もう20年近くにもなるでしょうか、夫の古い使わなくなった窯に、蜂がずいぶん出たり入ったりしていたので、怖いと思って新聞紙を燃して追い出そうとしました。ブンブンが終わらないので結構たくさん燃しました。しばらくしてもう大丈夫かなぁと思い、上の蓋を開けると、大きな仕切り板のようなものができています。これが蜂の巣だったのです。よく見ると蜂蜜が流れていて、新聞紙を燃した下の口にもたくさん溜まっていました。
大きなタライに取り出してみると、なんと、とても美味しい蜂蜜だったのです!でも新聞をたくさん燃したので、大部分は燃えカスと混ざって臭いし、なんてもったいないことを、と残念!上の方のきれいなところだけをビンにとりましたが、それでも大きなジャムの瓶、いっぱいくらいはありました。
後にも先にもあんなに濃くて美味しいアカシヤ蜂蜜は出会ったことがありません。この季節になると「馬鹿だったなあ」といつも思い出します。
三、四年前の台風で大きなアカシヤの木が倒れ、ほんの数センチで車にぶつかるところだった、という幸運もありました。40年前に越して来た頃、近所のおじいさんに「アカシアは根が浅いから、庭には置かない方がいい」と言われたのも思い出して、以来散歩道で見る花になりました。
でも甘い花は天ぷらにしても、サラダに入れても
美味しいんですよ。