Eos5D写真三昧 格安の海外旅行記と国内旅行のすすめ

海外旅行の情報を旅行記として綴った記録。EOS5Dとiphoneで撮った写真をあげております。

ニュージーランド旅程 目次

2023年03月15日 17時05分36秒 | ニュージーランド旅行記2023












バンクス半島とキャッスルヒル

2023年03月15日 00時20分00秒 | ニュージーランド旅行記2023
 クライストチャーチから南東にあるバンクス半島。
サミットロードをずっと走るとバンクス半島の山頂から湾を見下ろすことができる。この地は複合的な楯状火山が侵食されてできたもので。中央の湾はカルデラによって陥没したところに海水が流れてできあがったものらしい。

 もう一つはクライストチャーチから北西方向のアーサーズパスを目指す国道73号線の途中にあるキャッスルヒルのカルスト地形。
 クライストチャーチからキャッスルヒルまでは100㎞ほどあるが、十分日帰りで楽しむことができる。

クイーンズタウンとその他

2023年03月13日 02時44分49秒 | ニュージーランド旅行記2023
 クイーンズタウンはTWIZELから車で約3時間。
ここのロープウェイから山頂に登った展望台は絶景。マウンテンバイクをロープウェイに載せることもできるようだ。食事つきのロープウェイチケットもあるが、それを買わなくても展望台で軽食は買える。
 この町には国際空港があり、展望台からでも着陸態勢に入っている飛行機を見ることができる。

 ここで海外のSIMについて一言。
NZのSIMは29NZ$で3GB。49NZ$で10GBというプランなどがある。これは30日間有効なのだが、通信の従量を使い切ってしまうと通信が完全に切れてしまうことに注意が必要だ。日本だと従量を使い切っても128KPBSくらいに通信速度が抑えられて使用することができるのだが、NZはそうではなかった。なので私は3GBのプランを2度契約することになり、結果的に高くつくことになったのである。皆様には10GBのプランをおすすめする。

 NZでは山火事がある。北陸地方で雨を降らし、山を越えた内陸の長野では空っ風が吹くというのと同じように、NZの南島のサザンアルプス以南では空っ風が吹き湿度が低い。ただでさえ気候は西岸海洋性気候である。
 というわけでNZでは道路わきに「今日の山火事予報」的な看板がある。緑・黄色・赤の色分けされた円グラフに時計の針のようなもので、本日の山火事確率を示すことによって注意を促してくれるというものだ。もちろん手動であるので人が毎日針をいじるのだろう。

 NZには松が多い。これは野生種ではなく輸出用として植林されたものらしい。ラジアータパインという種のマツで北米が原産らしい。

 おそらくはロッジポールパイン。
NZでは松の外来種が侵入し生態系に被害をあたえているという。
これも北米種のマツで、山火事の火によって松の傘が開き種を落とすとか。
 さらに動物ではNZではウサギの繁殖が著しく問題になっているようだ。ウサギはおそらくはイギリス人によって持ち込まれたんだろうが、天敵がいないために野生のウサギの数が抑えきれないのだろう。路上を走ると必ずといっていいほどウサギの死体が所々にある。これはおそらく夜間に車のヘッドライドに飛び出したウサギが車にあたって死んだものと思われるが、とにかくこの数が多い。トンビやカラスがこの死骸の肉をついばむ光景がみられるほどに日常的な風景となっている。

 ところ変わってこちらはマウントクック国立公園内のタスマングレイシャービューポイントから。氷河が削り出してできた土手(モレーン)を上からみた写真である。大小さまざまな石がまるで工事現場のように盛られている。
 この辺りの石。南島のこのあたりには緑色片岩といわれる石が多く見つかっている。この岩の成分が塩基性火成岩で、かんらん石や輝石などを多く含んでいる。簡単にいうと上部マントル物質に多く含まれているものだ。水晶質の割合が少なく、鉄やマグネシウムの割合がおおくなるとこういう緑色に近い色になる。
 
