goo blog サービス終了のお知らせ 

Eos5D写真三昧 格安の海外旅行記と国内旅行のすすめ

海外旅行の情報を旅行記として綴った記録。EOS5Dとiphoneで撮った写真をあげております。

22:カレーズ

2010年11月11日 02時47分27秒 | 中国旅行記2010年8月

カレーズ

 

カレーズ。別名ではカナートとも呼ばれる地下用水路である。水源は遠く天山山脈から運ばれてくる。乾燥地帯に見られる水路で、イラン、アフガニスタン、パキスタン、ここウイグルなどに存在する。蒸発を防ぐ為に地下に水路が設けられている。山麓に掘られた最初の井戸で水を掘り当ててその地点から横穴を延ばし、長いものは数十キロメートルに達する。水路の途上には地表から工事用の穴が掘られ、完成後は修理・通風に用いられる。水路が地表に出る場所には、耕地や集落のあるオアシスが形成されている。(WIKIより抜粋

 カレーズ2

カレーズの内部。この地下水は現在もなお使われている。一番古い時代のカレーズは、魏晋南北朝時代にさかのぼれるそうである。そんな時代から地下水路を作っていたとは驚きである。

 

穴が等間隔に点々と空いている。穴に沿って地下水路が設けられている。こうみると、砂漠・荒野といえども、地下には巨大な水源があることが分かる。特にトルファンのカレーズはウイグルでは最大級である。

カレーズの水は、現在でも飲料可能である。中国の水質調査の報告書によると、この水は汚染されてはおらず飲めるようである。写真の紙が調査の結果である。しかし中国の調査による「安全」なので、あまり信頼できない。ところで、中国政府はウイグル自治区内で1960年代以降、何十回も核実験を行っている。場所はタクラマカン砂漠の東側~楼蘭あたりの地域。トルファンからそこまでの距離は300キロ程である。しかも核実験で使われている核兵器の威力はメガトン級。広島長崎型の数千倍規模の威力であるものが、楼蘭付近、つまりここウイグル自治区内において爆破されてきた。いまでもウイグルでは白血病の発病率が中国国内で最も高い地域である。奇形、白血病患者が「誤差」の範囲とは思えないほど多く現れている。これはあまり知られていない事実である。

トルファンのブドウ園。トルファンのブドウは中国でもっとも有名である。ブドウ棚には、様々な種のブドウが栽培されており、写真のついた看板でブドウの種が分かるようになっている。その中にはヨーロッパ産のブドウの種もあれば、なんと日本のブドウの種もある。普通のブドウもあればマスカットブドウもあるが、ここトルファンでは、緑色をしたマスカット系のブドウが多い。トルファンの特産品であり、主産業であろう。

建物内には、ご覧のようにマスカットの房が数多く吊るされている。この風通しのよさそうな建物は、干しブドウを作るための設備である。こうやってブドウを室内に吊るして20日ほどすれば、自然と干しブドウとなるのである。まさにこの乾燥地域に適した保存法といえる。西洋の生ハムのように、まさに気候が生み出した保存法といえる。

ご覧のように一面のブドウ。これが全部干しブドウになるのだ。

あぁ・・・見たくなかった光景である。この娘達は、記念撮影に応える為の民族衣装を着たウイグル人である。写真撮影はお金を払えば一緒に写ることができる。が・・・この娘達が持っているものは・・・・携帯電話。こんな中国の内陸の奥地の辺境にも、やはりITの波は押し寄せているのだ。文明の利器は蔓延っている。まぁそりゃ仕方ない。人間は豊かな生活をしたいものだ。未開な生活を送る義務もない。人は自由に豊かな生活を営む権利はある。だが、この光景は流石に見たくは無かった。なにか急に日常に引き戻されたような気がした。私はこの時一瞬、自分が日本にいて電車に乗っているような気分になった。この光景は、万国共通なのか・・・・。

それにしても、ウイグル人の女性はなかなか綺麗だ。東洋系の顔ではない。あきらかに白人系に近い。ロシアとトルコの血が強く現れているようだ。どこでそう感じるのかというと、まず髪の黒さ、眉毛の濃さ太さは、トルコ系の特徴を持っている。これは私の独断と偏見だが、私の見たトルコ人はだいたいが黒髪、もしくはブラウン系で、眉毛が太かった。それ以外では目すじ鼻すじはスラブ系の感じがする。一昨年に行ったクロアチアの人達にも特徴が似ている。

さて、ここではブドウの絞りたてのジュースが飲める。値段は5元と安くはないが、絞りたてのトルファンのブドウジュースなんて今後飲める機会が来るとはかぎらないので飲むことにした。

世に数多に存在するグレープジュースなど、このグレープジュースの味と比べたらカスである。やはりブドウは乾燥地帯のものが一番上手い。甘みが全然違うのだ。

これは干しブドウ屋さん。100グラム10元(130円)くらいする。緑の干しブドウが一番高く、それは100グラム200円以上であった。だが、高くても是非マスカットの干しブドウを買うことをお薦めする。私は金が惜しくて茶色の干しブドウで妥協したが・・・今になってみると勿体なかったと思っている。お土産にはかなりの良品である。