打ち指とスリの音は似ているが指使いが違う。打ち指の時は中指、薬指で糸を打つ技法。どちらの技法も間が大切で遅れてもいけないし、早くてもいけない。間の正確さを心がけなければならない。
スリとコキとの違いが解説されているので参考に記載した。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説(スリ)
日本音楽の用語。「摺」「擦」などの字をあてる。 (1) 三味線では,左手で弦をすって余韻を出すポルタメント的な奏法。地歌では特に多用され,棹の上の方へすって音高を下げていくスリ上げと,胴の方へすって音高を上げていくスリ下げとあり,両方を組合せた場合もある。長唄三味線では,急速にすって出す余韻が特に不安定なときは,コキといって区別することもあり,なかでもコキ上げといえば,あまり勘所にこだわらずに左手をスリ上げながら同時に撥 (ばち) で弾いていくグリッサンド風の奏法をいい,コキ下げといえば開放弦の前打音をスリ下げるように左手の指を離して弾くことをいう。また,ハジキやスクイの奏法と組合わされることもある。 (2) 箏では,スリヅメといって人差指と中指の琴爪の脇で弦をこすって弾く,ズーズーと聞える騒音的奏法をいう。 (3) 摺鼓 (すりつづみ) の奏法。 (4) 摺鉦 (すりがね) の奏法。民俗芸能などの鉦で,その裏側をすって,縁に当てて打鳴らす。
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