 日本でもこのような緑色片岩は庭石などに使われている。日本での緑色片岩がよくあらわれる土地は、中央構造線あたり。
低温高圧の地帯である。おそらくはNZのこの写真のような緑色片岩は強い圧力によって岩石が変化した結果だと思われる。もしくは千葉県の嶺岡山地のように、上部マントル物質が地殻内に貫入して隆起した結果、地上に露出したものかもしれない。
 この写真にある緑色片岩が変成作用によって生成されたかあるいは地殻への貫入によって生成されたかの違いは、ここNZ一帯がどのようにして出来上がったのかという結果の違いに繋がり非常に興味深いが、私が勉強不足なのでそのあたりはよくわからない。
 NZは地質的にはオーストラリアから分離したのでプレートそのものは非常に古いのだが、地上に露出した石はかならすしもプレートが露出したものではない。加えてNZのサザンアルプスは中生代~新生代に起こった造山運動でつくられた山であり地質的には新しい出来事である。謎は深まるばかり。



タスマン・グレイシャー・ ビュー・ニア・ザ・レイク

2023年03月09日 20時40分16秒 | ニュージーランド旅行記2023
 氷河ボートツアーの予約は現地ではなく、ハーミテージホテルにて受け付けている。
クレジットカードのみである。このツアーは正味3時間ほど。午前と午後の部がある。個人的には午後の部の方がよいのではないか?
 マウントクックやタスマン氷河の天候は、私の行っていた2月の状況であれば、午前よりも午後の方が雲が晴れやすいような気もする。2月はサマータイム中であり、体感的には午後3時が一番暑く感じ日の入りは20時30分。
 登山であれば午前中から5~6時間かけて登れば昼過ぎなので午前中の登頂がよいだろうが、氷河ボートツアーは湖水が冷たいので午前中はいささかキツイかもしれない。ボートは最大4隻ほどでているのでツアーが満員で何日も取れないということはないだろう。
 1990年代にはこのボードの位置まで氷河がせり出していたというから驚きだ。
写真では小さく写っているが、これでも水面上5メートルほどあるくらい高いし大きい。緑黒く写っている氷が本来の氷河の氷の色だという。
 氷河の上には大きな石が乗っている。かつては氷河がTWIZELのほうまで張り出していた頃には、この石は氷河の流れに乗って下流まで運ばれていたのかもしれない。
 晴天のマウントクック山。
 このようにツアーは氷河に近づき手で触ることができる。日光があたると氷は白くになってゆく。
 気泡と小石が氷河の中に入っている。
タスマン氷河。水面からみえているのは僅か30mに過ぎず、水面下には150m以上も氷河がある。水面上の氷河が崩れて水におちることもあるが、水面下の氷が浮力の力により氷河から分離されて巨大な氷山が現れることもあるらしい。氷河も地層のように年縞(地層のような縞模様)ができているが、氷河から分離された氷山は回転したり傾いたりして浮く。
 左右に見えるモレーンの高さも150m以上あるので、谷の深さは合計で300mはあると見でいいだろう。

