路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

道連れ

2008-01-30 | 『とめ吉』

煙草屋の「三匹の侍」達の所へ、久し振りに遊びに行った。

日曜は定休日で、店のシャッターが猫の出入りの為に20cm程浮かせてある。

店の裏に回り込むと、女店主が洗濯物を干していた。私を憶えていない様子だったので、

前に猫達の写真を撮らせて貰った者ですと言うと、直ぐに思い出してくれた。

足元には、随分と大きくなった『しま次郎』が居た。

『アコ』と『太郎』は追い駆けっこに夢中だ。

お隣の屋根まで登り、とにかく派手に騒いでいる。まるでチャンバラ活劇みたいだ。



「アコがしま次郎を連れて来たやろ、今度はねぇホラ、

 しま次郎がこの子を連れて来たとよ。」と、

駐車場にある車の後部座席にこっそいり座っている白猫を指差した。

「もう四匹目やろ、これで打ち止めの『とめ吉』たい。」と、明るく笑った。

『とめ吉』も雄猫、縄張り意識の強い雄猫がこれだけ次々と集まって来るこの家は

本当に居心地の良い城なのだろう。(勿論、時々喧嘩はしても、だが)



「犬は人に付き、猫は家に付く。」と言うが、

女店主の笑顔と猫達との関係を見ていると、猫は家に付くのではなく、

「猫は家と人を選んで来ている。」…と思えてならない。

古屋の裏で、洗濯物が揺れる。晴天の空に、女店主の笑顔。



男やもめに蛆が湧き、女やもめに猫が咲く。



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コメント (4)
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