杵屋六郎ブログ

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三味線の道具

2016-06-06 22:39:04 | 日記
稽古用の三味線と舞台用の三味線では大きな違いがあり、皮の張り具合やバチ,駒の材質によっても大きな差があります。習う師匠を含めて、すべてが最上の物を揃えたとしても肝心の腕前がなければ三味線の性能をフルに発揮した演奏は出来ません。
舞台用の三味線でもピンからキリまであり、皮の厚みや張り方で大きく音が変わります。象牙のバチの硬さや駒の出来具合でも大きな差があります。道具の見極めも大切ですが、それにはとても長い時間を必用とします。自分の求める音が何かをしっかり自覚して徐々に理想の音に近づけて行きましょう。
数多くの道具を使ってArtになるためには何本の細筆、中筆、太筆が必要かを考えましょう。演奏する曲の違いや調子の高さによっても駒の高さを変える必要があるので駒についても鳴る駒を選択する必要があります。
道具は本来、ハードの分野ですが、そのハードをどのような形にするか、どのように工夫して使うのかといったソフトも含めていると考えるのが正解です。
三味線のバチ皮のほぼ真ん中にスイートスポットがあります(胴の端から約5㎜下)。常にバチがスイートスポットに当たり、確実に楽器が鳴るようにし、三味線の本来の性能を引き出せなければ良い演奏をすることは出来ません。