遊覧飛行 マウントクック空港

2023年03月08日 16時07分45秒 | ニュージーランド旅行記2023
 マウントクック空港は国立公園内にある。空港内には2つの遊覧飛行の会社があり、利用したのはINFLITEというほう。もう一つ会社の値段体系はわからないが、たぶん似たような価格だと思う。
 遊覧飛行はヘリコプターかセスナ機かを選べるのだが、天候や人数によって変更になる。私はセスナ機でのタスマン氷河~マウントクック山を含めたコースを予約したのだが、当日の天候と風速と人数の関係があってマウントクック山のコースはナシとなり、機体もヘリコプターになった。もちろんその分の値段は割り引かれる。
 空港とTWIZELの町の距離は約60㎞だが、この国では郊外の一般道では制限速度が100㎞であり、加えて信号機や交通量も皆無に近いので40分もあればTWIZELから空港まで行けるのである。
 ヘリは操縦者も含めて6人。ヘリの助手席という一番いい席をとる確率を上げたければ、滑走路に出るときの列の先頭であることが望ましい。実は私は先頭に並んでいたのだが、滑走路への扉をでるときに通行をほかの客に譲ってしまったので助手席を逃した。とはいえ、右や左に旋回してくれるサービスをしてくれるので、そんなに変わりはないが。
写真はタスマン湖。タスマン氷河が解けてできた氷河湖である。写真右上にみえる青黒い塊が氷河であり、水面から30mほど浮いている。実は水面下には150メートルほどの氷河が沈んでいるので実際の氷河の厚さは200mほどあることになるのだが、それは後に書くのでここでは割愛する。手前にみえる山はモレーン。よく見ると山の左右両方が氷河によって削られたことがわかる。氷河湖には大小無数の氷山が浮いている。
タスマン氷河に着陸。タスマン氷河から流れる水は、ニュージーランドの水力発電の30%を占めるという。
肉眼でみたときの視野はおおよそこんな感じ。
クレバスだらけ。
 氷河が青く見えるのは、空が青く夕日が赤く見えるのと同じように透過と反射によって説明できる。我々が物の色を見る場合、殆どは反射した光を見ている。雪が白くみえるのは、すべての光のスペクトル(虹色の光の全て)を反射しているためである。逆にすべての色の反射を吸収してしまうと色はみえなくなり、これを黒という。
 氷河は非常に圧縮された氷で、氷の中の気泡は圧力によって潰されてしまうが、表層に近くなれば圧力は緩くなり内部の気泡が目立つようになり、これが光を多く反射させて白く見えるわけである。しかし下層の圧力のかかった氷河では、赤い光は波長が長いため氷河を透過してしまうが、青い色は波長が短いため、氷河の中で光がぶつかり散乱してしまう。この散乱した光を人は見ているため青くみえる。
  ・・・・ということになっているが、実際のところは良くわからない。
実際は氷の中に含まれるチリや埃または削った石灰岩の欠片や粉なども光は当たり散乱しているわけだし、その他の科学現象もあるのかもしれない。
 ニュージーランド来る時期は暖かいほうがいいか?寒いときがいいか?という悩みはある。山に雪がたくさんかぶっている風景を見たいなら寒いときだろうが、その場合、山肌の氷河は新雪に覆われてしまうため、おそらく青い氷河がみられる場所は限られたところになるだろう。しかしながら、後の記事でも書くが星空に関しては、ニュージーランドでは寒い時期のほうが天の川が綺麗にみえるので、寒い時期のほうが満天の星空を楽しめるだろう。
 2回行けばよい?それは贅沢ができる人だ(笑)

 山肌からの氷河の崩落と落石。
氷河が山体を削っているというのがよくわかる写真。

 次回はタスマン氷河のボートツアーをあげていきます。


アオラキマウントクック国立公園その1

2023年03月06日 19時20分31秒 | ニュージーランド旅行記2023
マウントクック山国立公園の最寄りはTWIZELという名前の町である。
GOOGLEMAPでの位置は↑の画面の通り。画面右上がクライストチャーチの町で、画面の左下のハートのマークが2つある箇所がTWIZEL(トワイゼル)となっている。この町にはスーパー、ガソリンスタンド、そして貸別荘やモーテルなどの宿泊施設がそろっており、旅の拠点にするにはちょうど良い場所だ。
 マウントクック山の麓にもホテルはあるのことはあるのだが、麓にはスーパーがないので、結局買い出しはトワイゼルの町まで下向することになるし、ホテル料金も割高になる。

こちらはマウントクック国立公園の拡大図。
ハイキングコースのルートはかなりあるが、ここでは代表的なものだけ。
①フッカーバレートラック。
第1・第2・第3の橋を越えて、最終的にはマウントクック山を望める氷河湖にたどり着くコース。往復2時間~3時間。
②タスマングレイシャービューポイント。
タスマングレイシャーの駐車場から往復約40分くらいの比較的短いコース。ただし階段がおおいので見かけの距離よりは体力をつかうが、①ほどはしんどくないコース。
③タスマングレイシャー ビューニアザレイク
同じくタスマングレイシャー駐車場から往復50~60分くらいの比較的なだらかなコース。終点の氷河湖からは氷河湖ボートツアーが出ており、このツアーの予約はマウントクック国立公園内のハーミテージホテルにて予約をすることができる。(料金は165NZ$)
④地図上には記されてないが、マウントクック国立公園の手前に飛行場があり、ここからタスマン氷河の遊覧飛行が行われている。ヘリコプターかセスナ機で氷河上空を飛んだり、氷河に降り立ったりするツアー。(料金はピンキリで、400~600NZ$)

