うまさいと

お馬さんは好きですか?

香港國際賽事(Hong Kong Cup編)。

2005-12-10 15:04:41 | 競馬
Hong Kong C.(HK-G1 T2000m)
Horse No.(Draw) / Name / Wt. / Trainer / Jockey
1(5) MARAAHEL 126 Sir M R Stoute R Hills
2(4) VENGEANCE OF RAIN 126 D E Ferraris A Delpech
3(2) RIVER DANCER 126 J Size D Whyte
4(10) EPALO 126 A Schutz A Starke
5(6) TOUCH OF LAND 126 H-A Pantall C Lemaire
6(7) RUSSIAN PEARL 126 A S Cruz F Coetzee
7(9) GREEN TREASURE 126 D Cruz O Doleuze
8(8) WILLOW O WISP 123 V Cerin K Fallon
9(1) ALEXANDER GOLDRUN 122 J S Bolger K Manning
10(3) PRIDE 122 de Royer-Dupre C Soumillon

ということで枠順まで発表されたので書いておこう。

セックスアローワンスを考えるとトップレートを持つのが昨年の覇者Alexander Goldrun。今年はPretty Polly S.(IRE-G1 T10f), Nassau S.(GB-G1 T9f192y)と牝馬G1のみを2勝。Irish Champion S.(IRE-G1 T10f)でもOratorio, Motivatorに次ぐ3着(半馬身+アタマ差。4着以下はAce, Azamour, Grey Swallowというそうそうたる面子)に入ってることもあり、牡馬相手にも引けはとらないが、前走Champion S.(GB-G1 T10f)では8着と惨敗しているのが気がかり。昨年は6戦を愛・仏で走って7戦目での香港遠征だったが、今年は首(ドバイ)→星(シンガポール)→愛→英→愛→仏→英と8戦走ってからの9戦目ということで、前走では蓄積していた疲労が表に出たのではないかという心配もある。(2005:8 starts 2-1-3-3)

続いては数字上のトップレートであるHamdan殿下の持ち馬Maraahel。調教師は"Sir"ことM Stoute師。ゼンノロブロイが遠征したInternational S.(GB-G1 T10f88y)でも穴人気になっていたことからご記憶の方もいるかもしれませんが、International S.で3着、Champion S.で3着などG1でもそこそこの走りをする割には、G2, G3でのポカも多いお馬さん。Norse Dancerを一回り小さくして2f程適距離をシフトさせたお馬さんという評価。前三走は共に3着。(2005:7 starts 1-1-3-2)

Vengeance of Rainは前走時に詳しく解説したのでそれを引用。

NZ産馬のVengeance of Rainの父は豪州の大種牡馬Zabeel、母DanelaghはBlue Diamond S.(AUS-G1 T1200m)勝ち。全妹はAustralian Oaks(AUS-G1 T2400m)勝ちのDizelle。今年のMelbourne C.(AUS-G1 T3200m)でもアイポッパーさんに短頭差だけ先着した11着。Subscribeという競走名で走っていた豪州時代の2歳時の3戦を含めて現時点で14戦6勝。豪州で走っていた時代はListed勝ちがあり、2歳三冠の第二戦であるSires Produce S.(AUS-G1 T1400m)でも5着している実績があります。

香港に来てからは勝ちきれませんでしたが、A Delpech騎手に手が替わっての今年初戦となったFairy King Prawn H.(HK-Class 1 T1600m)から始まって、Centenary Vase(HK-Gd3 T2000m)と連勝。G1になってもその勢いは衰えず、Hong Kong Derby(HK-Gd1 T2000m)を中団外からマクっての勝利。その3日後にオーナーのChow Nam氏が心筋梗塞により亡くなるという出来事がありましたが、外国勢を迎えての一戦Queen Elizabeth II C.(HK-G1 T2000m)では先団のちょい後ろから抜け出して、 ドバイ大好きM De Kock先生(南アの調教師。Dubai Duty Freeにおけるジンバブエ産のIpi Tombe、元女王陛下の持ち馬のRight Approachでの活躍でお馴染みかと)のGreys Innの追撃を抑えて勝利しました。そして香港勢のみになったHong Kong Champions & Chater C.(HK-Gd1 T2400m)では、やはり中団待機から道中良いペースで逃げたSaturnを差し切り、Best Giftとの追い比べを制して香港三冠最後の一冠をモノにしました。どうでもいいけど、A Delpech騎手のガッツポーズは派手。Cox Plate(AUS-G1 T2040m)遠征を公言していましたが、香港→豪州の検疫との関係で2週間の出国検疫と2週間の着地検疫が課されるということで香港で叩けずに断念した経緯があります。

前々走Sha Tin Trophy(HK-Gd3 T1600m)はBullish Luckと同じトップハンデの133lbで、意識的に後ろからというレース。直線に向く前に後ろから2番手にいたVengeance of Rainは内を選択。馬群を縫ってという競馬でしたが、ラスト100mで一番良い脚をつかっていたのが勝ち馬と外から来たBullish Luck、次がVengeance of Rainでしたから、距離が単純に足りなかったんだろうと。上位に主にマイルまでで良績を残しているTiberが食い込んでいるあたり、短距離馬向きのレース。前走も最後に際どく交わして、万全の状態でここに挑んできます。(2005:8 starts 6-0-0-2, 「今期」に限ると 3 starts 1-0-0-2)

Epaloは一昨年のWorld Series Racing Championshipの王者。16ポイントでSulamaniと並びながらも獲得賞金の差で優勝となりました。今年は地元に帰ってのGrosser Preis Wirtschaft(GER-G3 T2100m)を快勝した後はG1で3連敗と、ちょっといいところがありません。鞍上のA Starke騎手はInternational Jockey's Championship Raceで優勝したばかりですし、往年の力を取り戻せるかどうかというところ。前走 Premio Roma(ITY-G1 T2000m)でSoldier Hollowの3着に入ったのがきっかけになればいいのですが。妹の名前がElopaでちょっとややこしいのはネタ。(2005:4 starts 1-0-1-2)

それならば一発を期待できるのは香港の古豪River Dancerか。03/04年シーズンの最優秀中距離馬であり、Elegant Fashionと覇を競っていた頃のことが懐かしく思い出されるが、元々が名種牡馬Darshaanを叔父に持ち、3,400,000gns(約7億円)で競り落とされ、A O'Brien師の下でDiaghilevという名前でPrix la Force(FR-G3 T2000m)を勝ち、Prix de Jockey Club(FR-G1 T2400m←当時)でSulamaniの7着だったSadler's Wells産駒。Sadler's Wells×Darshaanというのは非常に有名なニックスであり、High ChaparralやIslingtonなどが挙げられます。前走は11着もマイルのレースで参考外。ここで何かを期待するにはもってこいの存在かなと。(2005:1 start 0-0-0-1)