蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

不思議な日本語(52) (bon)

2024-08-31 | 日々雑感、散策、旅行

   パリ・パラリンピックは華麗に開幕しました。早くもメダル獲得の報が届けられていますが、
   選手の皆さんの頑張りは凄いですね。  この時期、来年度の予算、一般会計の概算要求が
   出ました。過去最高の117兆円だそうです。 年末に向けて査定・折衝が行われますが、今回は、
   途中内閣解散も予想されて忙しいことですね。

 

 超大型台風10号はゆっくりと九州に上陸し、迷走しながら勢力を弱めて四国を西に
列島を串刺しのように進み、各地に被害を残しています。特徴的なのは、台風から
遠く離れている東海や関東にも大雨を降らし、広範囲に被害を拡大しています。
 交通機関も新幹線、飛行機をはじめ各路線で運行取りやめが続き多くの人々の予定
を狂わせました。ノロノロと進行し、被害を長期化しています。予報ではそのまま
日本列島を西に縦断して、やがて熱帯低気圧に変わるとあります。
 招かれざる客人が土足でつかつかと上がり込んで荒らして行く、まるでゲリラ隊の
ような振る舞いをしているようです。 この台風によりまたまた大きな被害が多くの
地域に出るのでしょう。 世の中、もう少し何とかならないものでしょうか!

 

 このような大型台風の通過で8月もいよいよ終り、あれほど暑かった夏も、朝夕
には秋を感じ、時の移ろいに気付く頃ともなるのですね。
 不思議な日本語も52回目となり、このところ人体の各部を含んだ言葉を取上げて、
これまでの2回は、「手」と「足」を取上げ、それぞれそれだけで・・まだ描き足り
ない部分を残している有様です。身近な言葉としてかなりたくさん使われていること
を再発見したのです。

 今回は、どこの部分に続いても一向に構わないのですけれども、ここでは、頭→
顔‥の順に選んでみました。さてどのような言葉が出てきますでしょうか? 
ご期待ください。

           (いらすとやより)

『頭』 ちょっと覗いただけでもかなりあるようです。順に進めてまいります。

 漢字ペディアより、先ず、「頭」の定義みたいなところから・・。頭の意味だけ
でもたくさんあります。

 ①あたま。こうべ。つむり。「頭脳」「頭巾」「頭角」 ②いただき。物の上の端。
「頭注」「頭書」 ③物事のはじめ。最初。「先頭」「年頭」「冒頭」  ④上に
立つ人。かみ。かしら。おさ。「頭首」「頭領」「巨頭」  ⑤あたり。ほとり。
「街頭」「店頭」  ⑥動物を数える語。「頭数」  ⑦かみ。律令制で四等官の
長官。

 また、即物的な表現でいえば、ウイキペディアに次のようにありました。
(あたま)あるいは頭部は、動物の体の前方の口器、感覚器官、中枢神経系が
集中して特別に分化した部位である。目、耳といった感覚器官や、摂食器官である
口器の複合した前面部分は、特に顔と呼ぶことがある。頭部の付け根はしばしば可動
性を有するくびれた部分となり、首と呼ばれる。ヒトでは顔と首を除いた部分に頭髪
が生えており、この部分だけを頭部の他の部分から区別して頭と呼ぶこともある。』
・・こんな風になるのですね!

 頭のこのような意味合いから、漢字ペディアの分類になっているのでしょうね。
上に述べた①の頭そのものを指した言葉は他にもたくさんあります。頭を持ち上げる、
頭が高い、頭を垂れる、頭が切れる、頭が良い、頭を使う、頭を丸める・・などで
すが、頭そのものがそうであることとその中身である脳を指して言っているようです
ね。②では、弾頭、巻頭、咽頭など、「筆頭」は、筆の先の意味から②に入るよう
でもありますが、「筆頭株主」などを見れば、③の方が落ち着くかもしれません?
③の物事の初めでは、初頭、出世頭、波頭、目頭‥もそうですね。 ④では、お頭
(かしら)もありますが、頭取、船頭、教頭がそうですね。 しかし、⑤になると、
少し違った意味合いとなっています。「あたり」という意味も、店頭となれば、店先
のあたりで、店の頭の部分(あたり)で、理解できます。が、秋田音頭、五輪音頭
・・など「音頭」はちょっと馴染みにくいですね。

 「音頭(おんど)」には、次のような意味があるとあります。

  • 多人数で歌うときに、調子をとるために先歌いをすること、またはその人
  • ビジネス用語として、人の前に立って物事をすること、またはその人
  • 雅楽において、演奏における主奏者になることを指す言葉

そして、「音頭を取る」というのは、「指揮」「采配」「監督」「差配」「仕切る」
「取り仕切る」「舵を取る」などの意味があるのですね。しかし、秋田音頭、東京
音頭・・などは歌の題名で「このような調子の歌」のイメージになっています。
これらの歌は、もともとは、だれかが音頭を取って歌う形式なんでしょうか。

          
                   (読売新聞オンラインより)

 頭を含む言葉もたくさんあります。

 頭が古い、頭が割れそう、頭にくる、頭ごなし、頭でっかち尻すぼみ、頭が低い、
頭が下がる、頭が痛い、頭を突っ込む、頭が固い、頭打ち、頭から湯気を出す‥
次々と出てきます。

 また、4字熟語にも見られます。羊頭狗肉、竜頭蛇尾、心頭滅却、鶏頭牛後、口頭
試問、陣頭指揮、頭寒足熱、百尺竿頭、徹頭徹尾、平身低頭、冒頭陳述・・まだあり
そうですね。

 不思議と思われるのは、「饅頭」ではないでしょうか? ネットに次のような説
がありました。 三国時代の中国で、川の氾濫を鎮めるには、49個の人間の首を
捧げる必要があるとの言い伝えに、当の諸葛孔明は、小麦粉をこねて中に羊や豚の
肉を詰めて人の頭の形にして、川に投げ込んだところ、氾濫は収まったということ
から始まって、川に投げ込む代わりにそれを供えた後は食べることにした。ヒトの
頭くらいの大きさから、食べやすい小さな丸型になった・・そんなことが書かれて
いました。
 もとは、「蛮頭(ばんとう。蛮族の頭を意味する)」と呼ばれていたそうですが、
食物を意味する「饅」の字が充てられ「饅頭(まんとう)」と変化し、日本に伝わる
と「頭」を訓読みして「まんず」、それが転じて「まんじゅう」になったと。 
 饅頭の元は、肉まんで、人の頭だったのですね!

          (ネット画像より)

 なかなか次に進みませんが、このあたりで頭を冷やして、来月には「顔」および
その周りに進みたいと思います。

 

 

 

東京音頭

 

 

 

 


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