さて冒頭の写真はフッカバレートラックから、第2の橋あたりの景色。
渓谷がえぐられて土手のようになっている灰色の箇所は、かつて氷河が山を流れるときに山体を削り取った岩屑や土砂が土手のように堆積したものであり「モレーン」という。このモレーンはこのあとに紹介する写真でもたびたびでてくる地形である。

マウントクック国立公園内の道路。眼前に広がる平原は、最終氷河期の終わりに氷河が削り切って平らな土地になったことを示している。
 平原の所々に大きな石が落ちているのは「迷子石」と呼ばれているものであり、これは氷河の上に乗った大きな石が、氷河の流れと共に下流に移動し、最終的に氷河が溶けることによって石が遠くまで運ばれてくるという現象である。これはアメリカのセントラルパーク内にある大石とおなじ現象で、かつて大きな氷河があった土地で現在では平原となった場所では、世界各国で見ることができる。
ニュージーランドの南島の南東の地方では、夏にもかかわらず写真のような茶色の一見枯草のように見える植物がある。これはタソックという名のイネ科の植物で枯れているわけではない。

近年の地球温暖化により氷河が溶けてできた氷河湖。1990年代にはここ一帯は氷河に覆われていたという。

次回は遊覧飛行の記事になります。


ニュージーランド物価事情

2023年03月04日 21時59分14秒 | ニュージーランド旅行記2023
 2023年現在、この国ではキャッシュレスが進んでいるようだ。
現金よりもクレジットカードでの決済を優先する。スーパーでの買い物やレストランでの支払いは現金でもできるものの、マウントクックのハーミテージホテルのカフェなどではキャッシュレスオンリー。オプショナルツアーの料金支払いもキャッシュレスオンリー。
 何よりも、ニュージーランドでは外貨両替をする場所が少なすぎる。ほぼ空港の両替場でしか受け付けていない。現地の大手の銀行で複数回チャレンジしてみたがダメだった。加えて外貨両替は手数料がかかるのでお得ではない。

 物価については日本よりもおおむね高い。特に高いものが外食である。レストランでメインディッシュを食べようものなら25~30$(2200~2700円)。ガソリンはレギュラー(unleaded91の油種)でリッター約200円。スーパーにおいては野菜や卵が高く、肉や一部の果物は逆に日本よりも安い。まぁ全体的に割高ととらえておいてよい。
 レンタカー料金についても決して安いとはいえず、車種によってピンキリだが、一日7000円~11000円くらい。空港に窓口があるレンタカー屋で借りれば多少割高になり、空港最寄りに無料送迎バスで行くレンタカー屋なら多少割安になる。
 安く旅行するというのは、つまるところ手間をかけてコストを圧縮しているということである。極限まで安くしたければ、極限まで手間をかけることになるが、それをやればやるほど不安が増えることになる。 

 今回私は初めての試みをいくつか行った。
①KAYAKというアプリを使って航空券を手配したこと。
②海外SIMを購入し、ニュージーランドでスマホの通信を繋げて、情報的にも時間的にも無駄をなくすこと。
③貸別荘を借りるという、ホテルのチェックインとは異なった方法での宿泊。

 なにしろ久々の(9年ぶり)の海外である。歳を取ったせいもあるか、随分臆病になった。英語などほとんど忘れてるので、まともに言葉が理解できるのかどうかも不安である。海外での運転についてはそれなりにしてたのでその点は不安は少なかったが、しかし郷に入れば郷に従え。その国の運転マナーやタブーなどがあるはずである。こうなると、細かい点まで気になり始める。飛行機の乗り換えで無料ターミナルバスに乗らなければいけないのだが、はたしてちゃんと見つかるのか?などなど。
 そのような不安をできる限り少なくするため、私は出発前に可能な限りネットで調査に調査を重ね、旅程のほぼすべてを計画的に練り上げた。ただし旅程をあまりにも作り付けにしてしまうと、それはツアーとほとんど変わらなくなるので、見るべき観光地をネタ切れにならないように20数か所ピックアップしておき、天候や状況によってアドリブで変更できるような調整はしておいた。

