが大変だけど、一年楽しめるように何回も作ります。
今年は大粒のきれいなもので梅酒も仕込んでみましょう。
本命はやはり梅干し!昔、近所のおばあさんに教わって以来、毎年の恒例です。四十キロも浸けたこともありましたが、近頃では食べる量プラスアルファで。塩は試行錯誤の結果12パーセントで。干すまでは黴を出さないように注意しなければなりませんが、赤紫蘇をたくさん入れるせいか、干してしまえば大丈夫。いつも食卓で備前の蓋物に入っています。
それで、たくさん残ってしまい、だれか貰ってくれる人を探すのが、もう一つの仕事です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする