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ヘルボーイ・イン・ヘル:誰が為に鐘は鳴る

2019-04-15 | 漫画

前巻(「死出三途」)で生まれ故郷である地獄へと戻ったヘルボーイ。
地獄の中心・パンデモニウムで起こした事件によって、
地獄の秩序は崩壊、大混乱を巻き起こすことになります。

混乱の地獄を彷徨うヘルボーイの前に現れるのは、
これまでの物語で出会ってきた因縁のものたち。

その物語の終幕に、待つものとは。

1994年に本国で刊行がスタートし、99年から本格的に邦訳が開始、
(実は、ほぼ本国リアルタイムで刊行直後に訳されていたこともあります)
その間、邦訳を出す出版社が2度変わりながらも、
このストーリーで、ヘルボーイのメインストーリーは幕を降ろします。

アメリカンコミックスという基本的に「終わらない」物語において、
「完結する」タイトルはそう多くはなく、
開始から完結まで邦訳が刊行される、というケースはさらに少なくなります。
(ほかの例としては「ヒットマン」、そして今作と最終巻が同時発売の「グウェンプール」等ですね)

その中でも「ヘルボーイ」という作品は、マイク・ミニョーラという作家が生み出し
(誕生においてはベテランのジョン・バーンが手を貸していたわけですが)
途中、多忙によりアートから離れることはあっても台詞のひとつひとつにも監修を行い
キャラクターに一本の芯を貫いた作品であったわけです。

陰影と省略を活かしたかっこいいアートに心を奪われ、読み始めた人も
いつしかそのキャラクターに魅力を感じて物語を追いかけたくなる。
それが、ヘルボーイというキャラクターであり、作品でした。

・・・完結とはいっても、まだまだ未訳/新作の短編があったり
スピンオフタイトル「B.P.R.D.」においてヘルボーイの「復活」が描かれたり、
『ミニョーラバース』と呼ばれるほどのいくつものスピンオフが刊行されたりもしているので
これらの邦訳も期待したいところなんですが・・・どうだろ。
(スピンオフはともかく、短編集はTPB化されれば邦訳されるのでは・・・?)

過去にギレルモ・デル・トロ監督によって2作の映画化がされていますが
今年は新たにリブートした映画も公開。日本での公開時期はこれを書いてる時にはまだ未定ですが。
映画にも当然ミニョーラが大きく絡んでいるわけで、こちらも楽しみでございます。
(4/16追記:2019年秋に日本公開と発表されましたね。半年時差はできるけど)

コメント
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