 しかし、それでも想定外なことが起こる。前回記したような乗り換えの混雑や混乱などがまさにソレにあたるが、そのほかにも様々なことがあった。うれしい想定外なら問題にならないので、以下に嬉しくない想定外を書いていこう。


●ニュージーランド航空のボーイング787-9のエコノミークラスの座席が狭すぎる件について。
狭い!とにかく狭すぎる!この狭さで10時間乗り続けるのは地獄である。安さのためには致し方がないとはいえどもこの狭さは酷すぎる。最初は錯覚かと思ってた。これがかつてのエコノミーの座席と同じ幅であると。なので「ああ、俺ももうおしまいか・・・エコノミーに10時間も乗ってることができない体力にまで衰えたのか・・・」とおもっていたが、そうではなかった。
 今回の旅でなにが一番しんどかったのかというと、この飛行機の座席の狭さに尽きる。またまた大げさな・・・という人もいるかもしれないが、大げさでもなんでもない。ボーイングは狂ったのでは?と思えるほどの狭さである。
 私はこれまで「なにがなんでも窓際派」だったが、もしも、この787-9の機体にもう一度乗ることがあるのならば、迷わず座席を通路側に指定するだろう。(もっとも、こんな狭い機体はもうえらばないだろうが)
もしくはプレミアムエコノミーなる座席をえらぶことをおすすめする。これは予算の都合もあるのでなんともいえないが、4~5時間ならともかく、10時間のフライトでエコノミーの殺人的な狭い席に閉じ込められるのは拷問以外のなにものでもない。

 さて前回に続き今回も、ニュージーランドへの「文句」のような記事になってしまったように見えるが、そういうネガティブキャンペーンをしようという意図はない。なによりもニュージーランドは素晴らしい国であり、風景は最高であったことをここに記しておく。だからこそ、ニュージーランドへこれから行かれる旅行者に対して、私が犯した失敗(?)に未然に気づいてもらい、回避あるいは対策をして旅行の計画を立てて欲しいと思ってここに書いたわけである。

 次回はニュージーランドの景色などを紹介します。
(今回の写真は上からテカポ湖の「善き羊飼いの教会」からの写真と、プカキ湖からの写真)

ニュージーランド旅行記

2023年03月03日 18時36分43秒 | ニュージーランド旅行記2023
南半球のニュージーランドに行ってきました。
航空券はネットアプリのカヤックを使いました。
シーズンは夏なので、オークランド経由クライストチャーチ行きの代金は往復チケットで約17万円でした。シーズンオフなら11万くらいで行けると思う。
 円安が進む今日では、ホテルに外食という組み合わせは滞在費がかさむことになるので、貸別荘を借りて自炊をする計画にした。貸別荘も上記のカヤックというアプリを使って手配した。値段的には季節の変動や宿のグレードもあるから一概には言えないが、おおよそ家族4人で泊まるくらいの人数であれば、一泊1万~1万5千円には抑えられるだろう。ホテルと違って人数×値段ではなく、一棟貸しの値段であることにメリットがある。
 問題なのは入国の面倒さである。順を追って書いていこう

①NZETA
ヨーロッパの入国の場合と違って、ニュージーランドでは事前に電子渡航認証(NZETA)の申請をする必要がある。これはアメリカ合衆国への入国の際に要するESTAと同じようなものだ。スマホやPCのオンラインで申請手続きができるが、申請から最大72時間かかる場合があるので余裕をもって申請する必要がある。2023年現在で料金は52$(ニュージーランドドル)。

