最近、若年性アルツハイマー病について、新聞、テレビ、ラジオなどの
マスコミで盛んに取り上げられています。
この現象は患者を抱える家族にとって、大変ありがたいことです。
というのは、アルツハイマー病の実態が広く認知されることによって、
治療新薬の開発や介護施設の増設などが急速に促進されることが期待
できると思うからです。
アルツハイマー病に対する「アミロイド・ベータ DNAワクチン薬」を
使った療法について、テレ朝で紹介していました。
これは、アルツハイマー病の原因とされる脳にたまったたんぱく質
(老人班)をDNAワクチンによって減らす新しい治療法です。
東京都神経科学総合研究所の松本陽部門長と大倉良夫研究員が開発
したもので、昨年9月、日本痴呆(ちほう)学会で発表されました。
マウスの実験段階で、アルツハイマー病のワクチン療法で問題と
なる、免疫反応による副作用が少ない手法として期待されています。
この治療法は、このベータアミロイドをつくるDNAを筋肉に注射。
筋肉細胞でベータアミロイドがつくられ、体の免疫反応によって、
その抗体ができる。
抗体が脳内でベータアミロイドを攻撃し、減らす、というしくみです。
ベータアミロイドを直接注射する従来のワクチン療法に比べ、
抗体ができるのが長期間、ゆるやかに続くという利点があります。
実験では、発病させたマウスにこの治療を3~8カ月続け、脳の
ベータアミロイドの量を測ったところ、治療しないマウスに比べて
10~50%減少していたそうです。
50%減少したマウスでは、行動の異常も回復し、副作用のもとに
なる血中のリンパ球の活性も抑えられていたそうです。
一日も早く、この薬が実用化されることを心から望みます。
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