②入国審査
現在、世界の入国審査はかつてと比べて実にスムーズになったと言える。かつての入国検査は、検査官のいる窓口に長蛇の列が並び「お前はなんの用で我が国にきた?」「何日滞在するんだ?」「どこに滞在するんだ?」などと質問され、人によってはそこで2~3分くらい時間を費やされ、待ち時間でうんざりしたものだが、今日では入国審査が自動化ゲートに変わった。これはゲートの入口でパスポートをセンサーに読み込ませ、顔認証で本人確認すれば、かなりの確率でそこで入国審査はパスするという仕組みになっている。かなりの確率と書いたのは、その認証でハネられる人が一定確率で存在するのである。そのはねられる人が完全にランダムに決まるのか、はたまた裏パラメータがあってブラックリストの人がハネられやすいのかはわからない。ハネられた人は、かつてと同じく、検査官がいる窓口に並ばなければならない。つまり、一度自動化ゲートの列に並んで認証したのに、通らなかったから今度は検査官の窓口の列に並びなおすという、2重の列並びという拷問をうけなければならず、時間がかかるというワケである。

③検疫と税関
ニュージーランドの検疫は恐ろしく時間がかかる。検疫や税関の申告があろうがなかろうが、長蛇の列ができることは覚悟しておく必要があるだろう。
普通は検疫の申告ナシの通路はガラガラで、申告アリの通路に列ができるものだが、この国ではたとえ申告がナシの通路であろうが、検査官の窓口に並び、「生ものは持ってないな?」「蜂蜜はないな?」「肉はないな?」と質問されるのだ。なので渋滞に次ぐ渋滞である。ちなみに私はこの列から抜けるまで1時間かかった。

④受託手荷物
最安のエコノミークラスの機内持ち込みのできる重量は7キロまで。
それ以外の荷物は受託手荷物で預けなくてはならない。無料の重量は22キロまである。オークランドを経由してニュージーランドの国内線に乗り換えの場合、この預け荷物は最終地に直接届くのではなく、一旦オークランドで受け取らなければならない。つまりこのバケッジを回収する時間がかかる。

⑤オークランドからの乗り換え
オークランド国際空港から国内線に乗り換えをする場合は、国際線ターミナルから1~2㎞離れた国内線ターミナルに向かう必要がある。これは成田における第1ターミナルから第3ターミナルの移動のようなもので、無料のシャトルバスがでている。このシャトルバスは「Free Terminal Transfer Bus 」という表示のある出口から出ており、約20分おきに運行している。
 もちろん国内線ターミナルに到着したら、受託手荷物を預ける手続きをしなくてはならず、ここでも時間を要する。

 いかがだろうか?①は日本で事前に済ますことが出来るとしても、②~⑤については乗り換えの時間内に済ませなければならない。ちなみに私はこの②~⑤にほぼ3時間を費やし、搭乗時間がギリギリになった。

 なのでこれからNZ旅行を計画している方に置かれては、以下のことに気をつけて欲しい。
A:オークランドで乗り換えをする航空券の場合、行き(成田→オークラランド→クライストチャーチ)の乗り換えの時間については、4時間くらいあることが好ましい。
B:オークランドに飛行機が到着したら、なにがなんでも機内から早く出る。
長蛇の列の後方に並ぶのは悪手だ。飛行機を降りたときからレースは始まっている。小走り、または疾走して最前列を狙え。
C:無料バスの場所をあらかじめネットで調べて最短で到着せよ。
20分間隔といっても最大20分待つことになるし、そこに1台では乗り切れないほどの人の列ができていたらアウトだ。
D:国内線ターミナルについても安心は禁物だ。いち早く受託手荷物を預け、すぐに保安検査ゲートをくぐれ。ここのX線検査のゲートも人の列ができて渋滞する。怪しげなものがX線で写ってて「コレアケテクダサーイ」とか係官にやられるとそれだけで時間が大幅にロスをするぞ。
E:最終到着地までよけいなことはしないこと。
外貨両替・現地SIMの購入・カフェで休息。そんなことができる余裕があるのは乗り換えの時間が5時間くらいある人だけだ。

次回は、クライストチャーチに到着した後の話になります。